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ヒラヒラヒヒル

『ヒラヒラヒヒル』は、架空の大正時代を舞台にしたビジュアルノベルです。この作品は、死者を生き返らせる恐ろしい病気、エアロデマに対する二人の主人公の闘いの物語を語ります。

みんなのヒラヒラヒヒルの評価・レビュー一覧

るか

るか Steam

2023年12月01日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

神ゲー

tannoyuuhi

tannoyuuhi Steam

2023年11月30日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

今年ナンバーワンのノベルゲームでした

schwarzlanzenreiter01

schwarzlanzenreiter01 Steam

2023年11月29日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

これは社会派の映画 と言えるかもしれない。いくつかのエンディングに到達すると長く胸に残る作品だと実感するでしょう。人間の根源的な何かを考えさせられる内容です。是非グッドエンディングを見て感動していただきたい。個人的にはファタモルガ-ナの館と並ぶアドベンチャ-ゲーム最優秀賞を送ります。人生で一度はプレイしてください。

henatai

henatai Steam

2023年11月27日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

このレベルの怪作が話題にならないなら、もう日本のノベルゲーに未来はないんじゃないか?

dacadann

dacadann Steam

2023年11月26日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

まず、ネタバレなしで書きますが、この作品はENDがいくつも用意されています。ロープライスでは珍しいです。
公式サイトに記載のとおり、主に「千種正光」「天間武雄」という二人の視点から物語が紡がれます。

基本的に「千種正光」視点の選択肢は、「千種正光」の結末に変化をもたらし、「天間武雄」視点の選択肢は、「天間武雄」の結末に変化をもたらします。
天間武雄は選択肢によって、かなり未来が変わることになります。最初は絶望的な結末を迎えてしまったとしても、TRUE ENDのようなものが用意されているのであきらめないでください。
公式サイトを見たときの印象より、意外と二人の視点は交錯しませんので、それぞれの物語を個別に楽しむという感覚でプレイしたほうがいいです。

また、選択肢の組み合わせによって、様々なエピソードを見ることができます。
攻略サイトに記載されている組み合わせ以外にもテキストが用意されているため、いろんな結末を見たければいろんな選択を試すことをお勧めします。
たとえば、[spoiler]「手を下す」「東京に連れ帰らない」「入寮する」[/spoiler]という組み合わせでしか見られない武雄の結末もあります。
ANIPLEXのこだわりのようなものだと思いますので、それを堪能したい人は、攻略サイトに記載の組み合わせ以外もプレイしてみてください。
僕もすべての選択肢を試したわけではないのですが、先に上げた3つの選択が特に√分岐に関与する選択肢になるかと思います。

そのうえで、先にTRUE ENDを見たい人は、下記選択をしてください。
個人的には最初からの一連の流れで一番美しいルートを見たかった(自分は武雄BAD直行でしたが)ので、同じような考えの人には推奨します。
[spoiler]「老婆に金銭を渡す」「手を下さない(or 衣川を止める)」「東京に連れ帰る」「入寮しない」[/spoiler]

以下、ネタバレありの感想です。

【シナリオ】
・「千種正光」序盤
ヒヒルの置かれた現状の厳しさを克明に描く内容です。
私宅監護は実際に過去の日本で行われていた精神病者に対する措置(史実では私宅監置)であり、題材としてはそれが元になっていると思います。
千種正光の患者に向き合う人間性が魅力的に描かれており、早い段階から共感しながら読み進めることができます。
加鳥先生や写真家の辻菊の人間描写がリアルで、その点でも熱中させられました。

・「天間武雄」序盤
これは本当にすごいなと思うのですが、開始数十分くらいで「明子」「武雄」の両名が大好きになってしまいました。
気安い関係のなかで、お互いに対する想いのようなものが随所に見える形となっており、その会話の作り方が非常にうまいです。
コーヒーがクソまずいとか、たぶん当時の人の感想はそんな感じなんだろうなというリアルな反応にもニヤリとできます。
武雄が下宿している常見家の敬次郎、お辰さんもいいキャラしています。人間的に完ぺきではないけれど、互いのことを尊重しているというリアルな会話が本当に素晴らしいです。
また、印象に残ったのは、過去の回想として挟まった明子と武雄の会話。女として男のような進学が許されないという状況で、明子の放った「みんな一緒なんです。本当は。」という言葉が心に響きました。
実際に、人間というのは、そんなに大きく変わりません。世界一速いと言われているウサインボルトも、チーターよりは速く走れません。人間というのはだいたい同じように作られています。
そのなかで、ヒヒルだったり、男と女だったり、細かな違いによって生きづらさが生まれているということが淡々と指摘された、瀬戸口さんの優しさに満ちた言葉だと思いました。

そして、例の場面、美代殺し。
自分は先に「手を下す」ほうを選びました。ちょっと唐突感があったので気持ちは乗りづらかったですが、凄惨な場面だったと思います。殺さない場合は元の武雄達とのキャラとも大きくぶれないため、正規ルートはやはりこっちなのでしょう。
また、実はこのあとの明子との会話でなんとなく先が読めてしまったのがつらかったです。体が弱いとかも聞いて、「あ……(察し)」となりました。

・「千種正光」中盤
発症までの感想です。
相変わらずヒヒルに関する凄惨な描写が目立つ内容です。特に札が大量に貼られた患者の場面は相当なインパクトでした。でも、叫んでいるなかで吐きだされて変なものが消えるんだという考えは、居そうだな、って感じでリアルでした。
そして、もっとも心を打ったのは正光と母親のエピソードです。
まず、野村朝との会話のなかで、回想されたシーンが非常によかったです。ボロボロの服をまとって、質素な暮らしをしていたということ。手を引かれて、千種家に訪れたときの父親に対する印象。
大好きなシーンです。というか、ここでまず、志緒さん同様に泣きました。野村朝の優しい相槌含めて、なんか心が締め付けられました。
また、私宅監護の調査のなかで、たまたま正光の生き別れの母親と会うことになります。
正直、このシーン自体にはかなり不満があるというか、ご都合的に感じてしまったところはあります。ただ、それでも東京に連れ帰り、千種家で食事をしたシーン、親子で語り合うシーンでボロ泣きしました。BGMも卑怯です。
千種家の両親についてはあまり詳細がなく、その心境は推し量ることしかできないのですが、もともとは、ヒヒルになった正光の実母を冷遇していたのは間違いないと思います。
ただ、そのうえで引き取った正光と接することで、正光の実母の置かれていた状況を深く考えるようになり、過去に正光の実母にしていたことを省みた、というところなのだと僕は考えました。
その姿から最期が近いとわかっていたのもあり、最大限の厚意でもてなそうとしてくれたのだと思います。その優しさや、正光の母に対する思いがどこまで伝わったのかはわかりませんが、非常に美しい場面であったと感じました。
正光母が、正光のことを認識できていたのか、捨てたという罪悪感から知らないフリをしていたのか。想像の余地が残るシーンでもあります。

そのうえで、「発症」という章タイトルが始まったとき、嫌な予感はしました。
そして、少し唐突感のある形で、発症が起き、場面が切り替わることになります。母親との再会と発症は唐突感があったので、少ない分量で表現するためにそうせざるをえなかったのかなという感想を抱きました。
数少ない不満点の一つがそこです。

・「天間武雄」中盤
入寮or入寮しないの選択肢までの感想です。
留学したかったと明子が思っていたシーン、そのうえで半分プロポーズのように武雄が明子に語り掛けるシーンにニヤニヤしました。二人が大好きなので、本当によかったです。お辰さんの無神経な感じも笑えました。
そして、恐れていたことが起こります。明子の死です。案の定、プロローグのシーンとつながって、ヒヒルとしてよみがえりました。
これも不満点の一つなのですが、ヒヒルの存在が周知され、忌避されている割に、死後、ヒヒルにさせない方法が基本的にとられないことが気になりました。
ヒヒルの数はそれなりにいるので、この世界ならヒヒル対策のために事前に首を折るくらいの対処が一般化していても不思議ではないです。ヒヒルでも蘇ることをどこかで期待していた、とするには、武雄も敬次郎もそのことを想定していない口ぶりが目立ちました。
全体的に辛いシーンが多かったです。ただ、本当に幸せになってほしいとそればかりを願って読んでいました。

・「千種正光」終盤/このために生まれて来たんだEND
ヒヒルになってからの文章には迫力がありました。初期症状が収まってから、少しずつ自分を取り戻していき、医師として復活したところで僕もうれしい気持ちになりました。
看護婦・看護人からの正光に対する率直な印象も、そうだよな、と思います。こんな人嫌いになれるわけないですよね。
あれだけ冷たかった辻菊もデレてきていたので、平和だなぁとニヤニヤできました。
あと、やっぱり野村兄妹の過去のシーン。これも泣けました。惣一の顔に傷がある理由、朝が絵を描きつづけている理由。素敵な兄妹だなと思えました。
朝と正光がともに暮らすと決めたシーンも良かったです。
ただ、終わり方はちょっと唐突に感じました。まだまだつづけられそうな形だったなと思います。

・「千種正光」終盤/母と子END
野村兄妹と正光の間に距離感があり、正光BADとでも言うべきENDとなります。
やはり、正光には母との時間が必要だったのでしょう。

・「天間武雄」終盤/ブランコ松
僕は初めこのルートに飛び込んだので絶望感がすごかったです。いくらなんでもつらすぎます。
ヒヒルを一度、「人間ではないもの」とみなしたがゆえに歩まされたルートなのでしょう。悲壮感が始終漂っていて、二人の幸せを願っていた身としては、目を覆いたくなるような内容でした。

・「天間武雄」終盤/入寮ルート
一番胸糞悪かったルートです。最悪の気持ちになりました。
瀬戸口廉也名義のゲームはすべてプレイしているし、唐辺葉介名義の小説も目を通してきた自分としては、こういうことも書く人だという覚悟はしていました。
まず、簡単に内容からおさらいします。
このルートでは、武雄が入寮したことで常見家に敬次郎とお辰が残されます。敬次郎はどのルートでも自死することになり、明子のために雇った看護婦もクズなので、面倒を見られる人がいなくなって、最終的に明子が駕籠町病院に入院することになります。
ここで補稿という形で突如として現れるのが、降旗医師です。武雄と正光以外の視点から描かれる唯一の人物です。
補稿のタイトルは、「とある日の駕籠町病院の風景」。この短い章のなかで、以下のことがわかります。
・降旗医師は、嫌な人間として描かれている。(看護婦や患者に対する対応、声)
・田村看護婦の昨夜に関する証言「新しく入った患者(明子)は、夜勤帯大変だったみたいですね」
・降旗医師は眠そうにまぶたをこすっている。
・明子の隣の若い女の患者は、「吉田先生には話をしても、降旗医師にはなにもしゃべらない」
・壁には強く殴ったあとがある。
・「今朝、当直からの報告では、昨夜の零時頃、この患者は便失禁をして部屋と衣服を汚し、看護人たちは更衣させ、清拭し、部屋を清掃したという『ことになっている』。壁を殴って出血をしたのは、その後の午前三時のことだ。」という記述。

断言まではしません。だが、僕には一つの結論しか思いつきません。
実際、初期症状が収まり、正気を取り戻した明子は狂ったふりをつづけ、面会に訪れた武雄を明確に拒絶します。それは、TRUE ENDで見られた拒絶と同じ理由なのでしょうか?

[spoiler]僕は確信しています。明子は強姦されたのだと思います。そして、病院という監獄のなかで、もしかしたら死ぬよりもつらい人生を歩むことになる。[/spoiler]
このルートを読んで、本当に気分が悪くなりました。明子や武雄が好きであるからこそです。
「つめたいオゾン」を読んだときのような不快感でした。ブランコ松ルートよりも読みたくない話でした。

・「天間武雄」終盤/TRUE
上二つのBADを読んだあとだったので、本当に二人が幸せになるルートで、とても気持ちよく読むことができました。
こちらでも、敬次郎は死んでしまうのですが、初期症状を乗り越え、二人が自分たちの気持ちを全うしたこのルートで涙しました。
もっともっとこの二人の幸せな描写を見ていたい。
素直にそんな気持ちにさせられました。

全体として、想像していたよりは短かったです。前年に発売されたBlack Sheep Townは同じような価格で倍以上の分量があったためですが、もともとBlack Sheep Townが安すぎるだけなので、この値段だと量として相応でしょう。(プレイ時間9時間程度)
瀬戸口さんのシナリオ、やっぱり好きだなと改めて思いました。
人間の描き方、随所にみられる瀬戸口さんの優しい視点。彼らは、完全な人間ではないけれど、そこにリアルな優しさが垣間見えて、とても温かい気持ちになります。
昨今のノベルゲームの描写の薄さ、人間描写の弱さに比べて、まったくの別次元です。
不満点も書きましたが、心の底から買ってよかったと思いました。素晴らしい作品をありがとうございました。

【イラスト】
いいイラストでした。リアルな描き方で、歯がやたらと白い感じです。
この作品の雰囲気ととてもあっていて、大正時代の感じがとてもよく出ていたように思いました。
瀬戸口さんのゲームは、斜め上や下からのアングルなど、変わったコンセプトのCGが多いですが、おそらく瀬戸口さんのこだわりなのでしょう。
その指定に十全に応えた内容だと思いました。
ノベルゲームでめったに見ない画風だったことも新鮮でした。

【音楽】
「平穏」「思い出」「月夜」がとてもよかったです。
いいシーンで流れてきて、毎回泣かされました。

【システム】
不満点が全くありません。特に瑕疵なく、バックログからのジャンプも備えられています。
セーブしまくる自分としては、セーブデータ容量も多くあって大変助かりました。

猫法師

猫法師 Steam

2023年11月26日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

感動

nakajima

nakajima Steam

2023年11月25日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

BLACK SHEEP TOWNに続く瀬戸口廉也氏の最新作ということで期待していました。
シナリオの長さ自体はかなり少なめですが、巧みな心理描写や声優の熱演で満足度は高いです。
内容も前作ほどは重くないので瀬戸口作品の入門にもいいかもです。

コイヅミ

コイヅミ Steam

2023年11月25日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

なんだか無性に泣いてしまいました

ryujiru

ryujiru Steam

2023年11月25日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

神ゲー。後半ずっと泣いてて今も視界が…

mikan

mikan Steam

2023年11月24日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

面白かったです。ノベルゲームをプレイしたのは本作が初めてでしたが、とてもいい体験でした。
風爛症は架空の病ですが、作中で描写されていた精神症状は現実の精神疾患と似ていて、また風爛症患者への差別は現実にある差別と重なるところがあると感じました。
イラストや音楽、ボイスもよかったです。
ストーリーは一貫して「人間」を描いていて、どのエンディングも誠実さがあると思います。おすすめです。

f97302012

f97302012 Steam

2023年11月23日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

テーマが面白く、描写がリアルで良かった。

ドミニク

ドミニク Steam

2023年11月23日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

Black Sheep Townとはまた別でのとても良いノベル体験をさせて頂きました。

nacasha

nacasha Steam

2023年11月23日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

個人的な好みで本だったら読まない内容の重さがありますがビジアルノベルだからこそ最後まで愉しめた気がします。絵は作品にあっていて音楽も良く「逃避行」はお気に入りです。凄く良かった👏作品を世に届けてくれた皆様に感謝です🙏

Revin

Revin Steam

2023年11月22日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

脚本に「なんでそんなことするの?」と何度思ったか分からない。
感情を揺さぶられた。

a

a Steam

2023年11月22日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

今まで私はsteamでゲームを購入したことはありませんでした。ps5とSwitchで大抵のゲームはプレイできたからです。しかし、広告を見て直ぐにSteamに飛びました。体験版をプレイして、最後の絶望的な二択の選択肢に思わず立ち上がってしまいました。かなりの時間思い悩み、そして片方の選択肢をクリックした後、これは絶対に買わなければいけないゲームだと強く感じました。その時はまだ製品版が発売されていなかったので、私はその時からずっと発売を待ち望んでいました。
ノベルゲームなので、操作性はありません。文章を読み進めていき、分岐で選択をして、それに応じてエンディングが変わるスタイルです。心理描写が秀逸で、文章のスタイルには好みもあると思いますが、私にはドンピシャでした。大正やヒヒルの用語もわかりやすく説明されており、今とは異なる時代背景、そしてヒヒルの設定もすっと受け入れることができます。
ストーリーとしては、ひひる、というゾンビのような存在を、人間と認めるか、死体として扱うかという話です。人間とは、ヒヒルとは一体何なのか、愛することとは…と、プレイヤーはその都度問いかけられます。このゲームは、ヒヒルという仮の難病を通して、人間に共通する、普遍的な問題を提起しています。差別や排他、異質なものへの接し方についてです。ヒヒルと人間の境目はとても曖昧であり、あなたはこのゲームをプレイする中で、自身の倫理観や道徳を再認識することができます。私はこの作品は、大正時代をもとにしたサイエンスフィクションだと思います。全くサイエンスではないですが…。つまり、現実と少し異なる世界、仮想の世界が舞台だということです。それは、ファンタジーの中から、現代に生きる私たちにも共通する普遍的な問題を照らし出しているということでもあります。
大正浪漫が好きな方、人間に似て非なる存在やsfが好きな方、差別、医療問題に興味がある方、長編小説が好きな方、そして小説を読んで涙を流したことがある方は、とても楽しめると思います。ぜひ体験版をプレイしてみてください!

echo_zeon

echo_zeon Steam

2023年11月20日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

[quote]「風爛症」と呼ばれる「死んだ人間が蘇る病」と戦う人物たちの物語[/quote]
と公式に説明されているが、
「徐々に肉体と精神が崩壊していく奇病に罹った当人及びその周辺を描いた物語」というのが読後の印象だ。

特に作中では精神障害についてフォーカスされていて、
一度仮死状態に陥ってから蘇生する、肉体が徐々に崩壊するといった症状については味付け程度のものであると見なして良い。

なんなら「風爛症」は単なる精神病と捉えても大筋に相違はないだろう。

さて、精神病として捉えると作中の「風爛症」の扱いは色々と符号がある。
例えば「悪魔憑き」などと呼ばれ、長らく医療の対象ではなかったこと
患者が非人道的な扱いを受ける施設が横溢していたこと
病床が圧倒的に足りておらず、多数の患者が各家庭の座敷牢などで監禁されていたこと etc...

あとこれは単なる偶然かもしれないが
主人公が入った病室の隣の患者が主人公のことを許嫁だと思いこんで呼びかけてくる
というシーンがあるが、これは精神病を扱った小説『ドグラ・マグラ』で見た光景である。

ということで、間違っても『屍者の帝国』のようなものを期待してはいけない。
「風爛症」に罹った当人及びその周辺を、精緻な筆さばきでグロテスクに描きあげ
その過酷な状況の中で必死に足掻くお話なのである。

lycopene

lycopene Steam

2023年11月20日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

死んだ人が蘇り、そして精神は衰え肉体も腐ちていく、風爛症と戦う人たちの物語
内容やテーマは説明どおり

巧みな人物描写によって描かれる辛く厳しい現実の中、それでも歩みを止めない者たちの強さと希望が胸に残った

くまとら

くまとら Steam

2023年11月19日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

とても面白かったです

天然ステルス

天然ステルス Steam

2023年11月18日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

[h1]感情は恐ろしい獣のようなものだと、この仕事をしていて、痛感する機会は多い。[/h1]

BLACK SHEEP TOWNのBA-KUと瀬戸口廉也が贈る、黒い羊に次ぐ白い蚕の浪漫活動文學。

舞台は大正の時代、 [b]『ひひる』[/b]という人種、[b]『風爛症』[/b]という架空の病を描いているが前作BSTにおけるタイプB能力者のそれを更に推し進めたものとなっていて、その意味でもBSTと対になる、 [b]姉妹作でありながらも精神的続編[/b]に近い立ち位置にある作品である。

華族出身のひひる専門の医師 [b]『千種正光』 [/b]と文化人の産まれである高校生[b]『天間武雄』[/b]、ひひるが日常的に存在する両者の視点から、医療介護の限界や制度の未整備及び発展による差別や偏見を多角的に、そして『人間』の精神の荒廃を、徹底して扱っているが故に選択肢は[b]非情に重たく[/b]、千種医師と武雄青年の[b]『人間性』[/b]、他ならぬ[b]プレイヤーの思想そのものを試される[/b]ナラティブ性の高い内容となっている為、前作のエログロ描写とは別のベクトルで人を選び、生半可な心持ちでプレイした者の心を容赦なくへし折ってくるので覚悟は必至。

UIはGPD Win4を始めとしたハンドヘルドでプレイするにはトラックパッドを要するくらいに使いづらいが、テキストは設定デフォルトでも問題無い程度にははっきりと読むことができる。
[b]加鳥先生にも、そのことを報告しないとな。[/b]

Rico

Rico Steam

2023年11月18日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

病になるのは誰の所為でもない。患者も、その家族も、みんな苦しみながら戦っている。この物語はフィクションだが現実でも身体的なハンデのある方に対して様々な偏見や差別がある。人は自身が知らないことには恐怖を感じるし、恐いと感じる事に自ら飛び込みはしない。その無理解から患者本人や、その家族が社会から孤立してしまう事になってしまい様々な悲劇が現代でも起こっている。私はこのゲームを通して改めて、病に苦しむ患者、その患者の家族、治療に当たる医療関係者を心から尊敬する。私は出来るだけ多くの人々に、このゲームが遊ばれる事を願っています。

BaKaKYON!

BaKaKYON! Steam

2023年11月18日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

寒い時期にお勧め

walledbotan

walledbotan Steam

2023年11月17日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

生きるということは不可逆ということ

死者が蘇る奇病「風爛症」の存在する架空の大正時代を描くビジュアルノベルです。
蘇った人間は「ひひる」と呼ばれ、肌は爛れ腐り落ち、記憶は混濁し、見えないものと会話するなど、
所謂フィクションにおけるゾンビと、現代医学における認知症・精神病の両方の性質を合わせたような症状を発症します。
この風爛症、ひひるとなった人間は本当に生きているといえるのか?
そんな基本的な問いから始まる物語はフィクションでありながら、
現実の世界に生きる私(もしくはあなた)にとって「生きる」という当たり前の行為に対する新鮮な疑問になるかもしれません。

答えにならない答え、どうしようもない憂き世の問いを考えることが好きなあなたに、ぜひおすすめです。

Yuko

Yuko Steam

2023年11月17日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

最終話まで読了した。神ゲー。
BGMや絵柄がテーマに非常にマッチしていて世界観に引き込まれた。
ストーリーは風爛症という独特な病が存在する世界でのお話。
是非プレイしてみて欲しい。プレイ時間は20時間ほど。
俺はまあちゃんと母との話が好きだったな。

甘粕正彦

甘粕正彦 Steam

2023年11月16日

ヒラヒラヒヒル へのレビュー
5

ノベルゲーとしてかなり好きな部類に入る、ゲームとして重要な要素として登場人物達に「うわぁ...」ってなるような不愉快なキャラが居ない事、モブのようなキャラには居るけど彼らもまぁ現実でも居るよねってキャラで風爛症ってのがどれほどのものなのかを教えてくれる、主人公二人もそれぞれの思いを持っていて、彼らが風爛症にどう立ち向かうかも必見、フルボイスで良い演技しているし大正時代の雰囲気も最高、値段もお手頃で内容もそこまで長く無いのでやってみてはいかがか。
以下ストーリーについての感想
[spoiler]ストーリーの展開として(隠しがあるかもしれないけど)ルートの具体的な時間として、両主人公でバッドエンドを踏んだ場合でも(ボイスを飛ばしたり飛ばさなかったりで)大体3時間程度、エンディングは天馬君には3つあって正光君は2つ(恐らく)、特に天馬君のハッピーエンドは最高に良かった、それまでの展開がリアル過ぎて重かったし、介護の大変さも分かるしで苦しかったけど、とにかく救われた、正光君のエンディングも最高だった、彼なりに風爛症と向き合いこれから彼らはもっと風爛症が取り巻く環境を良くしてくれるだろうと期待できるエンディングだった、ちなみに言っておくと風爛症って具体的になんなんだよってのは説明されない、オカルト的展開も無いし「こ、これが風爛症の正体!」って展開も無い、あくまで風爛症と戦う人々の物語でした。[/spoiler]

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