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Night At the Gates of Hell
ブラッドウォッシュの背後にある病んだ心、ジョーダン・キングから、彼の最新の恐怖実験が生まれました。ルチオ・フルチとブルーノ・マッテイによるイタリアのゾンビ映画にインスピレーションを得た『Night of the Gates of Hell』は、血が滴り、ネオンが染み込み、肉が腐るような体験となるでしょう。
みんなのNight At the Gates of Hellの評価・レビュー一覧

usagiya
2022年09月25日
Night At the Gates of Hell
へのレビュー
5
往年のゾンビ映画のイメージそのままに、エロ・グロ・下ネタにまみれた作風。
全てがリスペクトで出来ていると言っても過言ではない。
これだけで客をかなり絞り込みそうだが、作品そのものの完成度には目を見張るものがある。
ブラウン管を模した画面にぼんやりと映るゾンビはとても気持ち悪く、不快な叫びを伴って現れる。
幼い日の深夜、うっかり見た名も知らぬ映画の記憶のような、得体の知れない悪夢みたいだ。
懐古趣味のようなグラフィックも、おそらく想像力を活かすために演出されている。
こと怖がらせる事に関しては、このゲームは本気だ。
戦闘もゾンビの恐怖を見せるべく、至ってシンプル。
頭を撃てば倒せるが、主人公は凡人なので捕まればなすすべもなく食い殺される。
ゾンビは鈍重だがこちらも銃の扱いに手間がかかるので、時間以上に焦らされる。
この辺りのバランスが良いので死ぬ事も多いだろうが、すぐ直前から(勝った事にして)やり直せるのでストレスがない。
もっと快適な動作もリッチなグラフィックもやればできるという事が随所に窺える。
コンセプトに沿った一貫性があり、作品として完成しているように思われる。
作家性の強さとそれに甘えない作り込みを合わせ持った、とても良いゲームだと感じた。