






Gray Dawn
祭壇の少年を殺害した容疑で告発された司祭の恐ろしい冒険に乗り出しましょう。 Gray Dawn は、宗教的な要素が注入された心理スリラーで、ストーリー主導のクエストと芸術的な体験を組み合わせています。
みんなのGray Dawnの評価・レビュー一覧

inu40
2024年05月31日
東方正教の雰囲気が感じられる
これがこのゲームの最も良いところと感じられます。
ゲーム信仰とは関係なくとも、各所にちりばめられる宗教画(遠近法以前の東方正教の画法によるもの)、遺物、建築、儀式などがその世界を感じさせます。
もっとも、エジプト風彫像(ヒエログリフが彫り込んである)、非常に血なまぐさい儀式が多いなど、どこまでが本当の東方正教の姿なのかは疑問を感じる点もないではないです。
物語を理解するにはある程度の英語力が必要です。
なおかつ悪魔祓い等儀式の祈祷文は文語文でスピードも速いので、完全な理解のためには"Gray Dawn Walkthrough"などの動画をyoutubeで字幕を確認しながら辞書をひくという作業が必要になると思われます。
ただし語彙そのものはそこまで難しいものは少なく、古語もyouの古称のthou-thy-thee程度に限られます。
物語内容はいくつかのものが入り混じっており、孤児院の多数の孤児の殺害疑惑、行方不明のDavidの捜索、アレクサンドラという女性と聖職者である自身の関係、などが主軸となっています。
最終章である程度の解答が与えられるのですが、それと事前の情報が矛盾している点が少なくありません。
結局ゲーム内で語られないこともありプレーヤーが想像するしかない要素が多いです。
東方正教要素は、終局的には雰囲気づくりのために活用されたのみと感じました。

Wandering Ones
2019年01月24日
[h1]宗教っていうのは基本的にメチャ格好良い。[/h1]
ダサいと誰も信じないからだ。
カトリックの煌びやかさもそうだし、鮮やかなルーマニア正教、そして謎めいた神秘主義に至るまでそういう格好良さ、宗教の持つあの何だかわからないけど凄そう感、それを非常にセンスある魅せ方で楽しませてくれるウォーキングシミュレーターです。
特にルーマニアがフィーチャーされている所が面白く、サプンツァの陽気な墓や玉ねぎ頭の正教会、イコン画等キリスト教の中でもあまりゲームに出てこないようなものが登場するのが新鮮。
神秘主義的要素に関しては殆ど理解が及ばなかったが、それがまた何だかわからないけど凄そうで良いのだ。
ゲームとしてはウォーキングシミュレーターなので途中で失敗やら死亡することもない一本道。
EDはBADとGOODの2つで回収は簡単、ストーリーはもちろんキリスト教密度120%で信仰と躓き、罪と贖いといったものが主軸になっているが、日本人が一般的に持ってるレベルのキリスト教知識で大雑把な内容理解には殆ど問題無いと思われる。
宗教やその冒涜を扱った作品を忌避しないならオススメ。