












SteamCity Chronicles: Rise of the Rose
SteamCity は、スチームパンクのアート ディレクションと日本の強い影響を融合させた、ユニークな世界設定を持つターンベースのストラテジー ゲームです。勇敢なローズ民兵のメンバーから強力な蒸気ロボット、反逆的な敵の兵士、さらには主人公まで、数十のキャラクターを制御できます。
みんなのSteamCity Chronicles: Rise of the Roseの評価・レビュー一覧

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2022年08月31日
市民の生活を徹底管理し圧政を敷くヤマガミ・コーポレーションを打倒するため、一族郎党処刑された旧支配者の末裔であるゾフィー嬢と反乱軍「自由の薔薇団」を指揮するAP制ターンベースのストラテジー。
世界観は外国人の勘違い日本…というより、日本人がおふざけで作ったものです。何の意味もないカタカナの羅列とかは登場せず、「ネコと和解せよ」とか風雲たけし城みたいな日本人しかわからないローカルネタが出てくるので。スタッフも半数は日本人で、おかげかローカライズは完璧です。
グラフィックは良く出来ている。スクショを見ただけではショボく感じるかもしれないが、これはミニチュアのジオラマを再現したもので、実際は質感や造形にとても拘って作られている。キャラクターもフィギュアっぽい質感がよく出来ていて、攻撃時には専用のアニメーションが再生される。
とはいうものの、本作で褒めれる部分ってグラフィックくらいのものだったりする…
チュートリアルでは基本的な操作方法くらいしか教われないので、詳細なルールを知るにはメニュー画面のヘルプにアクセスする必要がある。また操作にショートカットがほとんど存在しないため、頻繁なマウスクリックを強要されるので手間がかかる。
アクションの前後にいちいちウェイト処理がかかるため、テンポが非常に悪い。AIの行動ターンで一切身動きを取らないユニットさえ長いウェイトを挟むためダレる。移動や攻撃のアニメーションをカット/高速化するオプションも存在しない。
カメラは自由に移動が可能だが、オブジェクトやユニットの干渉を受けるため引っかかりが多く、またユニットが移動するたびに無駄にグリグリ変化するので目が回る。ミニマップや全体マップが存在しないため戦況の把握が困難なうえ、ミッションの指示が酷く曖昧なため、次に何をすれば良いのか迷う部分が多い。ユニットの性能や状態を確認する術に乏しいのも厳しいところだ。
そもそもゲームルールの説明が乏しく、ユニットのランクを上げる方法や、ランクが上がると具体的にどんな恩恵があるのかといった説明がどこにもない。下級ユニットは戦場に出さず訓練を受けさせることでランクアップが可能だが、ステージ数が9つしかないため、大抵はきちんと育ちきる前にゲームが終わる。
移動はスクウェアやヘクスではなくフリーなのだが、そのせいで壁にひっかかって行動不能になったり、障害物に乗り上げたまま前進することで空中浮遊が可能になったりと、ストラテジーにあるまじき不具合が発生する。移動時のパス設定が異常で、遠距離を指定すると普通に建造物を突っ切ろうとする場合があるので、逐次細かく設定してやる必要がある。
射線は単純な平面だけではなくZ軸も考慮するのだが、命中率の判定基準がよくわからず、APを消費してエイムすると逆に命中率が下がるケースもあった。
ゲーム性はArma Tactics以下で、作り込みが酷く甘く浅いです。最終更新が2020年8月、ゲーム内のバージョン表記が2022年8月時点でv0.562.21なので、たぶん未完成のまま破棄されたプロジェクトだと思います。リリース当初はこれより酷かったの…?
容量10GBも何に使ってるんだ、というところですが、テクスチャがとてもリッチです。のっぺりした見た目から256p、せいぜい512pくらいかと思ってましたが、実際は2kとか4kテクスチャを平然と使ってます。要求される品質に対して明らかにオーバースペックだと思います。
まともにコンピュータゲームをプレイしたことがないか、8bit時代からタイムスリップしてきた人が作ったゲームだと思います。ストーリーにも特筆するような点はありません。物好き以外は買わないでください。