







Kentucky Route Zero
Kentucky Route Zero は、ケンタッキー州の地下にある洞窟にある秘密の高速道路と、それを旅する謎めいた人々を描いたマジカル リアリスト アドベンチャー ゲームです。ゲームプレイはポイント アンド クリック アドベンチャー ゲーム (古典的な Monkey Island や King's Quest シリーズ、最近では Telltale の Walking Dead シリーズなど) からインスピレーションを得ていますが、巧妙なパズルやスキルの挑戦ではなく、キャラクター描写、雰囲気、ストーリーテリングに重点を置いています。 このゲームは Cardboard Computer (Jake Elliott と Tamas Kemenczy) によって開発されました。ゲームのサウンドトラックには、Ben Babbitt によるオリジナルの電子スコアと、Bedquilt Ramblers が録音した古い賛美歌とブルーグラス スタンダードのスイートが収録されています。
みんなのKentucky Route Zeroの評価・レビュー一覧

avashe
01月11日
[h1] この世で最も難解なADV [/h1]
待望の翻訳改善と聞いてプレイ。
steamには癖が強く、作家性があり、人を選ぶと呼ばれるゲームが山ほどある。そういうゲームを幾つかプレイし、すっかり自分には楽しめるものだと勘違いしていたのだが、ここにきて全く愚かな思い上がりであるとわからされてしまった。私は本作を1μmも理解できずAct4でプレイを断念し、今これを書いている。全体の進行度的には80%くらいか。
断念したのは本作の品質が悪いからではない。真逆だ。それはこのページ冒頭の紹介画像を見ただけでもわかる。むしろ独創性に富んでおり、極めて洗練されている。しかし磨く「材料」が問題だ。
あなたが物語を楽しもうとするとき、どう読もうとするだろうか?シンプルに物語の熱量にライドしたり、キャラクターに感情移入したりする人が多いと思う。あるいはもう少しマニアックに、物語の構造を分析したり、寓意を解釈したり、研ぎ澄まされた詩的な言葉を味わったりするかもしれない。
このいずれも本作には通用しない。
本作はおそらくある種の感覚や感情を「材料」としてそれを磨き上げて作られたのだと思う。それは例えば、徒労感、虚脱感、体力が全快しないうっすらとした疲弊感、茫洋とした風景、いまだ癒えない静かな悲しみなどだ。その結果本作は何もかもが希薄である。物語の熱量、キャラクター、作りこまれた世界観や設定、意義深いメッセージ性、教訓、美しい言葉。それらもないわけではないが、それ以上に [b] 圧倒的な量の無のテキスト [/b] が広がっている。難解で何かを示唆していそうだが実際には何の意味もない。雰囲気ゲーだがそのatmosphereは限りなく薄い。呼吸できないほどに。
これが3時間のアート映画なら中々成立しない解釈をいじって楽しんだり、素直に圧倒されたことを友人と語らったりできるだろう。しかし本作は能動的にプレイしなければならない10時間超のゲームである。次に来るテキストもまた大した意味がないだろうと分かりつつも、大量の選択肢をクリックし続けられるだろうか?勿論万が一パラグラフに込められた意味を見逃してはならないので真剣に読み解き、テキスト全体との関係や位置づけを絶えず考え直し、必要ならメモも取らなければならない・・・私にはできなかった。
さて、そろそろ言いたいことも書ききったので最後に本作をおすすめする人しない人の区別について書いておく。 [b] Act1と1つめの幕間劇をプレイし、ゲームが提示する先述の「材料」に深く感じ入ったり、何かを想起したりした人 [/b] にのみ私は本作をおすすめする。私は先ほど難解で何かを示唆していそうだが実際には何の意味もない、と書いた。しかしそれはゲーム内において意味がないということである。実際には、これら文章はプレイヤーに想起・共鳴させるために仕向けられている。ゲームが意味を語るのではなく、あなたがゲームに感化され意味を語るのである。一方Act1と1つめの幕間劇をプレイし、ほんの少しでも退屈だと感じたあなたは今すぐアンインストールし永久に本作を忘れ去るべきだ。決して私のように何かを得ようとプレイし続けてはならない。

D130
2024年11月29日
個人的にはとても好きな作品です。
夜中にふと散歩に出かけて、
昼間は人通りの多い道を、一人で歩いてみたり。
自販機で買った温かい飲み物を片手に、街灯の光をぼんやり眺める。
そんな時間が好きな人には、このゲームが深く刺さるかもしれません。
このゲームの大きな魅力の一つは「音」です。
ハザードランプの音、エンジンのアイドリング音、そして用途不明な機械の動作音。
なぜこれほどまでに心惹かれるのか、不思議です。
夜中にヘッドホンを使ってプレイすることを、オススメします。

小箱
2024年09月01日
思った以上に何回でクリア後にこれはどういうストーリーだったのだろうとすごい頭を悩ましてしまった
これからいろんな人の動画を摂取して吸収したいと思う
綺麗だったり不可思議なシーンもおおくて切り取ってみるとすごいいいなぁという場所もおおかった
チャプターごとにやり直せるから気になった会話機器に戻るのもいいかもしれん
バグっぽい部分として序盤のノートにちゃんと追記されずにまいごになったり
1シーンだけ日本語がバグっていて何もわからないところがありそこだけ無心でぽちぽちしながら動画でストーリーを保管することになったのが残念

fu-mii
2024年07月10日
[h1]"人を選ぶゲーム"と表現されるゲームは多くあるが、これこそ本当に人を選ぶゲーム。[/h1]
まるで悪夢のよう……と表現された旧翻訳は良質なものと入れ替えられたが、別の悪夢のような体験をすることになった
序盤を触って合わないなと思った人はそこで中断し、このゲームのことはすっぱり忘れたほうがよい。
おそらくGoodレビューを書いている人たちのところには到達できないと思われる。
ゲームのうまさは必要とせず、ただ進めればクリアできるゲームにかかわらず、第一章のクリア率が20%、最終章にいたっては10%を下ることからも、人を選ぶゲームというのがよくわかると思う。
なまじ私は序盤で合わないとわかったにも関わらず、何かあるかもしれないとしがみついてしまったので、そのあとずっと苦しむことになった。
物語の重要な流れは大量の文章の中に混ぜられわかりにくく、演劇のように(こちらが状況を理解している前提で)場面が変わる。登場人物の心理や行動原理には全く追いつくことができない。
最大の難関はこの作品がゲームであり、自分の手で進めなければいけないということだった。
先に進みたいのならよそ見することはできず、理解したいのならただクリックで文字を送ることは許されない。
とりあえずわからなくても読むしかないが、私は自分の中に文章や物語が溜まっていかないことに苦しみ、眠気と戦い、クリアしたはずなのに虚無に包まれている。
ただ時々はっとするような美しい場面や面白い演出がある(ゲーム紹介のスクリーンショットの場面がそうだ)。
アート面は本当によかった。
一時間くらいの演出を魅せるタイプのショートゲーム、もしくは二時間くらいのムービーだったら[b]私にとっては[/b]いい体験になったと思う。

Masa Kei
2023年08月18日
2023年8月18日のアップデートで日本語翻訳が改善されました!
当初は非公式の日本語翻訳Modとして公開されたashi_yuriさんの翻訳が採用されたとのことです。
ケンタッキー州の幹線道路沿いの町に生きる人々と古びた建物や機械をマジックリアリズムとレトロなビデオゲームの映像で描いた作品。
行ったり来たりして当初の目的地に近づいているのかよくわからないまま彷徨うお話でしたが、ゆったり眺めていると、ときどき美しいものが見れて、思い出になりました。歌も心に残ります。

Misosoup-2000
2021年04月19日
Terrible localization ruins everything on this game!!!!!! Do not buy this game if you are not ok with playing in English
近代美術館にありそうな不思議な作品をゲームにしたらこんな感じかなというもの。ゲーム性はほぼなく、ひたすら画面上のものをクリック&テキスト読むだけです。にもかかわらず翻訳がゴミなのでゲームの根幹が破綻してます。私は2章まで日本語でプレイして3章から予算か時間の関係か機械翻訳化(身内との会話でI am sureが「私は確信しています」というレベル)されたので、返金しようと思いましたが返金期間過ぎていたため、仕方ないので英語に切り替えてプレイしました。テキスト量が多く、音声だけの部分もあり、最低限は理解できないと進めないところもあるので英語が苦手な人は避けた方が無難です。そもそも雰囲気ゲーなので雰囲気がわからないとただのしょぼいグラのクソゲーです。

ashi_yuri
2021年01月05日
[h1]失いつづける者たちがたどる道、静かで美しく余白に満ちたケンタッキー0号線[/h1]
ケンタッキールートゼロがふつうに読めるようになる非公式の日本語翻訳Modを作りました。(2022/6/24)
[b]→公式採用されました。(2023/8/17)[/b]
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2803188356
閉店することとなったアンティークショップの配達員コンウェイは、最後の配達としてDogwoodへ荷物を届けることになる。なぜか地図に載っていないその場所に行くためには謎めいた道路、ケンタッキー0号線を通らなければならないという。老いた愛犬、行方不明となった従妹の手がかりを探す修理工、親とはぐれた子ども、鉱山から逃げ出しミュージシャンとなったアンドロイドたち、何かを失いさまよう彼らと出会いともに0号線を進む静かな旅。その先には…。
5つのチャプターと5つの幕間劇で構成されたポイント・アンド・クリックアドベンチャー。
パズルや謎解きなどはなく、できることは文章を選択することぐらいないので、演出が非常に洗練されたテキスト・アドベンチャーに近い。
文章がゲームの主要素となるが、現状の和訳は機械翻訳に近く作品の魅力を全く引き出せていない。なので本作の雰囲気を味わうには、それなりに英語を読む必要がある(詳細は後述)。
クリアまでは10-15時間程度が目安。
(2023/8/17追記)日本語翻訳アップデート済みです。
マジックリアリズム・シュールレアリスムなど不思議で超現実的な雰囲気を漂わせながらどうにもならない現実を描く本作は、とにかく演出・物語ともに繊細かつ劇的に作りこまれている。
余計な情報をそぎ落としたビジュアル、美しく実在感のある環境音、さりげなく時に詩的な文章、はっとするような場面転換。それらは忘れられないほど美しいシーンを作り上げている。物語に大きな起伏はなくずっと静かなまま進んでいくが、プレイしていると驚きは絶えない。
そして導かれるように進む物語は、返済できない負債・大企業により蝕まれ寂れゆくコミュニティなどシリアスなテーマを含んでいるけれど丁寧かつ真摯に取り扱われており、その終着点はどこまでも平穏で美しい。
チャプターの終わりごとにある幕間劇は最初は意味不明だが、美術館の展示・演劇・テキストアドベンチャー・電話での会話・テレビ番組など様々な形で届けられるメッセージは、本編と複雑に反響しあいながら、きっとプレイヤーに何かを残すだろう。
ゲームにおけるナラティヴや文学性などに興味がある人、本作の静謐さや喪失と弔いというテーマに惹かれる人は、少し無理してでもプレイしてほしい傑作。
日本語翻訳も改善されたので、もっと広くノベルゲームやテキストアドベンチャー好きな方、アメリカ文学や現代美術に興味がある方などに広くおすすめしたい。
[b]------------------------------------------------
以下補足
(英語について)[/b]
自分は辞書片手になんとか最後までクリア。
内容の理解度は6~7割程度だと思う。以下の点で文章の難易度は高め。
・日常会話で使わない単語が多い
・文学的飛躍が多く、文脈が分かりづらい
・地の文はワンセンテンスが長く、文章量が多い
それでも一部の幕間劇を除いて勝手に進むことはないので、文章はゆっくり読むことができる。わからなくても、とりあえずクリックすれば進めるので問題ない。
選択肢はどれを選んでもペナルティはないので、好きなものを選べば大丈夫。
全部理解できなくても、グラフィック・サウンド含めて演出が非常に魅力的なので、あまり気にせず進めてもいいかもしれない。
[b]【追記】[/b]
Kentucky Route Zero各場面の概要・解説のガイドを書いた!
和約が意味不明だった人、英語が難解でわかりにくかった人もこれを読んでKR0をプレイしよう!
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2358313967

belfaste
2020年02月25日
--2023年7月更新--
やっとこの名作を「おすすめ」できる!
翻訳者さまに感謝です。独自フォントまで用意する熱の入りようはすごい。[strike]公式は対応するっつって Steam 版は半年以上放置してるけど、今すぐ手動でMODを入れる手間を払ってでも遊ぶべき一作。[/strike]
--2023年8月更新--
ついにPC版で公式翻訳対応。長かった……。
本作は麦わら帽子をかぶったイヌを連れたあるトラック野郎が、ケンタッキーの「ゼロ号線」と呼ばれる道路を行き来しながら依頼された品物をとある場所まで届けにいくアドベンチャーゲームだ。基本的な様式はポイント&クリックに則ってはいるものの、途中でちょくちょくスタイルが変わったりもする。
ほとんど一本道でチャレンジ的な要素もないため、ノベルゲームの心地に近いかもしれない。
魅力はなんといってもその圧倒的にユニークな雰囲気。
ストア紹介などを見ると、ローポリゴンで暗めのタッチのキャラや背景がダウナーにうだうだしているだけのゲームに見えてそそられないかもしれない。実際、そういうところはある。
しかし、いざプレイしてみると、驚くべきような美しい瞬間に何度も遭遇する。
その美しさはオートマティックに流れる演出であることももちろんあるのだけれど、多くはただ移動するだけで生じていく新しい景色だとか、アングルの変更によって見える物事の別の側面だったりする。
その美しさはミステリ的な快楽とはまた違うのだけれど、でもたしかに驚きであり、出会いではある。たとえば、役所をエレベーターで移動していたらうっかりクマしかいないフロアに迷い込むなんて、そうそうあるだろうか?
とはいえ、やはりテキストのゲームではあるだろう。
フキダシで展開される膨大なテキストは地の文や複数の人物のセリフを(フォークナー的に)シームレスに行き来しながら、ふしぎな心地の読み味を提供する。
その内容もまたふしぎに溢れている。ある洞窟には何十年もカビの生えたコンピュータと「調査」を行っている老人がいるし、別の地下洞窟にはこの地域で最後の電話交換手がいる。あるいはガイコツの借金取りがいる。かれらのいうことはかれらの個人的な人生の物語のようでもあるし、もっとずっと大きなことを語っているようでもある。
すべての会話が本筋が外れていた大ホラのようで、すべての会話が本筋そのものに関するリアルなお話のようにも見える。
つまりは、話。
誰も彼も話ばかりだ。アメリカにはトールテール(ホラ話)の文化があって、それが本作のリファレンス先であるマーク・トウェインや南部ゴシック文学を生んだのだけれど、Kentucky Route Zero はそういうものの直系子孫だ。
そこで語られているモチーフが喪と資本主義と幽霊というのも、2010年代的でいてやはり先祖返りしているようで、結局ここにあるのはアメリカなんだろうな、という気がする。
と、すれば、いちばん近いゲームは(雰囲気は全然違うけれど) Night in the Woods なのかもしれない。
--以下2020年2月ごろに書いたレビュー--
[strike]マジックリアリズム的な雰囲気と文学的なダイアログが魅力的なアドベンチャー……[/strike]
[strike]なのだが、こと日本語でのプレイに関してはオススメできない。[/strike]
[strike]序盤からちょくちょく人物の口調の混乱が見られ、第三章からは完全に機械翻訳でしかない。[/strike]
[strike]アクションゲームとかならまだしも、特にこの手のゲームはセリフや文章がゲーム体験のコアに関わってくるものだ。[/strike]
[strike]ちょっと訳をこだわりすぎるくらいでちょうどよいのに、ここまで手抜きされるともはや犯罪的。[/strike]
[strike]翻訳しなおしてほしい。[/strike]

Red Scar
2018年11月23日
Look, I do not know why so much discussion the game is almost free.
But I have to say ....... dude that game too boring
Cheap Philosophy.
At least for me I could not stand to finish the first act, what will be the other acts? Brothers? Am I not right?
Think a bit of a weak twilight zone!
It puts the guys from the lost series ...
It will get better !!!!!
The art is great the sound is great but the plot is very poor and monotonous.
Thanks
Sorry for the criticism

Nekobuchi
2016年09月10日
まるで白昼夢を見ているかのような文学的世界が広がっています。
主人公はアンティークショップの年老いた配達人。
届け物をするためZeroと呼ばれる通りを探す中で、人々に出会い、出来事を目にします。
流れる空気は、静かで、どこか物悲しげ。
夢と現を行き来するような、少し奇妙だけれど心地よい世界観の作品です。
飾り立て過ぎないグラフィックスタイルとサウンド。そして時折、詩のような美しさをみせるダイアログが魅力です。
体裁としてはポイントクリックアドベンチャーの形式を取っていますが、肌触りとしてはサウンドノベルに近い印象も受けると思います。
ゲームの目的はパズルや謎解きではありません。
作中で起こっていることを体験するだけでなく、登場人物の想いや過去、そういったものを物語の紡ぎ手として描いてゆくこともプレイの一部です。
全五章のうち、現在第四章までアップデートで追加されています。
未完ではありますが、プレイできる文学といった雰囲気を持つ作品です。一風変わったものを求めている方にいかがでしょうか。
過去のリリーススケジュールは以下の通りです。
Act I 2013年1月
Act I I 2013年6月
Act III 2014年5月
Act IV 2016年7月

Ripling
2015年01月11日
驚きの無いゲーム。
非日常の出来事が淡々と進行していく、そのどれにも集中はさせずにただ淡々と過ぎていくだけ。
でもなぜこんなにも引き込まれるのかが自分でも分からなくなる。そんなゲーム。