














ナイト・イン・ザ・ウッズ (Night in the Woods)
Night In The Woods は、ストーリー、キャラクター、探索に重点を置いたアドベンチャー ゲームで、街を移動するためのプラットフォームも含まれています。メイは猫なので、屋根も棚も電線もすべて彼女の遊び場であり、そこにいるのは決して彼女だけではありません。また、さまざまなアクティビティを行って、さまざまな方法で世界と交流し、町の人々と知り合い、友達と遊んだり、ポッサム スプリングスの内外を探索したり、周辺地域に足を運んだりすることもあります。
みんなのナイト・イン・ザ・ウッズ (Night in the Woods)の評価・レビュー一覧

yokke
2019年07月28日
大学中退した精神疾患持ちのネコが、衰退していく田舎町に帰郷し、居心地のよい退廃感と真綿で首を絞めるような絶望感の中で小さな冒険をするお話。
20歳でむさぼるモラトリアムは、子供らしい無邪気さも許されなければ、大人の持つ覚悟もない、いじらしく歯がゆくそれ故に歪んだ可憐さがあるものである。
じわじわと死んでいく地元の街の描き方が、絶妙な塩梅で素晴らしい。(自分も田舎町出身なのでよく分かる)既に活気を失い切った“死んだ街”ではなく、まだまだ活きてはいるのだけれど、ゆったりと終わっていくことを誰もが予想できる”死んでいく街”なところがミソ。
凡百のクリエイターならば、さびれたスーパーやショッピングモールとか廃工場とか安易な象徴的なアイコンを出して、それを中心に廃れつつある田舎を表現するだろう。でも、それではわかりやすいアイコンにおんぶに抱っこされているだけだ。ナイトインジウッズの描くゆっくり衰退していく田舎町のそれは、あくまで表層的なものだけではなく、そこに生きている血の通った人々のジレンマや考え方や生き方、人生観で語られている。
それは必ずしもドラマチックなものではない。主要登場人物たちもそうだしモブキャラだってそうだ。ここまで奇抜性を排して、死んでいく田舎町の悲哀を描いたゲーム作品がかつて他にあっただろうか?
少なくともメイが会話できる殆どの人間は、殆どがこの街に束縛されて生きている。日々の貧乏に苦しむ大人たちも、将来を楽観できない若者たちも、なんとか街を復活させようと目論む市議会の連中も。
ホームレスのグレッグや、街の散策中にたまに出会う“数日だけ帰郷している同年代の大学生たち”は、この街の外にも人生があることを示しているが、しかし、ビーをはじめメイの周りの人間はそれをしようとしない。それが故郷の呪いなのだろう。
そこで醸成された生温い人間関係と住み慣れた土地への惰性的愛着を、誰が否定することができようか。それがたとえ滅びゆくものだったとしても。
主人公メイや友人の抱える諸問題もまた生生しく、人によっては目を背けたくなるものだろう。特にメイと両親との描き方が秀逸で、彼らの間には間違いなく愛情はあるものの、その間に漂う不穏なぎこちなさや、親から子に対する時に隠し切れなずに漏れてしまう失望感、人として抱く当然の不安…それと掛け値なしの子への無償の愛のようなものが混然一体となった描写は素晴らしいと感じた。
お母さんが「なんども流産してダメだと思ったけど、あなたは奇跡の子なのよ」とか語るの本当に重い。実はメイの精神疾患や大学進学で多額の借金をしている事実の発覚も重い。そりゃあそれで突然中退して戻ってきたら普通は黙ってられないのだろうけど、それを娘のためを思い必死に抑え込もうとしている様子が見て取れる様が非常に悲しい。
ビーの人生も、彼女の視点からすれば悲観に満ちているのかもしれないけれど、それも実は彼女にとっての最良の選択の果てにあったものだと自覚できれば変わることができるのだろう。大学に行く夢を毎夜観て、隣町まで大学生という身分を偽ったパーティーに参加する彼女にとって「大学なんてクソくらえだ!」とほざくクソ猫は確かに殺してやりたいくらい憎らしい存在だろうよ。
空気感は素晴らしいし、くだらない探検と詮索の日常を描くパートは楽しいもののエンディングへと繋がるシナリオは決して優れているとはいいがたい。突然最終盤で現れたカルト教団はあまりにも唐突な設定で閉口したし(死んでいく街を無理やりにでも救おうとしている故郷の呪いにかかているという点ではゲームの要旨と合ってはいるのだけれど)周回して楽しむ要素があるのだとしたら、あまりのもプレイ中の情報収集がストレスフルで優しくない。全キャラクターと会話すべく町中を義務感で歩き回るのは、移動速度がそこまで早くないこともあってそこそこ負担でありこれをもう一度ルートを変えてやろうとは思えなかった。
分岐は露骨にいっぱいありそうなので、2週目限定のファストトラベルとかあればいいのに…。
その他細かい感想
・音楽はマジで最高。ベースの音が良い
・警官のおばちゃん悪い人だとおもってた…
・修理のオッサンは何者なんだ…?
・キャラクターの種族間の違いはデザインの違いでしかなく機能的な差異がないのも珍妙だ
・ビーが可哀想だけど必死に頑張って生きてて好き。いつか自分の人生に自信をもって幸せになって欲しい
・田舎帰ると両親が大型スーパーやアウトレットにしか行かなくなってるあるある
・ライブする予定もないバンド練習とか蛍光灯割りとかまずいピザとかドブネズミにあげるプレッツェル万引きとか、どうしようもない時間潰しが愛おしい
・微妙に主要な友達じゃないけど不気味な存在感があるジャームが好き。なんか闇が深い
一応メインカットには描かれているけど他主要キャラよりは距離感ある…
・すさまじいレベルのローカライズ。プレイズムは神。
・死んでいく街にしては交通量が多い
・なんか洋ゲーに主要キャラにホモが増えたよね

Bluszco
2019年07月24日
素晴らしいゲームです。
1周するだけではすべてのイベントを見ることはできないので、2周するのがおすすめです。
見つけづらいイベントや、1周目では唐突に感じられる終盤のイベントへの伏線が見つかります。

ochinpomilk1919
2019年07月19日
これはかなり人を選ぶのではないかなぁ
とにかくゲームとしてかったるいというのが一番にあって、かといってそれに見合うハラハラの展開が待っているというわけでもない
コレいつ面白くなるんだろう?って最後までずっと思いながらエンディングを迎えてしまったという感じだった
全体に漂う雰囲気、そして仲間や両親、町の人たちとの何気ない会話を楽しめるかどうかが評価を決めるのだと思うけど、
自分のようにストーリーを楽しみたいと思ってプレイするときっと肩透かしを食らうことであろう

mamimu
2019年07月08日
[h1]自分が何かすることで世界が変わるわけでもないんだけど[/h1]
噛み合ってるような噛み合わないような、
そんな会話に含まれる時折ゾッとするようなリアルさが癖になる。
子供と大人の境目くらいの言い得ぬ体験を再び感じる事が出来た。
アートワークも音楽も素晴らしく、ミニゲーム満載。
リプレイ性は低いが、そもそもそれを想定して作られているかは謎。
一度きりの体験が丁度良いかもしれない。
身近のような 遠いような
家族のような 友達のような
大人のような 子供のような
夢のような 現実のような
解決するような しないような
良いゲームだった。がんばれメイ。

wa24857
2019年06月18日
やってるうちにセリフの饒舌さが鼻についてくるが終盤の話の展開には引き込まれた。
あとゲーム気分で万引きして、その万引きした商品を店に返すという話が偽善にしか思えなかった。

HIGHMACS
2019年05月12日
[h1]推奨年齢アラサー以上、大人の為のほろ苦いシナリオ[/h1]
「大人向け」という括りは性的であったり暴力的であったりするものが多いが、この作品はどちらでもない
だが思いっきり大人向けなのだ、言い換えると多少なりとも挫折経験のある大人じゃないと全く響かない内容かもしれない
今の自分から抜け出したいのに抜け出せない、そんな鬱憤を若さに任せて非生産的に発散する虚しさと
それを”若い頃のあるある”として共感してしまう妙な懐かしさ
派手さは無いけど刺さる人には刺さる内容、可愛らしくアートな見た目からは想像できないほど現実的な重たさを持っている
ゲーム自体は簡単なジャンプを併用しつつ目的地へ行ってセリフの選択肢→ミニゲームの流れなので行き詰まることはない
片手でゲームをできるようにして空いたもう片方の手でお気に入りのお酒でも飲みながら、ゆっくりとこの苦味の効いた世界観とストーリーを肴にしていくのも悪くない。
皆大なり小なり心に何かを抱えつつ生きているからこその日々の辛さ、馬鹿騒ぎの楽しさ、そういう事を再認識させてくれる作品。誰にでも勧められるタイプではないけれども、人生の波乱をある程度乗り越えたなと思えてる人にはプレイしてもらいたいかも。

passy
2019年05月03日
クリア済み。
最初は単なる癒しゲーかと思っていたが、
日本では絶対に表現できない清濁併せた要素をふんだんに盛り込んだ名作。
ティーンから押し出されて、いつのまにか「大人」になってしまった
人達にこそプレイしてもらいたいジュブナイル作品。
TRPGでいうところのTrue Endではないけど、Happy End然とした終わり方もすごくいい。
100%種明かしせずに、こういう風に想像できる余地を残せるゲームでいいんだよ、と気づかせてくれた。
文句なしにいいゲームです。

鮎方藤吉郎
2019年04月25日
このゲームに出会えて本当によかった。
何者にもなれないまま鬱屈とした日々を過ごしている
若者たちに対するエールがこのゲームにはたくさん詰まっています。
厳しく哀しい現実が待ち受けていようとも、
すべての人の人生には価値があると気付かせてくれます。
本編を終えると、
久しぶりに実家に帰ってみようかな?
旧友と再会してみようかな?
子供の頃連れていってもらった商店街は今どうなっているかな?
と自分がリアルワールドでここまで辿ってきた道を振り返り、
そしてどうしようもないこの世界をもう一度エンジョイしてやるぜ!
と、不思議な自信が湧いてきます。
ピザうま。

Sorami Kanata
2019年04月21日
Night in the Woods は輝かしい文学や映画などの作品たちと同じカテゴリに分類されるべき作品です。
未来のない閉塞的な田舎町の経済的衰退、保守的な宗教観の蔓延やそれに対する懐疑、モラトリアムの実存的不安が恐怖と混乱、あるいは労働する大人たちへの不信感、抑圧に対する反発としての自傷行為や破壊衝動、そしてそれらから目を背ける為の若者たちの馬鹿騒ぎと、青春時代の終焉など、こうしたものをアクチュアルに描くことが出来る作品は、極めて貴重です。
死体の腕を枝でつついたり、トイレットペーパーを浪費するだけのミニゲームは、決して愉快な気持ちになれるものではありませんが、その意味の無さ、くだらなさを体験することそのものには大きな価値があります。
総合的に言って Night in the Woods という作品は21世紀において文化的に極めて重要な位置を占める作品です。
つまり、みんな怖いんだよ、人生が大丈夫かなんてこれっぽっちもわからない。でも、ただこれまでとはまったく異なる現実が現れて、いずれは直面しないといけないんだよ、多くの人々と同様に、私たちも、彼女たちも。

takenoko1111
2019年04月18日
完全日本語版が出たのでプレイ
ストーリはかなりいい大好き
キャラはかわいいが話は重い
イベントは全部見るために周回はする
バグで夢画面の曲が永遠と流れるのはちょっとアレだがそのうち治ると信じている
なおってるぞーやったね!

wanio
2018年09月29日
祝日本語化決定!
playismによる公式日本語版が近く配信されるようです。
大学を中退した猫のMAEが故郷に帰ってみるとかつての旧友は様々な事情を抱えつつも働いており、大人になり切れてないMAEはひとり取り残された状態になっている。故郷のpossum springはかつての炭鉱町であとは発展の見込みなどなく衰退するだけ、雰囲気としてはきれいな街なのにどこか閉塞感が漂う…という舞台のなかで旧友と交友を深めたり、ときには激しく喧嘩してみたりするADVです。
MAEが過去に起こした事件が近所の人にも今も覚えられておりちょいちょいそれを突き付けられたり、大学を中退した理由を話せないMAEとそれでも愛してくれるけれど一族で初めて大学に送ったMAEが理由を話さないことにやきもきする母親との微妙な距離関係、大学に行きたくても家庭の事情でいけなかった友人とMAEの対比など人々の感情がひたすらにリアルで、胃がキリキリする人もいるかもしれないです。
膨大な会話量とユニークなキャラクター、見た目はポップでぬるぬる動き、街並みはきれいで、日を追うごとに行けなかった場所にも行けるようになって探索に飽きることはありませんでした。ちょいちょい挟まれるミニゲームも特に進行を妨げるようなものではなく、いいスパイスになっています。
ADVとして上述のように非常によくできているのですが特筆すべきは音楽の良さでしょう。普段あまりゲームミュージックに興味がないのですが、このゲームはサントラを買ってしまいました。ちょっと高かったけど大満足です。
英語のままプレイするのであれば、基本的に日常会話が中心のゲームなのでスラング、口語表現が大量に出てきます。そういうのに慣れていないと訳すのに辞書を引くだけでは足りず結構困ることになるでしょう

Eon
2018年08月03日
見た目は可愛い動物たち、繰り広げられるストーリーはリアルで退廃的。中退した主人公も、昔の悪友たちも、寂れる街の住人達も、それぞれの思いを秘め、変わりゆく環境に抗おうとしている。町名から感じる雰囲気と真反対な、冬前の秋がより味を出させているというか、少なくとも春や夏という設定では表現しえない空気を醸し出している。
合う合わないが極端に分かれそうだが、陳腐なアニメやドラマより、人の生きざまを描くドキュメンタリー的なものを延々と見られる人には合う。ゲーム的な要素も多少含んでいるが、話を楽しむこの手の類に期待するのは野暮だろう。

Lobstrocity
2018年06月24日
This is a special one. Night in the Woods isn't for everyone, but if you're at a point in your life where a story like this resonates with you, then this is one of the best stories a game has ever told.

baitworm
2017年11月11日
英語難しく無いって言ってる人もいますが、結構難しいですよ
toeic700点程度では歯が立たなかった
口語表現が多いっていうのもあるかもしれないですね
一応辞書っぴき読むと結構いい作品だなぁとは思う
ノベルゲー+散策ゲー で前者の配分多めってとこですかね

犬野郎-Inuyaroh-
2017年03月20日
一周クリアした感想です
特徴的なアートスタイルで描かれる世界観が印象的なアドベンチャー
ゲーム内容は町の探索、ミニゲーム少々と物足りない印象がありますが、
それを補って余りあるNPCとの大量の会話、イベントが本作のウリです
ただし、
1.町を探索する
2.NPCと会話する
3.メイン3人の友人(NPC)のうちの一人とつるむ
というゲームの流れが後半まで続くのと、
ファンタジーなアートスタイルに反してNPC達の悩みがかなりリアル寄りな所は
人を選ぶかも
加えて、ヒューマン、青春系のストーリーが好きな人にはお勧めできますが、
後半から急展開が待っているのは意見が分かれるところです

platinumdisco
2017年03月13日
Очень качественная, атмосферная игрушка, в которой главный игрой- 20-ти летняя кошка-раздолбайка, которую поперли с колледжа. В диалогах, которые я еле перевел, много юмора, сарказма и всего прочего, что создает добрую часть невероятно приятной атмосферы этой игры. Стиль рисовки мне по душе, в некоторых моментах он сильно напоминает adventure time. Игра определенно стоит своих денег, ибо то, что я почувствовал в этой игре (АРГАЗМ), не повторилось больше нигде.
Прошлое Мэй окутано завесой тайны... многие герои второго плана упомянают ее прошлое и какие пакости она натворила в нем. Так как далеко я не продвинулся, ибо наслаждался красивой графикой и чудесным геймплеем, прыгая по проводам,вспоминая детсво.
Советую игру всем, 12/10 и все дела.