












この世の果てで恋を唄う少女 Yu-No
『この世の果てで恋を唄う少女 Yu-No』は、ビジュアルノベルとしても知られる和風アドベンチャーゲームで、元々は1996年にNEC PC-98用にリリースされ、後にセガサターンとWindowsに移植されました。 。 2017年には、同じストーリーとゲーム構造を維持しながら、HDグラフィックスを完全に描き直し、音楽を再アレンジしたリメイク版がPlaystation 4とPlaystation Vita向けに制作されました。 2019年のNintendo Switch移植には、これらの新機能も含まれていました。
みんなのこの世の果てで恋を唄う少女 Yu-Noの評価・レビュー一覧

poya
2021年02月26日
タイムトラベル系のADVというと伝説的な扱いをされるゲーム。
自分は某シュタインズなんちゃらが流行っていた時期にプレイ済。
終盤のストーリーがもう一度見たくなったので購入。
原作は1996年発売だそうです。(スーファミのスーパードン○ーコング3とほぼ同じ時期)
20年以上前の時期にこれが出ていたと考えると純粋に「すごい」。
発売当初のリアルタイムに近い時期に、タイムトラベルモノで初めてプレイするゲームがこれなら
一生の思い出に残ってた可能性アリ。
ですが、今の時代にプレイしてもおそらくほとんどの人が「古臭すぎる・・」と思うこと間違いなし。
自分は10年近く前にプレイした時ですら「よくできてるけど古臭い」と思いました。
そして、1週目でも2周目でも思ったことが、「主人公がかなり不快」。
でも、そんだけネガティブな印象も受けるゲームなのに、何故かたまにやり直したくなる不思議。
「この作品が好き」or「レトロゲーの感覚で遊べて、タイムトラベルモノに慣れてない」人向け、な気がします。
合わない人はとことん合わないのでプロローグで折れます。返品しましょう。
一部謎解き(時計など)は異常に分かりづらいのでおとなしく攻略サイト見たほうがいいです。

cityedge
2021年02月21日
全実績解除済み。
昔、サターン版でプレイして感動した記憶があったので、懐かしさとともにプレイ。
…だけど、時の流れは残酷というか、いまの視点で見るとあらゆる意味でレガシーな作品だと言わざるを得ない。
まず、主人公の女性に対する態度が常にセクハラ。まあ、ギャルゲー・エロゲーなんだからポリコレがどうのと言う気はまったくないけれど、それでも初対面の生徒や女性、あるいは好意や敬意を感じている女性にまで下品な下ネタを延々と語り続ける主人公にはさすがに共感できなかった。
そして、テキストが異常に長くて冗長。真面目に読むと100時間かかると言われているくらいの「大河ビジュアルノベル」だけど、実は内容はそこまで濃くなくて、どうでもいい話(物語に直接関係のない設定語りやセクハラトークをして相手を怒らせる展開等)が延々と続いて、ちゃんと整理すれば間違いなく1/5、下手したら1/10にはなりそう。
そして、作品のウリであるADMSによるマルチシナリオは、当時としては画期的だったと思うけど、いまの視点からは不便さが目立つ。マップ上の現在地以外の地点の情報が何も見えない、有限の宝玉セーブした場所にしか移動できない、一度使用してなくなったアイテムはそれを手に入れたルートを再度通らない限り再入手できない(再入手しないと行けないルートがあるのに)、分岐に関するヒントはほぼなし、など。アイテム不足などで行き詰るのは当たり前で、そうなったら最初からやりなおすゲームスタイル。膨大な時間がかかる前提の再周回ゲームデザインになっている。
そういうゲームの冗長さを象徴するのが、オープニングテーマが流れて本編に入るまで最初のプロローグ部分。ほぼ物語が進行せず、分岐もなく、ただクリックして読み続けるだけのこのプロローグを終えるのに、テキスト流し読みで2時間弱、ちゃんと読んだらその倍はかかる。実績をみるとオープニングを見るところまでたどり着いてる割合が45%ほどしかなくて、過半数がこの数時間続く退屈なプロローグを終わらせることなくゲームをやめていることが分かる。
あと、エロ要素はビジュアル的にはとても控えめ。下着姿と、肝心なところが全部見えないヌードがちょっと出てくるだけで、それ以上の描写はテキストでちょろっと表現されるだけ。[spoiler]まあ近親相姦とか、内容的には踏み込んでる部分もあるんだけど、[/spoiler]そっち方面には期待しないほうがいい。
クリアしてみて、自分のなかでこのゲームの評価には懐かしさ補正がものすごく入っていたんだなあ、と実感した。ビジュアルノベルの金字塔であることは間違いないけど、過去の思い出のないゲーマーが今から遊ぶのなら覚悟して遊んだほうがいいと思う。あと、攻略サイトの参照はほぼ必須。

Aderia_Karimera
2021年02月01日
名作ではあると思うが冗長なストーリーとウザいセクハラギャグと最悪のゲームシステムに耐えられる奴だけやるといい。私は一応マップ達成率100%までやったけど実績コンプまではできず力尽きた

berab0h
2021年01月10日
全実績解除済です。
古典ADVの傑作との評判に惹かれプレイしましたが、時間を無駄にした気持ちでいっぱいです。
中盤からとにかく苦行でした。見限るタイミングを誤ってしまい最後までズルズルとプレイしてしまいましたが…。
90年代の当時ならともかく、数多くの名作ADVゲームが次々生み出されている現代において、このゲームをわざわざプレイするのは全くお勧めできません。
【良かった点】
本作特有のADMSと宝玉のシステムはなかなか良かったです。
別の世界線からアイテムを拾ってこないと進めない箇所があったり、ある世界線でのちょっとした伏線が別の世界線でメインストーリーとして回収されたり。
本作独自のSF要素もなかなか練られていたと思います。
また、CGが美麗で、一枚絵がその辺のエロゲーよりよっぽどえっちだったので良かったです。
特に保険医の先生が樹に引っかかるイラストが大変良かった。
【悪かった点】
■とにかく主人公が不快
全く感情移入できません。
シリアスな展開になるとすぐに怒る、叫ぶ、喚く。あまりに直情的すぎます。
あきらかにそうするしか道は残されていない場面でも、「ふざけるな。俺は嫌だ、絶対反対だ」の一点張りで無駄にシナリオ進行を遅らせる。イヤイヤ期の子どもか?
また、女性キャラに対して非常に下品な下ネタを連発する。10回テキストを送る間に3回はセクハラトークをかますこともザラです。
その上女性に対して「可愛いし、俺の言うことをよく聞いてくれる」などナチュラルに男尊女卑な評価を下す。悪い意味で時代を感じますね。胸糞悪いです。
他にも「そこで何をしている」と言われて「立っているんだ」「息をしている」などと小学生のような受け答えをよくします。このようなふざけた言動を取る一方で、後輩の男キャラが少しでも冗談を言うとすぐ殴る。モブの男性キャラも殴る。胸糞。
思慮も大変浅はかで、プレイヤーは察しているのに主人公は全く気付いてなくて、危機的状況に自ら足を突っ込んでいくので見ていてイライラします。さっきそれ注意されたばかりなのにそんな行動とる?みたいな。
数週間かけてようやく大切な仲間と合流できたのに、次の場面では「俺が一人で行く、お前はここで待機していてくれ」と謎判断を下すこともしばしば。というかそんなのばっかです。
あと、元がエロゲーなので仕方がないことではありますが、節操が無さすぎます。その相手まで性的な目で見るか?と嫌悪感を覚える場面も。
■ゲームのテンポが悪い
まず、並行世界系のゲームなので同じようなシーンを何度も見させられます。古いゲームということもあり、これはしょうがないのかもしれません。
そして、これはこのゲームの本当に悪いところなんですが、キャラクターと会話して1つの情報を聞き出すのに、くだらないギャグや無駄な聞き返しを3, 4回繰り返さなければいけません。このゲームはこのパターンが本当に大量にあります。これのせいでストーリーが全然進みません。ただただ苦痛。
■ゲーム性について
後半ゲームじゃなくなります。
■(追記)レビューについて
ゲーム内容と関係ありませんが、高評価レビューは大体数十分か数時間しかプレイしていません。何でそんなんでゲームを評価できるの?
おそらく昔々に原作版をプレイして、リメイク版である本作はプレイもせずに過去の思い出補正だけで高評価にしてるんでしょう。
プロローグクリアの実績率が44%、ゲームクリアが17%という数値を見れば色々お察し頂けると思います。
【総評】
もっと面白いゲームは世の中にたくさんあります。
そちらを遊んで人生を有意義に過ごしましょう。

TAKOYAKI SAN
2021年01月10日
どう評価するか非常に悩ましい。
時間を遡り様々な場面を突破するギミックは当時は革新的だっただろうし、今プレイしてもやはり面白い物は面白い。突如異世界に飛ばされる展開も個人的にはそんなに嫌いではなかったかな。特に平行世界、時間遡及についての理由付けがかなり綿密に行われている点行われている点は評価できる。
プレイしていてきつかったのは、いろんな意味で回りくどい点。探索はピンポイントですんなり調べさせてくれる事がほぼ無く、地面や壁や虚空まで何度もクリックしないと話が進まない。また台詞回しもこれまた回りくどく、シモネタや冗談を挟まないと会話が出来ない主人公なので、情報が出てくる速度がとにかく遅い。シナリオボリュームは現代の20時間弱でクリアできるアドベンチャーとそれほど変わらないが、システムとセリフの回りくどさのおかげで非常に冗長。せっかちにはクリアできないだろう。私も谷間や股間をクリックしないとストーリーが進まない状態で舌打ちの連続、未読スキップを駆使しないととてもじゃないがやってられなかった。砂漠でおっぱじめるシーンが何度かあるなど『エロゲ耐性』がないときつい場面もちらほらある。
まぁ元はエロゲなのでしょうがないがないか・・・
ロールプレイング性を推す人もいるが、これほど味付けの濃い主人公で感情移入をするのは難しいでしょう。
総合的な判断として、例えリメイクでも、古典としての先進性革新性以上の物を見出すのは難しく、とても多くの人にオススメできる商品ではないかな。原作に思い入れがある人、藤原啓治さんの声がまた聞きたい人ぐらいかな、やるべきなのは。

TABAKO
2020年12月27日
やれやれ系主人公に耐えられるかで評価が分かれそう
なろうで耐性付けてても、やっててヤベーなって思う場面が何度かあったし
でもそれを抜きにすればとても面白いのでオススメです

Pipopa™
2020年12月24日
東浩紀さんが、著書『動物化するポストモダン』で大絶賛してたゲームのリメイクのSteam版だゾ。
興味がある人は買うべし。

wakamoto1215
2020年12月18日
サターン版から20年、ようやくクリア出来ました。サターンの時は時計の謎が解けずセーブとロードを繰返している内にサターンの不具合でデータ消失、100時間以上プレイしていたためもう一度最初からやる気にならずに断念。
Steam版はヒントが出るためサクサク進んで快適。サターンで苦労したところはちゃんと覚えているなあ。でもやっぱり時計の謎が解けずにネット検索、良い世の中です。
この時計の謎ってどうやって解くのか未だに解らない。ネットで検索しても出てこないし。40時間くらいで異世界編へ、それから10時間、長い一本道で誤選択しても間違いだと教えてくれて、だるくてウザくて眠くなる親切設計。
絵柄が全く変ってしまったので結構な違和感があったけど(特に亜由美さん)クリア出来たのでまあ良かったなと。
今プレイすると台詞と選択肢がくどくて辟易、おっさんになった証ですかね。いろいろ書いたけどおすすめできます。初めてやる方はヒントをオフでプレイすることをおすすめします。自分は無理だったけど。

gv77
2020年11月27日
若くして亡くなってしまったゲームデザイナー兼シナリオライターの方が世に出した傑作。(ご本人からすると完全には作り切れなかった駄作であるとの情報もある。)
今時のコマンド選択式アドベンチャーゲームと違って、画面上のポイントをクリックして
キャラクターに話しかけたり、物を調べる、移動先を選ぶ等、能動的な操作をしてストーリーを進めていく。面倒であるが、物語に介入している感じがして没入感は得やすいと思う。
要所要所で分岐があるのだが、アイテムを所有していないと進めないルートがあったり、
調べるポイントによって知らないうちに別のルートに進んでいたりと、分岐するタイミングが馴れるまでわかりづらい。
そのため、いきあたりばったりのプレイだと、攻略に時間がかなりかかるかもしれない。
しかし、それを乗り越え、物語の核心に進んでいってほしい。このゲームのシナリオは実に
興味深く、労力をかけるだけの価値があります。
並行世界をテーマにした世界。派手な演出は無いが導入が上手く、あまり斜に構えなければうまくストーリーに入り込めると思う。
あと通常シーンはBGMの主張が控えめで、いい仕事してる。この作曲家の方も、早くして亡くなってしまった。
主人公が、下ネタ大魔王である。 学校の屋上でサボっていたところを先生に見つかって
会話してるシーンの途中でも、海とか、山とか、手すりとかをクリックするだけで
彼のセクハラ談義が炸裂しだす。
物語がある程度境界に差し掛かっても隙あらば下ネタをねじ込もうとしてくる。
それでもゲームの雰囲気を破綻させない絶妙な下ネタセンス!!!いやちょっとだけ破綻してるかも。
前半は特に変態紳士でも若干引くレベルなのでは。男の自分ももうやめたれやって思った。ヒロインたちほぼ全員の前でこれやるんだぜ!
下ネタ苦手な方でもぜひ我慢して、彼から他人に嫌がられない下ネタテクを学ぼう!!!!というかセクハラ発言を聞かされても黙って聞いてくれたり、軽い突っ込み程度ですましてくれるヒロイン達も相当な猛者だよね!
この昭和生まれが!!とか言いたくなったりすることがある十代後半の君もぜひ買ってぜひプレイして感想をsnsにアップなんかしないでぜひ自分だけで独占しよう。
威張ってばかりでない有能な”ほう”の昭和生まれが作ったゲームだからさ。
女の子の尊厳も男なりに考えてみよう。
女の子はあんまりプレイしないほうがいいかもしんない。
セガサターン板だと主人公の父親が碇ゲンドウ役の人で、「~~なのぢゃ」とか
「このマゾコン少年め」とかいってきて主人公と口論しだすので、ゲンドウvsシンジって脳内変換してクスってなってた十代を思い出した。

gologius
2020年11月01日
【ストーリー】
SF系?のストーリー
背景、設定、伏線などそこそこ練られているなとは感じた。
こういうゲームをあまりしないひとは刺さるかもしれない。
「おっ」となる伏線なんかも個人的にはなかった。
すっきりするような終わり方でもなく、感動も特になかった。
【システム面】
かなりクリック数が多く分岐も多いので、純粋にストーリーを楽しみたい人にはおすすめしずらい。
逆に、多少の謎解き要素を求めているなら合うと思われる。
私は新規勢だが、セーブロードも特殊な方法でしかできず、
最初は少し楽しかったが、最後の方は面倒でしかなかった。
昔やった人が懐かしみながらする分には、正当なリメイクになっており、うれしいような気はする。
【他】
OPや公式サイト(アニメ含む)でネタバレするのはやめてほしかった。
(まぁ正直雰囲気は醸し出していたので、何となくわかりはするが・・・)
あと、OPをきちんと見ないと解けない謎があるのだが、
もうちょっとスローにするなり強調するなりして、気づけるようにしてほしかった。
結局攻略サイトを見て解決しましたが、攻略サイト前提の難易度はいかがなものかと。
【総括】
ストーリーは中くらいの評価だが、システムのせいで万人に勧めにくい。

Murasaki
2020年07月07日
はじめにゲームの内容を簡単に書きます
様々な時間軸を飛び回って攻略していくアドベンチャーゲームです
物語内には複数の選択肢とアイテムがあり、選択肢によって物語が変化したり、アイテムによって人を救えたりします。
物語は少々複雑で攻略難易度も少し高いかなと感じました。
物語は普通の高校生が恋愛するんですが、色んな事に巻き込まれて行ってまた色んなことを知っていく
その中で変わっていくストーリーが面白い
最終的に次元までも超えていく壮大な物語になるんですが
物語を進めていくうちにゲームの世界感に引き込まれます
全てのストーリーを攻略しましたが余韻がずっと残るぐらい良いストーリーでした
個人的にですが、今までプレイしてきたアドベンチャーゲームで一番面白かったと思います。
アドベンチャーゲームが好きな人は絶対買ったほうが良いです

Hz
2020年07月06日
僕はリメイクのyunoしか知らないのでサターン版と比べてどうこうとは言えませんが、全6ルート+オマケをクリアしたのでこの高まる気持ちを文字に起こしたいと思います
まず、yunoは間違いなく名作だと思います。確かに古臭い部分はありますが基本的には今の21世紀においても十分通用する面白さがあります。
新鮮な作品かどうかといわれるとこれは難儀な質問なのですが、感情移入しやすいヒロインや妙に生々しい表現、ちょい引き気味になりかねないシーンなどもあり終始退屈はしませんでした。クリア後に、本編で語られない関係を考察していくのもまた面白いかと思います。
僕は今まで型月ぐらいしかADV(アクションアドベンチャーゲーム)はプレイしていなかったのですがそんな初心者の僕でもサクサクプレイすることができました。トロコンまで約50時間程度でした。

Narukami
2020年05月17日
名作という事で名前はよく聞いた作品
残念ながら当時は縁がなかったけど steam で見つけ、セールだったので購入した
うーん、似たような感じで始めた作品はいくつかあって、シュタインズ・ゲートもその一つ
あれも最初セリフ回しが合わずに投げだしそうになったけど、
途中からストーリーに引き込まれて最後はあの中二病全開のセリフが妙にカッコよく見えたものだ
対してこの作品は…キツイ、ほんとキツイ
たしかに昔のエルフってこんな文章だったな、今見るとクドイ上に寒いし無駄に長いしで投げ出しそう…
読んでて本当にイライラするんだよ
システム面も当時は並行世界という概念は新鮮だったと思う
ただ、今やるとそこに目新しさはないんだよね、↑で上げたシュタインズ・ゲートしかり、BALDR SKYしかりで
目新しさはまぁしょうがないんだけどこの文章は何とかして欲しかった
まだまだ序盤でこれから面白くなるかもしれないけど読んでで耐え切れなくなってすでに2回ほど中断した
今、3回目
ゲーム起動しながらあく抜きにこれを書いてる
やばぁい、ほんとやばぁい。最後まで完走できるかな…
今の時点では人に勧められる作品には見えない

DukeNukem
2019年12月31日
★★★★☆ というところ
伝説的なアドベンチャーゲームの 『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』
故・菅野ひろゆき氏の傑作ですね。 EVE Burst Error もすごく良かった。
YU-NOは個人的には Saturn 版が完成形と思ってます。Saturn版の別売サントラCDは家宝とも言えましょう。
これがリメイクされることは嬉しかったのですがPS4を所持していないので、PS4の限定版は予約せずにおりました。
そもそもPS4で遊びたいタイトルが全然無いのでPS4本体を買うことが想像出来なかったためです。
しかしながらSteamでPC版が出て、何も特典(ハイレゾBGMとか別売して欲しかった)もない単品ではありますが、肝心のゲームは遊べるのでポチりました。
さて感じのゲームですが U/I がビックリするぐらいしょぼい・・・というか原作を踏襲し過ぎていて、今時の環境では逆に違和感を抱いております。
結論から言うと、画面の雰囲気は往時を偲ばせるとして、今時の機能も付けとけよ!と
27インチFULLEDの画面では文字が大きく表示されすぎて逆に見辛い。かといってWindowモードにすると文字がジャギーだらけでとても見辛い。いやこれホントに今時のゲーム技術なのか?と小一時間ぐらい制作者に問いたいです。
PC用アドベンチャーゲームであれば、画面解像度/フォント指定/台詞部分のウインドウ濃度はスケーラブルに好みの設定ができるものが多いと思うのですが、こちらは言わば昔のゲームをアップスキャンしてプレイしてるかのような感覚デス。
あと当ゲームをバックグラウンドに回して、別の作業をせねばならぬ時も、BGM鳴りっぱなしでこれの設定もON/OFFが無い。
もっとも良くないのはいつでもSAVEできないこと。
いやいや Saturn 時代じゃないんだから好きなときに終わらせてくれよ! と思います。
Saturn版の頃は学生でしたが、もはや社会人になり仕事終わって帰ってきてちょいとプレイする際に、自分の好きなタイミングで保存できないとか、寝るタイミングに困るじゃ無いですか。
宝玉のセーブとは別に、単純に今の状態をセーブして終わらすことが出来る機能は欲しい。セーブ箇所に差し掛かるまでやめることが出来ないのは苦行ですな。
ただ、当作のコンセプト的に好き場所でSAVE/LOAD出来てしまうとADMSシステムとの兼ね合い的には微妙だからなのでしょうかね
決まったセーブタイミング或いはセーブポイントまで行かないと保存できないゲームは、個人的には駄目仕様と思っているのですが当ゲームがそれに当てはまっていることは残念です。アップデートなどで上述の箇所が良くなればありがたいのですがが(とにかく途中でSAVEして寝たい・・・
あ、作画ですがこれは Saturn版 のほうが好きですね。当作は大人の女性がちょっと子供っぽい図柄に見えてしまう場合もありますゆえ。
とは言え令和の時代に YU-NO がプレイ出来ることには大感謝しかありません。菅野ひろゆき氏が逝去し、版元のELF社も封印状態でしたから、もう二度と遊ぶ事のできないタイトルと思ってましたから(遠い目
BGMにオリジナルが選択できるのも往時の雰囲気がでてポイント高し。新しいBGMもこれはこれで良い物ですし。
アドベンチャーゲームとしては難解な方だと思われますがやはりここはノーヒントで楽しんでます。 往時はインターネットも無い時代で、書店で売っているゲーム情報誌が頼りな時代でした。パソコン通信というものもありましたが、ともかく攻略情報は限られていて、自身の試行錯誤が必須だった時代です。 それを踏まえ、故・菅野ひろゆき氏に敬意を表しつつ、その時代の感覚で遊ぶのが流儀かなと。
しかし、つのだじろう氏の恐怖新聞のネタがそのまま出てくるとはヒストリカルな風情が漂いますなぅ

Nsawa
2019年12月01日
伝説的な傑作アドベンチャーゲームのリメイクです。
現在のアドベンチャーゲームと比較すると不親切な所もありそこは改善しておいた方が広く受け入れられる気はしますがシステムさえ受け入れられれば今でも傑作と評価されるのが実感できると思います。
ゲームとしてメタ的なセーブやルートをシナリオ内に落とし込んだA.D.M.Sは当時も画期的でしたがあまりにもシナリオと一体化していた為に後続のADVでは採用されませんでした。
しかし、プレイヤーとして知っていることと主人公が知ることができることの一体化を目指して作られたシステムは素晴らしい物です。
主人公の造形など発売当時の時代があるので今だと違和感を感じるとは思いますが、ADVの歴史に残る名作ですので是非楽しんでもらいたいです。

sougyou
2019年10月05日
名作。
でも、解像度がフルスクリーンしか固定解像度がなく、ウインドウモードにすると任意でサイズ変更してね!なので、
いじるとフォントや絵が崩れる、ジャギる等の不具合あり。
あと、地味だけどメッセージウインドウの左上のしゃべるキャラクター名表示枠が固定で表示されずに、しゃべるキャラが変更されると枠ごと消えて再表示になるので、目障り。
ぜひとも枠は固定で中のキャラ名だけを切り替える方式にしてほしいところ。

si.sim
2019年10月03日
PS4版初回限定に付いていた「オリジナルNEC PC-9800シリーズ版」をDLCで販売して欲しい。
よろしくお願いします。

arabasiri
2019年10月03日
とても有名なADVのリメイク版。
オリジナル版の詳細は他の方のレビュー参照。
どれくらい素晴らしいゲームで、他に影響を与えてきたか、というのは理解できる筈だ。
今作についてだけれど、序盤を遊んだ限りでは、グラフィックは変更されたものの、テキストは変わっていないように思われる。
つまり90年代エルフ主人公のノリを見せられることになる。
正直、今見ると少しキツイけど、変に改変されるより良かったと思っている。
また、絵は好みもあるだろうけれども残念な出来と感じた。
このゲームについて全く知らない方が現代の感覚で遊ぶと、面白い部分を理解するまでに拒絶反応が出るかもしれない。
そういえばアニメ版が放映されたらしいけど、このゲームの面白さはゲーム以外の媒体で表現するのに向いてない。
アニメ版の出来は知らないけれど、そんなもの忘れて遊ぶのが正解だろう。
結論としては完全新規の方が遊ぶならちょっと覚悟が必要だけど、是非遊んでほしい。
昔遊んで面白かった懐古趣味でも、買っていいと思われる。
ただ、シナリオに「現代の感覚」を求めてしまう層には多分合わない。
・・・正直な所、全然知らない方にもとりあえず遊べ、一通りクリアしろと言いたいのだが。
ーーーーークリアしたので追記ーーーーー
98版SPディスクの内容は無いと思われる。
・・・遊んだことなかったので、一度見てみたかったんだが。
当然ながらエロは無し。
途中で入る情報を補完するための文章が入ったりはしてる(と思われる)。
近親相姦になる心配が無くなったからか、WIN移植版なんかと違い、「娘」が消されてない。
途中で98版には無かった筈の携帯電話が登場してたので、こっそり改変は入っている模様。
どこで入った改変かは知らないが、少々雑な印象を受けた。
(2020/9/28追記:98版でも携帯電話が存在していた旨指摘を受けた。なので、当方の記憶違いかもしれない。)
ヒント機能は非常に有難い。「難しいADV」を遊びたい訳ではないので。
親父の書斎のヒントが表示されるまでの時間はオリジナル版より速くなってるが、更に分かり難くなっているように思われる。少なくとも昔はその行動の結果が明示されていた訳で。
どうせリメイクするなら、開け方をシナリオ外で見たことがあるというようなメッセージを追加すれば良かったのに。
変更点ではないが、メッセージ一括表示にしてもいちいち時間が掛るのがいまいちで改善していただきたい所。
BGMについて何も書いてないのはBGMがオリジナルとリメイクを選択できるからで、当然のようにオリジナルで遊んだので不満は無い。
最高とは言わないけれどとても好きな音楽だし、このゲームを違う曲で遊びたいとは思わないので。
今遊ぶとシナリオにツッコミどころが目に付く。
減点法だとキツイのではなかろうか。
とはいえシステムとシナリオが噛み合ったこのゲームは、加点法で考えられるならとても素晴らしいものであると強く主張したい。
クリア後もやはりお勧めという感想は変わらない。
こういうゲームはネタバレを含む感想を長文で語りたくなる欲求に駆られるので、これ以上書くのは止めておく。

nagi-m
2019年10月02日
96年のオリジナルDOS版から忘れられないゲームでそのまま購入しました。
まだ序章終わったところですが、相変わらずの大ボリュームをすでに感じられて、リメイクでありながらすでにもう入り込んでいます。
当時とは家電の違いもあるので、ちょっとずつ懐かしさを感じるようなところもちらほら。
それでいてすでに知っている内容でも楽しめる凄さを改めて感じます。
謎解きとリフレクターデバイスの使い方で頭を使いながら進むものなうえ、相当なプレイ時間がかかると思いますので、じっくりやっていただきたいです。
ADMSの凄さを是非味わってください!!

pompomkou
2019年10月02日
当方PC-98、サターン時代からのプレイヤーです。
対応ゲーム機本体未所持にも拘わらずPS4版とSwitch版を共に発売日に購入。
いずれ本体を購入しプレイをと考えて居た所にSteam版発表のニュースが有り、大人しくSteamから購入しプレイする事を決意しました。
リメイク発表から3年目にして漸く初プレイとなりましたが、思っていた以上に良く出来たリメイクであると序盤プレイのみですが感じています。
作画もオリジナルを知っている当方には「これじゃない」感が根強く残っていましたが、現代の高画質なグラフィックで表現されたリメイクに良く合った作画だと感じました。
アイコンでのゲーム進行システムも若干変更はありますが遊びやすく、尚且面白さはそのままに改良されていると思います。
BGMもアレンジとオリジナルをいつでも切り替え可能、キャラボイスも「たくや」でONとOFF、「その他(男性)(女性)」でONとOFF出来る項目が有り、設定で女性キャラのみに喋って貰う事も可能です。
ヒント機能やパネル解答といったお助け機能もありますが、此方も有無を設定出来るのでヌルいプレイはしたく無い方も納得出来るかと。
YU-NOリメイク発表当時は嬉しい反面、絵柄やその後当初の発売日からの大幅なズレ込みも含めて納得出来ない部分も多く有りました。しかし今回の初プレイでその考えは解消されました、非常に上手なリメイクに仕上げています。
願わくば英語版であるアートブックの日本語版DLCと、オリジナル原画でのリメイクを多少値段は高くともDLC販売して頂けると幸いです。

ももも
2019年10月02日
雑誌「ファウスト」のインタビューによると菅野氏は通常まずゲームデザインを考え、それに合うようなシナリオを後から考えるそうです。
YU-NOに関しては、着想はダンジョンRPGである「ウィザードリィ」のマップシステムであるとのこと。
「サウンドノベルの弟切草とダンジョンゲームの迷い方は似ている」「なぜサウンドノベルにはオートマッピング機能が無いのか?(当時は無かった)」というのが出発点だそうで、もうここからかなり独特の着眼点だと思うのですが、それを具体化したのがA.D.M.Sというわけです。
ダンジョンゲームのシステムをアドベンチャーに組み込んだと知ると、ゲームの構造は比較的明らかになります。
すなわち、壁に当たったら元のルートに戻り、アイテムを手に入れ、謎を解き、また戻って先に進むわけです。
YU-NOがマルチシナリオのアドベンチャーゲームであるにも関わらず、アイテムの概念があるのはここから来ています。
ただ単にダンジョンゲームのシステムをアドベンチャーに組み込んだだけでは、あのヒットには繋がらなかったと思います。
YU-NOの素晴らしさ、最大の特徴と言っていいのは「システムと世界観、雰囲気の親和性がこれ以上無くハマっている」ことに尽きると私は思っています。
オリジナルは何度もプレイしており、リメイク版はまだ始めたばかりなのですがとりあえず気がついたことを書きます。
・ウインドウモードでプレイした時に、フォントがジャギる(ギザギザになる)のを修正して欲しい。自由に変更できるウインドウサイズが原因なのであれば、例えば1600*900とか比率が崩れないようなサイズを選択できるようにしてほしいです。
・キーボードでも遊べるようなので、どうせならプルーフターゲットシステムのアイコンはタブキーで移動できるようにして欲しい。
・DOS版と変わっていることもあり、画面内のアイコンの意味がよくわからない。特に「●○○」みたいなの。やってればそのうち察せれるのかもしれませんが、マニュアルを用意するかヘルプ内に書いて欲しい。
・リフレクターデバイスの点滅が、ADMSを開かないとわからない。このリメイクで絵や音に文句はないけど、この点ははっきり劣化だと言いたい。色々足した割に肝心な点がちょいちょいユーザーフレンドリーじゃなくなっている。

鯛魚燒
2019年10月02日
真に伝説的なる日本のアドベンチャーゲームの最高峰が、
ここに復活したことを喜ばしく思います。
このゲームは1996年に発売された
オリジナルの18禁アダルトゲーム版が高い評価を受け、
続いて家庭用ゲーム機のセガサターンに移植され、
一般的な評価を受けた伝説的な作品のフルリメイク版です。
通常アドベンチャーゲームではプレイヤーは、
ゲームの外から主人公を眺めているだけの立場となり、
そこにはゲーム性が無く主人公との一体感が欠け、
プレイヤーが感情移入することが出来ない、
ゲームを遊んでいる気になれない、
ただテキストを読んでいるだけに感じるという問題が、
発生しがちとなりますが、
このゲームはこの解決という難題に取り組み、
システムとストーリーが渾然一体となった画期的な
A.D.M.S(アダムス=オート分岐マッピング・システム)を
採用することによって、
プレイヤーが主人公になりきることが出来る、
「真のロールプレイング」を
実現させることに成功させた唯一無二の作品です。
究極のADVとして高い人気を誇り、
多くのユーザーや著名クリエーターたちから、
常にリスペクトされてきた作品でしたが、
ところが原作者の独立に際し、
制作会社との間に係争や感情の行き違いがあったのか、
腫れ物同然の扱いとなり、
2000年にWindowsで限定版が極少数、
不完全な形で再発されたこともありましたが、
やがて制作会社の過去のラインナップからも
存在が抹消されて幻の作品となっていました。
2011年には原作者の菅野ひろゆき氏と、
メインの作曲家で、もう一人の天才であった、
「FM音源の魔術師」梅本竜氏も逝去され、
いかな古典的名作といえども、
時の流れの中で忘れ去られる危機にありました。
辛うじてIPは生き残ったとしても、
版権を持つ会社はゲーム制作を止めており、
過去のWindows版のような状態で、
ただ大雑把に移植されて投げ売りにされる心配もあったのです。
このフルリメイク版は故:梅本竜氏の親友であった、
MAGES.の浅田誠氏が、YU-NOでやり残したことがある
という親友の意志を継ぎ、
数年もの歳月をかけて手がけられたプロジェクトの成果です。
キャラクターデザインや声優は一新されましたが、
本質はオリジナルのものとなんら変わらず、
そして現代の技術で美しく遊びやすく生まれ変わっています。
タブーを表現しユーザーに
問いを投げかけることに挑戦した本作ですが、
このフルリメイク版もそこは全く損なわれてはおらず、
セガサターン版と比べて何も見劣りしません。
このゲームのオリジナル版のBGMは、
PC-9801-86サウンドボード基盤(YM2608搭載)を改造、
新たに録音機材を設計し、
実機のFM音源を完全フルデジタルで収録したものです。
作曲者である梅本氏が使用した機材の音量バランス、
使用ドライバーのバージョンまで揃えて
収録したという念の入りようです。
そして新たにそのオリジナルBGMを、
オーケストラの演奏、エレキギターやコーラスを加え
豪華なサウンドにアレンジをした物も、
BGMとして選ぶことも出来るようになりました。
ゲーム史上で褒め称えられたYU-NOの至極の音楽も
完全に現代に蘇っています。
これは個人的に一番嬉しいことでした。
さて、このゲームが如何なる物であるか続けて述べますが、
このゲームの叙述トリックを効果的に用いた
先の読めないミステリアスな展開、
シナリオとシステムに落とし込まれたメタフィクション、
歴史や宗教、哲学、科学などの
深い知識に裏打ちされた重厚な物語、
オカルト・ホラー的ダークファンタジー、
平行世界やタイムリープなどのSF的ギミック、
アダルティーで時に扇情的でエロチックな場面もあれば、
自然と涙がこぼれ落ちるような、
泣きゲー/感動系の嚆矢となった純愛と家族愛、
美少女ゲーム、アニメの萌表現の教科書となった恋愛要素、
少女の悲哀を物語の中心にすえ、
哲学者ショーペンハウアーの悲観的運命論を
シナリオに敷衍した感動的な作風は、
「ゼロ年代の表現を予め用意した」と称され、
日本のゲーム、アニメ、漫画、小説などのサブカルチャーに、
絶大な影響を今尚与え続けています。
8MBものテキストデータ、100万ワード以上、
400字詰め原稿用紙1万枚にも及ぶ空前絶後、
他に類を見ない膨大なテキスト量で描かれた
「物語の迷宮」と称される、
40以上にも分岐された複雑なルートを、
旅の道しるべA,D.M.Sを頼りに、
時空を超えて駆け巡り冒険しながら、
ついに残された最後の謎を明らかとし核心に至ったと思った時、
さらなる謎と驚愕の真実が明らかとなり、
秘められた本題たる異世界の物語が開放され、
結末まで怒涛の展開を迎える様は、
プレイヤーを圧倒し魅了し続けたものです。
知的好奇心と感情を揺り動かす感動のドラマは、
繰り返しのプレイにも耐えられる発見と魅力に富み、
真のクラシック、レジェンドだと自信を持って断言します。
■TVアニメ版について
もしも同タイトルのアニメ版を観たことがありましたら、
このゲームの物語とは、
あらすじの一部くらいしか似ておりませんので、
その印象は忘れられ、気になされず先入観なく、
このゲームを遊ばれることをお勧めします。
アニメ版は関係者のインタビューを読めば
お分かりになられるでしょうが、
残念ながらMAGES.による監修は厳格に行われてはおらず、
原作の多くの部分は変えていないとの発表がされていましたが、
事実は監督の独自見解により、
その好みに全く創り変えられたもので、
原作者の本来創ったキャラクターの性格や設定の再現が、
重視された作りにはなっていません。
そしてその改編されたものに、
たとえ消すに消しきれない魅力が残滓として残っていたとしても、
全体的にそれは菅野ひろゆき氏の作風とはかけ離れており、
視聴者の多くの共感は得られないものだと感じます。
アニメ化において改編はよくあることですが、
その程度が非常に大きく正反対のものに置き換わっており、
本作のアーカイブとしてはまるで役に立ちません。
さながらキッズアニメを支離滅裂にしたといった趣きで、
重厚で深遠なゲームの物語が全く再現されていません。
これではゲームに対しての風評被害の様相となっており、
期待していた身としては非常に残念でした。
80曲以上もあった原作ゲームの音楽も、
アニメではアレンジがされ曲名も変えられ、
しかもたった3曲しか使われず、
その使用場面も違和感漂うもので、
あとは何かのアニメで使われたような、
よくあるチープな印象のBGMに置き換えられており、
そもそも、このプロジェクトが梅本竜氏の念願であった、
サントラ盤発売の実現を目指したところから始まったというのが、
疑わしく思わされたくらいです。
どうかこのようなアニメは極力観ずに、
先にゲームの方を遊ばれ真価を御覧ください。
時代感を感じさせず流行り廃りに左右されることがない
本物の物語で、大きな感動が得られますことを、
一ファンとして願っております。
■追記の批評です。
Steam版で気になった点をいくつか述べます。
プロローグ後、R デバイスを用いて
並列世界を探索することになりますが、
オリジナル版およびPlayStation 4版では、
画面右下に常にRデバイスが表示されており、
その「マッピングスイッチ」と呼ばれるクリスタルの点滅で、
シナリオの分岐が迫っていることを通知していましたが、
Steam版ではこの常に表示してあったRデバイスが廃止され、
特徴的な効果音は鳴らされるのですが、
いちいちアダムスを選択し
リフレクター・マップを展開させないと、
クリスタルが確認できず手間が増え若干ストレスです。
それと強く思ったのですが、
ヒント機能が充実し過ぎているのも考えもので、
ポイント&クリック式の探索型ADVの楽しさが
便利にすることで減じているかもとも感じました。
どうせビジュアルノベルに寄せて、
プレイ時間の短縮などに配慮したところで、
ライトノベルを素早く読み飛ばすように、
ストーリーの本筋部分だけを一直線に読み、
早くクリアしたいと思う気短かなユーザーを、
満足させることは出来ないかと思います。
本作は本格的なミステリー小説と同様で、
ちょっとした会話のキャッチボールの中にすら、
その後の重大な伏線が隠されているような
プレイヤーに考えさせるような作りで、
幾重にも織り込まれた緻密なマルチシナリオが、
比類のないボリュームで展開されており、
テキストを読み飛ばすような雑なプレイでは
大した楽しめないと思います。
A.D.M.Sの搭載によりシナリオの分岐が、
世界線として一目瞭然に可視化され、
どこで分岐するかも大凡分かってしまい、
宝珠セーブさえしておけば、
その分岐前にも戻ってやり直すことが出来るという、
「世界一簡単なADV」とも評された本作に、
過剰すぎるヒントはいらなかったと思います。
原作者が小説でも映画でもない、
ゲームならではの楽しみにこだわって作られた本作ですが、
少しずつ世界を探索していく楽しみは
もう少し残して欲しかったと思いました。
プルーフターゲットシステムではない、
オーソドックスなポイント&クリックで遊べる、
クラシックモードがあるなら欲しいところです。
このゲームを初めて触れ
楽しんで攻略されようとされる方には、
時間を節約する意味で、
ヒント機能の使用は仕方ないことなのかもしれませんが、
攻略サイトの類は参考にせずに、
自分の心の趣くままに自由にプレイされることを勧めます。
本作はA,D,M.Sを参照しながらプレイしていけば、
どのようなルートを辿ろうとも、
必ずエンディングまで到達するように出来ています。
原作者はゲームの面白さについて「ゲームには自分の
インプットによってストーリーに参加できる面白さがあります。
この中で貴方が体験するストーリーは、
貴方が自分で選んだストーリーに他ならないのです」
と語られています。
あなただけの特別な人生の疑似体験を、
人に頼ってしまうのは勿体ないと思います。
■テキストについて
PC-98版をベースに現代のゲームの表現規制に
合わせた変更がされています。
PC-98版SPディスクの内容は反映されていますが、
セガサターン版で追加されたCGや
修正加筆されたテキストは、SPディスクのミニシナリオ
「それゆけ、セーレス!」に該当する部分以外は
採用されていないようです。
例えば病身のアイリアが、
セーレスを救うためベッドから起き上がって
倒れてしまうところや、
セーレスの死後、悲嘆した主人公が引き篭もってしまうのを、
ユーノが慰めに来る部分などフルルメイク版にはありません。
ですのでサターン版を所有の方は
手放さない方が宜しいかと思います。
アニメーションムービーは大凡サターン版に準じています。
ちょっと残念に思ったところですが、
リメイク版でテキストとCGの内容が異なっている部分があります。
主人公がセーレスとピクニックに行くところは、
アイリアの服を借りて出かけますが、
絵は通常の巫女服のままになっています。
それとアマンダも登場時に既に顔の右側を包帯で隠していますが、
オリジナル版は左側を髪の毛で隠し、右頬に傷を負っていました。
包帯は主人公がアマンダを介抱する時に、
自分の上着を裂いて包帯にしてから巻かれるもので、
主人公との心の繋がりを感じさせるものかと思います。
アニメの眼球に鞭の破片が突き刺さるおかしな描写とは
比較にはなりませんが、
リメイクに際しこういった細かい部分も
気にしていただきたかったです。
■オープニングムービーについて
美しく大好きな映像なのですが
プロローグの終了後にしか再生されず、
メニューの音楽室でも曲だけしか聴けないのは残念です。
OPムービーの代りにスタート画面で、
時計の文字盤を6時、3時と順番に光らせる演出がありますが、
たぶんその意味に気付かない人も居ると思います。
■操作系にバグがあるようです。
プレイ中にテキストウィンドウを非表示にすることが出来ません。
Deleteキーを押しても消せるのは「AUTO」や「SKIP」などの
表示だけです。
以前AMD Ryzenを搭載したPCで不具合が報告され、
二度アップデートが行われましたが、
この症状もRyzenにまつわるトラブルなのかもしれません。
ゲームを進めるには全く支障ありませんが、
プレイ中CGを楽しむにはウィンドウが煩わしいものです。
スパイク・チュンソフト のサポートに問い合わせると、
「誠に申し訳ございませんが、
修正が行われる時期につきましては、現在可能な情報が
ございませんのでご了承ください。」とのことで、
レビューの加筆を行った19年12月現在、
2ヶ月を過ぎても放置されている現状です。
推奨から外れた「おま環」だといえばそうなのですが、
現在PC自作市場においてはRyzenの人気は圧倒的になっており、
この対応を怠ると機会損出は大変なことになると思うのですが・・。
■プレイ時間(既読スキップ利用)
●異世界編到達まで
44.3時間
●ユーノエンド達成
56.9 時間
●オールクリア (「最強装備」状態で)
60.4時間
オリジナル版では100時間オーバーでしたので、
クリアまで相当速くなった印象です。
自分は攻略本にあるような最短ルートはとらず、
美月を終わらせたあとで神奈ルートに進み、
香織と亜由美を交互に進め、
神奈に超念石を手渡したあと
最後に澪ルートをクリアさせ異世界編に進みましたが、
どのルートから進んでも、一連の物語として繋がる
自由度の高さもこの作品の面白さです。
■Steam版のレビューを見渡して
他のレビューに総プレイ時間13時間、
レビュー更新時に僅か2時間ほどで、
クリアしたと書いて、おすすめとしながら貶すものや、
たった30数時間ほどで佳境までやったと書いている
レビューの内容は、虚偽で悪意的なものですのでご注意を。
7時間ほどでは異世界編など遊べるわけがありませんし、
異世界編でバグに遭ったこともありません。
アニメは別ですが、
本作のシナリオに時代感を感じさせるものは殆どありません。
あったとしたら途端に古臭いものとなりますが、
原作者はその愚を避けています。
アニメで変だとよくいわれていた「オヤビ~ン」もギャグで、
そう呼ばれるようになる経過を描いています。
オリジナル98版から携帯電話は複数の人物が持っており、
その点でのシナリオの変更はあり得ません。
また本作のオリジナル版はエルフから発売されたものですが、
蛭田作品ではありませんので、主人公の雰囲気も異なります。
Steamではアカウントを非公開にし、
ゲームの達成度を見せない、コメントも許可しない、
レビューに表示されるプレイ時間が序盤程度で、
いつまで経っても全く進んでいないというレビューは、
悪意的なレビューを投稿するためにわざわざ購入し、
不具合を理由に強弁して返金処理を済ましている、
スパムユーザーの可能性もあるようです。
またゲームを起動させているだけで
プレイ時間も更新されますし、
システム周りすら理解していない内容を見ると、
一切触ってすらいないのかもと思わせられました。
ゲームの批評でしたら私のものよりも簡潔で的を得たものが
本当に多数ありますので、それらもどうぞご参考までに。
■歐陽宇亮『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』
https://jp.ign.com/rekidai-goty/24078/feature/goty531996
「歐陽宇亮:
香港生まれ。広東語、英語、日本語、北京語に堪能。
名門の香港中文大学を首席で卒業。
在学中、香港返還1周年の折には香港の学生代表として
北京当局に招待され、北京大、清華大、中国人民大といった
名門大学や人民大会堂(国会議事堂)、
中南海(中国の永田町)を公式訪問。
江沢民国家主席(当時)とも面会した。
香港の大手日本情報誌の編集長を務め、
日本文化を紹介するベストセラーを出版。
その後、日本国文部科学省の国費留学生として
東京大学大学院に入学、日中比較文化研究に従事 。」
■日本のゲームってどうなの?-海外の反応-
http://gameisgame.doorblog.jp/archives/1899986.html
■ErogameScape -エロゲー批評空間-
●この世の果てで恋を唄う少女YU-NO (オリジナル版)
http://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/game.php?game=2093#ad
●この世の果てで恋を唄う少女YU-NO(セガサターン版)
http://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/game.php?game=5374#ad
●この世の果てで恋を唄う少女YU-NO(フルリメイク版)
http://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/game.php?game=22601#ad
■小説家の酒見健一のレビュー(「聖母の部隊」あとがき)
https://book.5ch.net/test/read.cgi/sf/977867899/292-294
■ぽよよんろっく 海法紀光、小高和剛、桜井光、佐野広明
長月達平、深見真、麻枝准、丸戸史明
https://imgur.com/a/LkA03v4
■深見真(小説家)
「菅野ひろゆき(剣乃ゆきひろ)作品の大ファンです。
その魅力。細かい伏線や、
世界観と直結したゲーム・シナリオデザインなど、
単純にテクニックが凄まじいというのもあります。……が、
僕にとって菅野作品最大の魅力は
クリアしたあとの「喪失感」です。エンディングを見ると、
満足感とともに、心に穴があいたかのような感覚を味わう。
かけがいのないゲーム体験、唯一無二の瞬間。
SFでありファンタジーであり、「人生」の疑似体験。
それが『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』です。」
■早期購入特典について。
デジタル・アート・ブックがダウンロード出来でも、
Steamのストアページのおかしな案内に惑わされて、
閲覧出来なくお困りの方も多いと思いますが、
私もだいぶん悩んで徒労でしたが、
解決法がありますので紹介します。
Cドライブにあるフォルダ「Program Files(x86)」から
Steamのフォルダを見つけて開き、
steamapps→commcにある『YU-NO_OfficialArtBook.pdf』
というpdfファイルを開いて見るだけで大丈夫でした。
■自環境
OS: Windows: 10 (64-bit)
プロセッサー: AMD Ryzen 7 1700
メモリー: 8GB RAM
グラフィック: AMD Radeon RX 480