






A Case of Distrust
『A Case of Distrust』は、1924 年のサンフランシスコを舞台にした物語ミステリーです。この歴史的な 2D アドベンチャー ゲームで私立探偵フィリス ケイデンス マローンとしてプレイします。地下の密酒店、煙が充満するビリヤード ホール、昔ながらの理髪店などを探索しましょう。証拠、供述、機知を駆使して、嘘をついている容疑者を捕まえましょう。解放への抵抗と闘うヒロインは、本質的な課題に直面し、内外で多くの疑念を抱くことになります。欺瞞に満ちたミステリーの真実を明らかにしましょう!
みんなのA Case of Distrustの評価・レビュー一覧
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No_Author[JP]
2018年05月18日
時は1924年、SFPD(サンフランシスコ警察)を退いた女探偵
マローン女史が、ある依頼人の元に届けられた脅迫状の出所を
探るために調査を開始する…というのがストーリーの件です。
PVやサムネをご覧になった方はお分かりとは思いますが、
まぁいわゆる「古き良きAVG」を体現するような作品です。
もっと言えばミステリー小説を意識していると思いますので、
そういう嗜好の人には堪らないのではないでしょうか。
自分は昔からAVG自体は好きですが、生憎殆どミステリー小説は
読まないので、適切な類似作品が挙げられません…
女探偵で思い浮かぶのなんて、V.I.ウォーショースキーの
シリーズくらいなものです。
本作品のマローン女史は、そこまで荒々しくはありませんが。
ゲーム的な観点で感想を述べますと、簡単に以下の通りです。
(PVで見て分かるようなものは極力省略します)
・重要なメッセージは白フォントで表示、自動でノートに記載
・バックログ機能は無く、重要なセリフは繰り返されない
・手帳に記載の目的、証拠、証言を相手に突きつける形式の進行
・確証を得たら相手を告発する
・メッセージはテキストのみ。ボイスなどは無し
・セーブは一つ。設定から初期化可能
・メッセージのスキップ機能は無い
・フォントサイズは小中大の三種。フォント自体は変更不可
・ボリューム調節機能は無し
…羅列すると短所が目につき「雰囲気ゲー」と揶揄されるのも
已む無しという感じですが、ミステリーAVGの宿命とも
言えるので、好きな人にはどこまで目をか瞑れるか、とも
言えます。
否定的な文章を書きましたが、作中におけるキャラクターの
粋な台詞の数々、モーションから窺えるであろう表情といった
想像力を掻き立てられる部分が随所に散りばめられており、
(というかこれらの要素で作品が構成されている)
まさに「雰囲気ゲー」の名に恥じない(?)タイプの作品です。
正味二、三時間の内容ですので、定価での購入は微妙ですが。
トンデモ展開などはなく、渋く淡々と進行していくのと現在の
進捗状況も分かりづらいことから、手帳に集めた内容だけで
「これで告発まで行けるのか?」とプレーヤーが躊躇する
ことにより、無駄にプレイ時間が延びてしまう可能性が
あるのがやや難でしょうか。
よくある映画の残り時間みたいに、展開が読めてしまうのも
また興覚めなのは確かですが…。
ビジュアル要素を脳内で補完したい場合には、「Mafia」
「L.A.ノワール」などプレイしてみては如何でしょうか。
前者は1930年代のシカゴが舞台で割と本作に近く、
後者はサンフランシスコ市警として町中を好きなだけドライブを
堪能できます。20年くらいは先の話なので、やや時代が
ズレてしまいますが。