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Please Be Happy

笑って泣ける百合ビジュアルノベル。愛、信頼、死すべき運命について、そして幸せになる方法だけでなく、人間としてどうあるべきかを理解する物語。

みんなのPlease Be Happyの評価・レビュー一覧

blc1709

blc1709 Steam

2024年10月29日

Please Be Happy へのレビュー
5

このプライスでこのボリュームはすごい
しかもフルボイスだからね……ちゃんと利益が出ているのか?と心配してしまうほど

ストーリーやキャラクターもとても良かった
ギスギス展開や胸糞展開は少なく、激動の……とは対極にあるような、落ち着いた日常を積み重ねていくようなストーリーなので、そういうのが好きな人は是非

hayakawa

hayakawa Steam

2022年12月15日

Please Be Happy へのレビュー
5

[h1] 𝓟𝓵𝓮𝓪𝓼𝓮 𝓑𝓮 𝓗𝓪𝓹𝓹𝔂 [/h1]
愛と友情の物語。狐として生まれたMihoが、幸せになる方法、人間になる方法を知る物語。

☕ニュージーランドの首都ウェリントンを舞台とした長編の百合ビジュアルノベル。『HEART OF THE WOODS』や『HIGHWAY BLOOSOMS』などで有名なStadio Élanの作品。

☕一目見たときから何か光るものを感じて、ウィッシュリストに入れてからずーーーーーーーっと発売を待っていました。多分1年以上待っていたと思います。そして2022年11月、満を持してようやく発売されましたが、予想通りどころか、予想を遥かに超えた出来でした...。控えめに行って神ゲーです。ヴィジュアル、ストーリー、演出、ボイス、音楽、どれを取っても惚れ惚れするくらい高クオリティ。

☕語数は22万越え。これは大体ハリーポッター1冊分くらいの分量なのでまあまあエグイ文量してます。ボリューム面で不満に感じることはまずないでしょう。

☕ストーリーは人に化けられる狐のMihoが、昔命を救ってくれた旅人を探すためにニュージーランドのウェリントン市に降り立つ所から始まります。Mihoは今までに人間の醜い部分を沢山見てきたため、恩人の旅人以外の人間のことは信用しておらず、泥棒で生計を立てながらずっと一人で生き延びてきました。そんなMihoが図書館のオーナーのJuliet、作家志望のAspenと出会い、人間は悪い人ばかりではないということを知り、恩人の旅人のことを知り、そして幸せを知る物語となっています。
序盤は百合成分が控えめだけど、キャラルートに入ってからは、それはもう砂糖吐くんじゃないかってくらいイチャイチャしたり、或いは大人っぽさのある落ち着いた関係になったりします。とにかく百合好きとしては大満足でした。

☕百合ゲーではあるものの、ウェリントン市の老若男女問わず様々なキャラクターが登場するのも本作の魅力の一つ。タイトルの通り本作は"幸せ"が主軸のテーマとなっているので、ウェリントン市の住人との交流は主人公のMihoが幸せを追い求める上で欠かせない要素になっています。割と冗談抜きで本作の登場人物の中でKIMさんが一番の推し。

☕気になった点:
正直あまり無い。ヴィジュアル面は言うまでも無いし、システム面も特に不満はない。とても丁寧に作りこまれていて好感が持てる。強いて言えばマウスホイール操作でログが見れると良かった。

☕その他:
・プレイ時間は全実績解除まで約50時間ほど。
・選択肢ありのマルチエンディング。2人x2エンディングで計4つのエンディング。全部ハッピーエンドです。
・PCOT(翻訳ツール)はあまり向いてないかも。(文章の表示位置が固定でないため。)
・実績あり(15個)。全エンディングと、全サブキャラクターのイベントを最後までみればコンプ可能。
・DLCとしてオリジナルサウンドトラックとアートブックあり。
・対応言語は英語のみ。スラングや難しい単語はそんなに出てこないので読みやすい部類だと思う。読めるかどうか心配な方はDemo版で確認するのがオススメ。

☕総評:
百合好きならプレイして絶対に後悔はしない。日本語は残念ながらサポートしてないけど、正直それを乗り越えてでもプレイして欲しいと思えるくらいには良ゲーだった。Stadio Élanさん、こんな素敵なゲームを作ってくれて本当にありがとう。10点満点中1000000点です!!!

oneill098

oneill098 Steam

2022年12月03日

Please Be Happy へのレビュー
5

国内外問わず様々な百合ゲーをプレイしてきましたが、
本作は[b]最も感情を揺さぶられた一作[/b]でした。

百合要素はもちろん、
高いストーリー性を求めているプレイヤーにも
自信を持っておススメできる内容だと思います。
また、BGMやキャラクターデザイン、
シナリオのボリュームなどにおいても非の打ち所がありません。

日本語対応こそしていませんが、たったそれだけの理由で本作を
プレイしないのは本当に、本当に[b]勿体ない[/b]です!

[b]以下、具体的なゲーム紹介[/b]
※軽微なネタバレを含みます。長いです。
[hr][/hr]

[h1]世界観[/h1]
舞台はニュージーランドの首都ウェリントン。
実在のロケーションもいくつか登場します。
時代は現代をモチーフにしていますが
現実世界と大きく異なる点が一つあり、
Fabledと呼ばれる寓話的な種族が存在しています。
人間とFabledは共存しており、角や羽を生やしたFabled達が人間と共に生活を営んでいます。

[h1]登場人物+あらすじ[/h1]
[b]◆Miho[/b]
本作の主人公。
元々はキツネだったが、不思議な魔力によって人間の姿を得た。
遠い昔に自分を救った"旅人"を探し求め世界中を旅している。

身体に宿る魔力の影響によって、
『Mihoと会った者はおよそ1日でMihoの事を忘れてしまう』。
彼女はこの現象を利用し、長年に渡る旅を巧みに生き抜いてきた。
しかし、その代償として彼女は家族や友人と呼べる存在を一人も持っていない。

洞察力や猜疑心が高く生存能力においては非常に逞しい。
その反面、人間の文化や習慣にはとても疎い。
(紅茶用に渡された角砂糖をおやつと勘違いしてボリボリ食べちゃうほど。かわいい。)

[code]本作の物語は彼女がウェリントンに訪れる場面から始まる。
孤独である事すら自覚せず気ままな放浪を続けていた彼女は、
この街で自身の人生を変える大切な存在たちと出会っていく。[/code]

[b]◆Juliet[/b]
本作のメインヒロインの一人。
図書館のオーナーを務める聡明で紳士的な女性。
その正体は吸血鬼であり、不死の身で永い人生を歩んでいる。

底無しに優しく情に満ちた性格で、人を助ける事に躊躇が無い。

[code]ウェリントンへ訪れたMihoは寝床の確保や盗みなどの
不純な理由で図書館に忍び込み、そこでJulietと出会ことになる。
現行犯を目撃されてしまうMihoだが、Julietの対応は優しく温かいものだった。[/code]

[b]◆Aspen[/b]
本作のメインヒロインの一人。
喫茶店BellHouseのバリスタでありながら、
小説家を夢見て執筆活動にも注力している努力家。

小説で語られるような物語に憧れを
抱いているロマンチストであり、とても感情豊かな性格。
Miho曰く、『反応がとても分かり易い人物』。

[code]BellHouseを気に入ったMihoは毎日のように店に訪れ、Aspenと出会う。
本来であれば魔力によって一日で忘れられる宿命にあるMihoだが、
その翌日、何故かAspenはMihoの事を記憶しており……[/code]

これら三人のメインキャラクターの他にも、
魅力的なサブキャラクターが数多く登場し印象的なストーリーを展開します。
個人的な推しは[spoiler]Silver[/spoiler] です。
[spoiler]Silverルートの追加待ってます。[/spoiler]

[h1]ルート分岐[/h1]
ストアページにも記載があるので書いちゃいますが、
[spoiler]AspenルートとJulietルート[/spoiler]が存在し、
[spoiler]それぞれに二つのエンディング[/spoiler]が用意されています。
分岐は選択肢によって決定されますが
非常に分かりやすく良心的な設計になっています。

[h1]UI関連[/h1]
物語の雰囲気にとてもマッチしたUIデザインで、
キャラクターの台詞は吹き出しによって表示されます。
また、幕間に挟まれる散策フェーズ時には
ウェリントンのマップが表示されるなど芸が細かいです。
EXTRAS→EPISODESから各章を見返せるため、
細かくセーブデータを残しておく必要もありません。便利!

[h1]BGM[/h1]
担当は「Heart of the Woods」や
「National Park Girls」でお馴染みのSarah Mancuso氏。
穏やかでありながら力強く心を揺さぶる曲が揃っています。
初回起動時、メインメニューの曲が良すぎて
ゲームを始められず数十分夢中で聴き入ったのは良い思い出。

[h1]ゲームプレイに関してのTips[/h1]
・オプションからフォントサイズを変更可能
 翻訳ツールを使用する場合はフォントサイズを
 大きくした方が認識率が上がる…かも。
 (背景のせいで文字を上手く取り込めない場合は
  白背景のバックログから取り込むのがおススメ)

・OPTION→VOICEに専用のサンプルボイスあり
 各キャラクターの好きなモノを聞けます。

・ゲーム進行度のパーセンテージ表示あり
 メインメニューからオプションを開くと左上に表示されます。
 進捗ネタバレを喰らいたくない方は
 ロードを済ませてからオプションを開きましょう。

[h1]ゲームクリア後のTips[/h1]
・[spoiler]EXTRAS→CREDITSの欄は必見です。
 各項目にマウスオーバーすると線画などが表示されます。
 同スタジオの他の百合ゲーをプレイ済みの方であれば、
 声優名をチェックすることもおススメします。
 意外なキャラ同士が同じ声優さんだったりするかもしれません。[/spoiler]

・[spoiler]イベントCG"On Wings of Night"には未使用の差分があります。
 EXTRAS→GALLERYから閲覧できるので要チェック。[/spoiler]

・[spoiler]作中に登場する三人組の学生(Cello/Pippa/Armand)は
 本作のディレクター(とその他諸々)を務めている
 Adirosa氏が製作したビジュアルノベル「Cerulean」から
 カメオ出演しているキャラクターです。
 無料でDL出来るので興味があればチェックしましょう。[/spoiler]

・[spoiler]エンディングテーマはDottovu氏(MihoのCV担当の方)の
 YouTubeアカウントにて投稿されており、
 そちらで歌詞をゆっくりチェックできます![/spoiler]

[h1]個人的な感想[/h1]
本作はジャンルで言えば"百合ノベルゲー"となりますが、
扱っているテーマは万人に響くものだと感じました。

人としての生き方を学んでいくMihoの成長の物語には、
その前後に脈絡と受け継がれている意思が存在しています。
この物語の発端はほんの些細な、屈託のない善意でした。
旅人が狐と出会い、儚い友情を育む。それだけです。
やがて旅人は去り、狐にとって唯一の大切な存在は無くなってしまいます。
しかし、与えられた善意や友情は失われず残された者に宿ります。
それらはMihoを旅へと導き、結果として彼女に人生を与えました。
そして結末へと繋がり、彼女たちの意思は未来へと受け継がれていきます。

この物語が描いているものは決して
平穏で心温まるものだけではありません。
中でも"喪失による痛み"は暈すことなく明確に語られ、
失われたものを想う気持ちが痛切に描かれています。

しかし、その痛みに終わりが無いように
遺された意思もまた失われることは無く、
脈絡と受け継がれていくのです。
それを体現しているのがMihoの物語であり、
それは人の希望そのものなのだと思います。

なんか綺麗事ばかり並んでしまいましたが
一番大事な点は[b]狐耳x身長差の百合が最高だった[/b]という事です。

百合好きの方は勿論、ストーリー性を求める方にも
是非手に取ってみて欲しい作品です。
この作品が少しでも多くの人にプレイされる事を願っています!

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