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Sniper Killer

「スナイパーキラー」と呼ばれる連続殺人犯として被害者を排除してください。鋭い目と血への渇望で街を恐怖に陥れながら、あなたに正義の裁きを与えようとする刑事の一歩先を行きましょう。

みんなのSniper Killerの評価・レビュー一覧

ユギ

ユギ Steam

2024年10月26日

Sniper Killer へのレビュー
5

ラスボスのみ攻略ガイドを参照、合計3.3時間でクリア。
現時点で日本語字幕・音声共に無し。ゲーム中ではターゲットの容姿の説明や暗殺に必要な手順が英語で表示・無線で説明されるので、プレイには高校英語程度の読解力が必要。
また、アプデなどで改善されるかもしれないが一部霧や民間人の多いステージでは処理落ちが発生した。

[h1]コレってFPSなの?ホラーゲームなの?[/h1]
おそらくなんとなくデモ版をインストールして狼男くんの脳みそを粉砕するとこまで到達したプレイヤーの思う一番の懸念点がここだろう。
結論から言うと[b]どっちの要素もかなりある。[/b]暗殺者を操作するパートではターゲットの推測や指示通りの狙撃、発射から着弾までの時間差を考慮した偏差撃ちといったややテクニカルな操作を要求されるし、被害者や刑事を操作するパートではプレイヤーをビビらせる恐怖演出がまぁまぁの頻度で盛り込まれている。したがって「FPSは得意だけど怖いのはちょっと…」という人や「ホラーゲームやりたいけどFPSは苦手…」という人には向いていない。[b]「FPS要素もB級ホラー要素も両方いけるぜ」[/b]という、筋金入りの低価格洋物インディーホラゲー愛好家野郎にだけお勧めできる内容となっている。

[h1]パペコン系列には珍しい、アクション比重高めの狙撃ホラー[/h1]
本作は個人開発者ジョーダン・キング(Jordan King)によって開発され、トーチャー・スター・ビデオによって販売されたホラーFPSだ。
ジョーダン・キング氏の過去作は『Night at the Gates of Hell』や『Bloodwash』といった一部ホラゲーファンには聞き覚えのある作品。販売を行ったトーチャー・スター・ビデオはかの「パペット・コンボ」の設立したパブリッシングレーベルであり、変態糞兎.mp1でおなじみBenedetto "Ben" Cocuzza氏の開発ではないものの作風がかなり似通った[b]「パペコンのゲーム」[/b]と言って差し支えないものとなっている。

[h1]大まかなあらすじ[/h1]
1986年10月、治安の劣悪な、アメリカのとある街。ここでは、狙撃銃を用いた連続殺人のニュースが世間を騒がし始めていた。
連続して起こる不可解な殺人事件を捜査していくうちに、現場に残された薬莢や弾痕からあるひとりの人物が人を殺して回っていることに気付いた市警察のコメディ刑事は、謎の殺人犯「スナイパー・キラー」の正体を追うために捜査を進めていく。
一方、殺人犯「スナイパー・キラー」は今日も、トランシーバーから聞こえてくる謎の声に従い、狙撃銃を手に次なるターゲットのもとへ赴くのだった…

[h1]戦略性と気持ち良さのある狙撃要素[/h1]
タイトルにもある通り、本作のメイン主人公の一人は連続殺人犯「スナイパー・キラー」。プレイヤーは単発式のライフルを手に、さまざまな場所に潜入して暗殺を行っていくことになる。
狙撃はマウスを使用し、右クリックでスコープ、左クリックで発砲というFPSの基本に忠実な仕様。スコープ使用時はShiftキーで息を止めることもでき、これによりスコープのブレを一時的に抑えることが出来る。
発砲時は弾丸の軌道がターゲットに近いと「キルカム」が発動し、弾丸が飛翔してターゲットに命中する様がスローモーションで映し出される。

最初はターゲットを特定して頭を吹き飛ばすだけで終わるミッションだが、話を進めていくうちにだんだんと内容が難しくなっていく。ターゲットの容姿が不明であったり、付近のオブジェクトを用いて事故死に見せかける必要があったり、バレずに複数人を連続で始末したり、仲間の死体に驚いて逃げていくターゲットを逃がさず射殺したり…などなど、バリエーションはさまざま。
さらには「殺さずに意図的に逃がす必要のあるミッション」などもあり、ペットの紐だけを撃ち抜いたり、プールを撃って水を抜いたりといった高度な技術も要求される。時間制限はないが、どれもスマートなクリアを目指そうとするとなかなか歯ごたえのあるもの揃い。

事前に破壊工作をしておくなどのズルはできず、ただひたすら狙撃の腕前だけで解決していくという、シンプルながら適度に頭を悩ませる難易度設定となっており、そういったパートが好きなFPSファンにとっては楽しい場面だ。

[h1]以外としっかりしたホラー・ADV要素[/h1]
パペコン系列のホラーゲームということで、捜査パートや被害者パートでのホラー部分も気合の入った作り。NPC各個人はきちんとフルボイスで喋り、本筋以外の会話可能キャラもそれなりに多い。
チェックできるオブジェクトのハイライト表示などがないためやや進行に詰まる所などもあるが、洋インディーゲーを多少嗜んでさえいれば気合いで突破できる程度。話して、調べて、また話して…といった感じで単調な進行ではあるが、その合間合間にビビらせ演出も盛り込まれており適度に飽きさせない試みが為されている。
捜査パートの各所では証拠品を並べるまとめパートがあり、それによりお話の流れも理解しやすい。

[h1]一部狙撃力を過剰に要求されるが、全体的にちゃんとホラー&FPSしている良作[/h1]
狙撃ゲーといえばなんだか難しいような印象が浮かびがちだが、ラスボス戦などを除けば比較的楽しい範囲で纏まっている作品。英語力があり会話主体のホラーADVに慣れている人であれば、ストーリー展開やラストのオチもそれなりに気に入ることだろう。
プレイ時間も短めだが値段もそんなに高くはないので、ちょっとしたレンタルビデオ感覚で遊ぶ休日の楽しみとしてはかなりアリかもしれない。

余談だが、本作には過去作「Bloodwash」「Ding Dong Dead」「Night at the Gates of Hell」などとの緩い繋がりがあり、クリーピー・ガイ(Bloodwashでバスで話しかけてきた変人)やホーボー・ジョー(Bloodwashで妻に追い出されてアパートの地下室に籠ってたおっさん)、ハンス(Ding Dong Deadでラジオを担当)が登場。さらには同僚のダッチ刑事によって「ウーム・リッパー(Bloodwashの殺人鬼)」事件が解決した直後であることも明言されており、これらのホラゲーと同一世界かつかなり近い地域(オハイオ州マホニング郡)での出来事であることが示唆されている。恐ろしい街だ。

[b]ラスボスの倒し方[/b]
[spoiler]ラスボスはこれまでとは打って変わって異形のモンスター戦。[/spoiler]
[spoiler]ノーマル、緑、赤と3つのパートに分かれており、それぞれ突破することでエンディングに突入する。[/spoiler]
[spoiler]ノーマルパートは位置固定で、ビルの屋上などにワープしたモンスターを3回狙撃することでクリア。[/spoiler]
[spoiler]緑パートでは偽物2体に混じって本物が1体だけ飛んでくるので、出てくる場所を暗記して本物だけを2回狙撃。[/spoiler]
[spoiler]赤パートでは街の各所に生贄にされた人々がいるので、緑色の光を頼りに全員狙撃していく。全員を射殺するとゲートが開き、脱出できるようになる。[/spoiler]

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