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Analogue: A Hate Story

トランスヒューマニズム、伝統的な結婚、孤独、コスプレをフィーチャーしたダークビジュアルミステリー小説。追跡可能なキャラクターが 2 人。エンディングは5つ。未来へようこそ。

みんなのAnalogue: A Hate Storyの評価・レビュー一覧

yuuutu

yuuutu Steam

2024年10月25日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

謎解きアドベンチャーゲームかと思いきや、中身はほぼノベルゲーム。
文章を読んでストーリーを読み解いていきます。
謎解きというかパズルっぽい箇所があるが、これは世界観に没入するための演出という感じ。
とはいえ、PCの知識がちょっと必要だしちゃんと考えないと即死するのでセーブはこまめに行うようにしましょう。
僕は最初からやり直しになりました。

肝心のストーリーは素晴らしい。
この物語に隠されたストーリーを読みましょう。

r.m

r.m Steam

2024年06月06日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
3

多分本当の序盤で詰まるバカは僕だけだと思うが、マジで20分近くわからなくてゲームが始められなかったので注意喚起
このゲームは選択肢がなく自分でキーボードで打ち込む必要があるのだが、コピーペーストなどが出来ないため完璧に打ち込む必要がある
そしてenable_aiと入力した後起動するAIを選択してください
*Hyun-ae(ヒュネ)と表示されるのだが
ここで入力するのはenable_ai Hyun-aeが正解である
もうね何回*Hyun-aeとかHyun_aeとか入力したことか・・。
もうこんなのクリックでいいじゃんなんでわざわざまた頭にenable_aiってつける必要があるの?これって常識なの?

hiroto

hiroto Steam

2023年02月16日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

何やら過去にいわくありげで若干メンタルが不安定なAIお姉さん
古き良き価値観を重んじるツンデレAIお姉さんの二人とおはなししよう!

さらっと取り返しのつかない操作を要求してきたりするのでこまめにセーブすることをおすすめします

kujo

kujo Steam

2022年02月23日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

えっちなゲームです(マジで)

Inzzy

Inzzy Steam

2021年09月25日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

ジャンルとしてはSFビジュアルノベル。
船体コンピュータに残された膨大なログを眺めつつ、AIと会話したり、時にはコンソールにコマンドを打ち込みながら宇宙船で過去に起きた陰惨な出来事を解き明かしていく。

ビジュアルノベルというのは言うもののボタンを押していけば登場人物が勝手に話を進めてくれる作品ではなく、プレイヤーがログから能動的に人間関係を把握し、過去の出来事を時系列順に並べて初めて物語の全容が浮かび上がってくるという構造になっている。
受け身でプレイする人には辛いと思われる。そういう意味では万人にお勧めできる作品ではない。

ただ個人的には2021年今やっても既存ノベルとは違う新鮮なシステムと感じたし、李氏朝鮮の男女観というのは興味深かった。

田中たけし

田中たけし Steam

2021年08月31日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
3

[h1] ゲーム全体のコーディネートが欠けた作品 [/h1]

結果的にbad評価にしたが、
ADV初心者ならプレイしても良いと思う。

何故か。
本作の要素を個々で見るとそれぞれは興味深いものが多い。
ファイルをAIに読んでもらい進行する物語
中盤にある懐かしのコマンド入力式のミニゲーム
李氏朝鮮時代の男尊女卑文化からジェンダー問題を問いかけるテーマ・・・

挑戦的に見える試みを評価するユーザーが多いのは理解できる。
ただ、本作は単にADV初見殺しの内容というだけであり、
個別要素に独自性がある訳ではない。

ファイルを調べる探索パートはテキストの羅列があるだけで工夫がなく
これで狭義のゲーム性が向上しているかは疑問に思う。
ミニゲームはシンプルな造りで、昔のテキストアドベンチャーの手法を
そのまま使ったような形なので後発として特段評価できるポイントではない。

中でも最も私が開発陣に疑問を持ったのはAIのキャラデザインである。
ボディラインがハッキリ見える男性向けの絵柄になっている。
ジェンダーへの問題提起をするのであれば理念に反するのでは?
ビジュアルノベルには美少女をという記号的な解釈は
本作が語りたいテーマに対しての導線が不十分であることを如実に示している。
これは例えば学園物で美人が多すぎるのはあり得ないというレベルの問題ではない。
作品の根幹に関わる部分であるだけにこの点は腑に落ちなかった。

総じてカジュアルに楽しむならアラは気にならないが、
慣れた方であれば、本作がアイデアを継ぎはぎしただけの
ADVとして重大な欠陥を抱えた作品であることは理解できると思う。

DICE

DICE Steam

2020年02月09日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

オーバーライド端末時の入力と人間関係を把握するのが大変だけれど面白い。二人のAIも個性的で楽しめました。

sohya

sohya Steam

2019年12月27日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

二人の少女AIと共に廃宇宙船のアーカイブを漁り、謎を解くビジュアルノベル。
キーワード検索はできず、ログについて彼女らと話すことで関連ログが開放されていくスタイル。
AI二人は主義が全く異なるので、同じログを見ても反応が違う。
結構な量のログを最低2回開くのに気疲れしないのは
宇宙船の謎と、彼女らの”人柄”が魅力的で引き込んでくれるからだと思う。

閉ざされた漂流船内で構築された父権制社会について、
彼女らは、時代を受け入れる怖さと受けいれない怖さをそれぞれ垣間見せてくれる。
「性差は育ちの結果」であることを語らずに悟らせる。
テーマとSF的ギミックが完璧に噛み合った素晴らしい物語。

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

そんなわけで、正義の名のもとに、他者に正義を強いようぜ!!

FalloutのVaultが滅びた理由を探る時の、陰惨な空気が好きだった奴らに朗報だ!!
即ち俺だ、あの雰囲気超大好きだ

宇宙をさまよう廃スペースコロニー!
この探索だけなら、Falloutで事足りただろう
けれども、このゲームはなんと、探索の手伝いに美少女AIがついてきちまうんだ!
最高ってなもんだろ?
気が滅入る廃墟探索も、カワイイ女の子と一緒なら最高のバカンスってなもんさ!
なあ、そうだろう?

文章を読み、それを美少女AIに見せて、さらなる情報を開示させていく
内容にはエッチなのもあるから、恥ずかしがる女の子が見れる!
これが仕事のうちで必要なことだってんだから役得もここに極まれり、ってなもんさ!
なあ、そうだろう?

プログラマー気分がちょこっと味わえるインターフェイスを乗り越えれば、あとはカワイイAIの助けを得ながら
文章を読み解いていく、謎解きノベルゲーム
その報酬?主人公は依頼で謎解きをするハメになるわけだけど、そうこれは美少女ゲームだ
そこにカワイイAIがいて、舞台が廃スペースコロニーだってんなら、俺たちへの報酬が何なのか、言わなくってもわかってるんじゃないか?
なあ、そうだろう?

カワイイAI達の、残存した文章への俺たちへ求める感情、感想は俺たちが抱くものとは違うかもしれない
まあ、そこはAIだ、仕方ないことさ
現代、今を生きている人間同士だって価値観の齟齬で起きること事故、事件なんて腐るほどある
なあ、そうだろう?

あとはそれを受け入れられるかどうかだ
たかがAI、されどAI
データに過ぎない彼女たちは、朽ちていくばかりの廃スペースコロニーで静かに滅び去る時を待っている
同情するもしないも君次第
そう、陳腐かもしれないが、彼女たちの命運は君が握っている
その事実だけでやる価値はあるんじゃないかな

[spoiler] 死んだ後に救われたって良い
なあ、そうだと言ってくれよ……

だとすれば、この物語は手向けの花なのだろう
夢も尊厳も奪われた少女への、役目を果たせず遺された少女への[/spoiler]

なあ、そうだろう?

Radaway

Radaway Steam

2018年06月30日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

かわいい ちょっとしんみり やっぱりかわいい 神

JFS

JFS Steam

2018年02月25日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
3

analogue: A Hate Story
フルプライスで買ったので、期待しすぎた感あり

大事な部分が語られなかったり、記録にないのでそのまま受け入れろと言われ、
週刊誌のゴシップ記事のような内容ばかり読まされるのには閉口
いや、ゴシップも面白いけれど、それは根幹の部分の知識を与えられてこそで・・・
ギャルゲー要素を入れるなら、なぜ昔の状態から今の状態に変わったかの説明をして欲しい
ゴシップの丁寧さに比べて、重要な人物の心情変化が雑だったりと、かゆい所に手が届いてない

後、途中である出来事が起こり、ひたすらコマンドプロンプトで命令を打ち込む作業をさせられます
分岐直後の作業なので、複数のエンディングが見たければ何回か繰り返す必要があります
全く同じ打ち込み作業を何回もさせられます。これは1回したらスキップさせてほしかった
これにも深い理由があるのかと思うえば全くそうでなかったり

なんだか雑さばかりが見えて、あまり満足出来ませんでした。フルプライスではお勧めできない

Mo$$

Mo$$ Steam

2017年09月17日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
3

んんん。よくわからん

yoinoha

yoinoha Steam

2017年08月22日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

数百年前に住民が全滅した宇宙船
そこで生きて(?)いたAIに協力してもらい
かつての住人の残した手紙や日記を発掘して
その宇宙船内で繰り広げられた人間模様を読み解いていく
女性蔑視の強い社会で大多数のそれを受け入れる者、
主張すべきことは主張する者、
反発を招き力で押さえつけられる者。
AIは2人いるが性格が遠く立場も違うので、同じ文章でも見せた時の反応が違うのが面白い
文章量はそれほど多くなく数時間でエンディングまで行くのでお気軽に。

まおまほ

まおまほ Steam

2017年08月15日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

アドベンチャーは好きですが、ここまで人間の嫌な部分に踏み込んだ作品は遊んだことがなかったです。
よくある恋愛アドベンチャーのようなヒロインとの関係と、悲劇の話が妙にマッチしていて不思議世界観があります。
レズビアンの女性が作ったそうで、内面と人間関係のリアリティが単純なゲーム好きの男には作れないと思いました。

aldensetsuzwei

aldensetsuzwei Steam

2017年08月11日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

ストーリー関しては色々書かれてるけど、悲劇の浦島太郎的な感じですかね。後、続編での伏線の為かMuteの描写が弱い気がします。でもゲームとしては、サクッと遊べるしストーリーも引き込まれるのでオススメは出来ます。それにしても"Its Not Ero!"って言ってるけど、ヒロインのHyun-aeは思いっきりエロゲキャラの設定っすよね?実は狙ってる?絵柄もTonyに似てるし。

最後にこれのおかげで、放置してたDEADSPACEとSYSTEMSHOCK2を再開しようかなと思ってます。後、Hate Plusの日本語化楽しみにしてます。

Risyo

Risyo Steam

2017年07月16日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

プレイ前「ちょっとクセのあるキャラデザインだなあ。かわいくないわけではないけど、ほかの人が熱狂するほどのものじゃ」
プレイ後「*Hyun-aeちゃんかわいいよ*Hyun-aeちゃん」
ってなるゲーム。

一瞬ぽろっとテキスト表示しておいて、それを読み切る前に別のテキストに書き換えてしまう演出ずるい。あれで心撃ち抜かれちゃいましたよ。
[spoiler]ただ数回しか二択選択してない段階で、プレイヤーに好意を見せたというのは唐突だったような気がする。一体どこを好きに……。[/spoiler]

読書はたいていの場合一人でするもの。
これをAIキャラと一緒に読んで、感想や意見を言い合いながら(一部誇張……プレイヤーは二択でしか意思表示できないし)読んでいくというのは、なかなかに面白い体験でした。

ただし、序盤はすこし苦痛。
一見関係なさげなテキストを読まされ、登場人物はなじみが薄くて似たり寄ったりに感じてしまう人名。
正直頭が混乱してる中、わけもわからずマウスをポチポチしていく状態でして。
でも中盤の山場を越えたころには大分人間関係や背景などもわかってきて、ストーリーにのめりこんでいきました。

中盤の山場は、人によってはつまづく人がいるかもしれない。けど、そんなに難しくないはず。
自分は*Muteの指示に [spoiler]最初バカ正直にその通りに実行してしまって[/spoiler] 一瞬はまってしまったものの、落ち着いて考え直し、なんとか自力でクリアしました。

結論。
18歳以上の方にお勧めではないでしょうか。
アダルト要素がある(パンツ脱ぐほどのものじゃない)というのもありますが、エグい描写もあるし、いろいろ読解が難しいということもあるので。
(クリア自体は簡単です。ストーリーや人間関係を把握するのが少々ムズイ)

あと続編の日本語翻訳お願いします!!

------
2017/07/23追記
全5EDクリアしました(実績はまだ3つ残ってる)。
中盤の山場で保存しておけば、全EDのコンプはあまり手間がかからず可能かと。
ハーレムED見られないよーという人は、(以下ヒント) [spoiler]普通にクリアした時には使わなかった「ある機能」の存在と活用法に気づくことができれば……[/spoiler]。

Jibril

Jibril Steam

2016年12月18日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

私がお勧めします
非常に良いです
少しおかしいです

Lady_Burger

Lady_Burger Steam

2016年10月22日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

数千年間漂流していた宇宙船のログから
過去に何があったか探るというADV。日本語対応。

主に死者の日記や手紙を読み、船内のAIが補足の情報を加えていく
という形式をとっている。

ストアページを見ると韓国産のゲームのように見えるが
実際にはカナダ産のゲーム。

世界観は李氏朝鮮王朝をイメージして作られており、
韓国ドラマをそのまま宇宙船内にした感じ。
読み応えのあるシリアスドラマを2~3時間という
コンパクトなボリュームで上手くまとめていると思う。

個人的にはエンディングあたりでいきなり
ギャルゲー的なノリになるところに違和感を覚えたが
それ以外は値段に対して満足度が高いゲームだった。
(セールで196円で購入)

Shimarisu

Shimarisu Steam

2016年05月15日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

[h1] 宇宙船に残されたログを調べて真実を探るアドベンチャーゲーム(日本語化済み) [/h1]

いわゆるアドベンチャーゲームであり大量の文章を読んで過去に何が起きたのかを調べていく。
二人のAIと対話しつつ文章を読むスタイルを取っていることが特徴的であり、同じログでも正反対の感想を言う所が面白い。

他のレビューでも言及されているがミソジニー(女性蔑視的な文化)がテーマであり
片方のAIはそれを文化として受け入れている一方で、
他方のAIはそれを全く理解できないという極めて対象的な描き方をしている。

このゲームの製作者は韓国に留学経験のあるカナダ人だそうで、
当時儒教的な文化と接して衝撃を受けたのが製作動機となっているとのこと。

こういった点を面白いと感じる人は購入してみよう。
なおギャルゲーっぽさは薄いのでそういうのが好みの人は他のゲームのほうが良いかもしれない。

[h1] ここが好き [/h1]
[list]
[*] 描写が中立的で文化に対する肯定派、否定派どちらの心情も真摯に描いている
[*] 後半に登場するハッキングステージが楽しい
[*] 人間関係が大分複雑なのだが、ゲームの進行にあわせてガイドが追加されていく
[/list]

[h1] ここが今一 [/h1]
[list]
[*] ガイドがあってもなお人間関係を把握するのが辛い
[/list]

(2016/05/16)

Stella Hoshimi

Stella Hoshimi Steam

2015年11月26日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

黒髪AIの"*Hyun-ae(ヒョネ)"ちゃんや金髪AIの"*Mute(ミュート)"ちゃんと一緒にログを読み漁るゲーム。
ギャルゲー要素は薄いけど、一緒に読んで感想を聞く感じや、AIとの対話ができるGUIの雰囲気と、コマンドラインのインタフェースの時の無機質さの対比もあいまって、とっても可愛く思えてくる。
ログの中身は宇宙船という孤立したコミュニティにおける異質な文化(とりわけ家系と性の話)が中心になる…と思う。解釈が間違ってなければ。
正直な話を言うとこの手のノベルゲーは初めてで、ノベル部分の細かい評価はできないけど、まあ面白かったよ(小並感
翻訳はたまーに引っかかる部分もある気がするけど(特にAIとの対話部分)、ログ部分は十分だと思う。

いいとこ:
[list]
[*]*Muteがかわいい
[*]*Hyun-aeもかわいい
[*]ちゃんと両方のキャラでのハッピーエンドがある
[*][spoiler]ハーレムもあるよ![/spoiler]
[*]低難易度。フラグ管理なんかはそこまで気にする必要がないはず。
[*]BGM.とりわけ*Hyun-ae通常時のBGMが落ち着いて読めて好き。
[/list]

きになるとこ:
[list]
[*]途中存在する時間制限つきの地点。選択肢に時間制限などではなく、
一定時間内にコンソールで特定手順を踏むというもの。
文量的には問題ないはずではあるけど、ゆっくりやりたい人は気になるかも。
[*][strike]*Hyun-aeちゃんはコスプレさせることができるんだけど、メイド服のポケットがパンツにしか見えない[/strike]
[*][spoiler]途中でどちらかのAIを消去しなければならないシーンがある。データとはいえ自分の選択で手に掛けるのは苦手な人はとことん苦手かも。僕は苦手でした[/spoiler]
[/list]

作者の前の作品で、共通事項もある"Digital A Love Story"(無料だしおもしろかったよ!)も日本語化されたし、
これを機にLove StoryとHate Story、どちらも楽しんでみてはいかがでしょうか。

[strike]そしてユーザを増やしてゆくゆくはHate Plusの日本語化も…[/strike]

17noobies

17noobies Steam

2015年11月11日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

主人公が漂流する宇宙船に調査のため乗り込み、そこでかつて何が起こったのかを、船のAIと協力しつつ探っていく、という形式のヴィジュアルノベル。
 
 ゲームシステムはシンプルだが、かつての朝鮮半島の歴史の暗部を組み込んだ、悲劇的で暗く、危うさを孕みながらもどこか愛に満ちた、読みがいのある物語になっている。

 SFミステリとしてのストーリーとGUI、CUIの組み合わせといったゲーム的なガジェットの組み合わせがよくマッチし、独特な世界観を生み出しているように思う。

 steamにおけるヴィジュアルノベルというものを他にプレイしたことがないので比較ができないのだが、個人的にはとても満足したし、おすすめできる作品。

P.S.
[spoiler]エヴァ・ブラウン[/spoiler]になった気分を味わえるゲーム、というレビューがあったが、言い得て妙に思う。

ケロタン

ケロタン Steam

2015年07月06日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

女の子が複数出てきて会話を重ねて仲良くなっていくゲームでは断じてありません!
そのようなゲームをお探しの方は買わないほうが良いでしょう

パッケージやゲーム画面サンプルでは分かりにくいですがビジュアルノベルゲーです。
パッケージを見た時点で敬遠していたのですが、やってみると興味深い話で面白かったです。

ひとつのテキストファイルを2人の異なった価値観を持つオペレーターと一緒に読み解いていくお話なのですが
この価値観の隔たりがどうしようもないほど歴然としています。
面白いのはどちらの意見も間違っているわけではないという点で、
だけど異なった文化で育った2人が意見し合えば当然衝突するのだなと強く思い知らされました。

1回エンディングを見終わった後に最初からプレイしなおしたら新しい発見があるはずです。
作者がカナダ人の女性で同性愛者であるということを知ってからプレイするとまた楽しめると思います。

sulpuda

sulpuda Steam

2015年03月24日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

깜짝이야.
(゚Д゚;)

Parilla

Parilla Steam

2015年01月21日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

2人の美少女AIとしゃべりながら、謎を解き明かしていくビジュアルノベルゲーム
長らく英語しかなくて遊びづらかったが、この度ついに日本語対応。
なお前作として「Digital: A Love Story」というゲームがあるが、直接的なつながりはない模様。
(そっちは未プレイだけど)

数百年前に通信を絶ち、今は無人となった宇宙移民船「ムグンファ」で一体何があったのか、
当時の生存者達のログを辿りながら解き明かしていくのが主目的。
当時有力だった2つの一族の家系図を見ることが出来るんだけど、
ほぼ全員が同じ年に亡くなっていて、その時点でヤバイ臭いがプンプンしてくるが・・・

ログを読むことで明らかになっていくのは、
近未来が舞台とは思えないほどの極端なまでの男尊女卑な文化と、皇帝を中心とした封建的な社会の姿。
(あんまり詳しくないけど李氏朝鮮の時代が下敷きになってるらしい)
そしてそこで繰り広げられるのは、昼ドラも真っ青な愛憎劇の数々。
[spoiler]近親相姦、暴力的な性行為、流産、そして惨劇の発端となったある事件[/spoiler]など
かなり生々しくエグい描写も多いので、苦手な人は注意。

そんな陰鬱としたゲームだが、謎解きに協力してくれる2人のAIはとても可愛く、非常に癒される。
というかこの娘たちがいなかったら間違いなく心折れてた。しかも片方はコスプレもできるよ!
このAIたちは基本的に対立しているが、上手く和解させることが出来ればベストエンドへの道が見える。
[spoiler]片方のAIに、惨劇の発端となった事件のログを見せてやれば・・・?[/spoiler]

ストーリーや世界観の完成度はかなり高いと思うので、読み物が好きな人にはオススメ。

なお直接の続編として「Hate Plus」というゲームが出ており、今作で明かされなかった謎も明かされてる模様。
でも日本語ないのでやってません。早く日本語化きてくれー!

Helmi

Helmi Steam

2015年01月20日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

カナダで李氏朝鮮の歴史を学んだレズビアンの方が製作したゲームです。
日本語版の無かった頃はゲームの進め方が良くわからず続行を断念した経緯がありましたが、近年日本語化されたので誰でも内容に触れることができるようになりました。

<概要>
日本を含めて古代における日本の近隣諸国では男尊女卑は当たり前で、家系を追っても女性の名が記されていないのが普通です。また、アメリカの西部開拓時代においても男尊女卑が普通であったのを僕は知っています。製作者の女性の住んでいるカナダにおいて男性と女性の立場がどうであったのかは、僕の関心の埒外にあることなのですが、少なくとも李氏朝鮮の男尊女卑文化は製作者に多大な衝撃を与えたようです。
「李氏朝鮮」という単語を聞いてあなたは歴史モノ?といった印象を受けたかもしれませんが、本作はSFビジュアルノヴェルです。あなたの目的は幽霊船同然の宇宙船ムグンファから、船内で何が起こっていたかを記すデータログを回収して依頼者に渡し、報酬を受け取ることです。
古めかしいMS-DOSのようなコマンド操作型のオーバーライド端末から、あなたはムグンファのログにアクセスするのですが、途中で「ヒョネ」と「ミュート」という人工知能に接触します。この二人にはログの調査に好意的で、内容を詳らかにしたいログを読ませることによって補足の説明を与えてくれます。これによってあなたはただログを読むだけでは得られない隠された真実に迫ることができるのです。
ログと真実。二人のAIはそれらを読んであなたがどう思うかについて最大の関心を持っています。あなたの思うままに感想を述べてあげてください。それは今後の物語の結末に大きな変化をもたらすことでしょう。

<その魅力>
基本はログを読んでAIに意見を求め、存在すれば付属のデータログを追加で提出させる手順になります。基本となるログは李氏朝鮮文化で構成されているので、多くの方は初めからじっくり読んでも馴染みにくい人名や文化背景で話が頭に入ってこないのではないかと思いますが、それで問題はありません。基本ログは同じものを二人のAIに見せるため、二人の見解の違いを聞きながら基本ログを再読することになるので、だんだんと全容が理解できるという巧妙な仕組みがあなた没入感を与えることでしょう。少なくとも日本におけるコンピュータゲームのビジュアルノヴェル脚本品質は"Suck"と相場が決まっているものですが、この作品では読み手にストレスを与えずに基本ログを再読させるという驚異的な手法を用いているので、脚本の質を高いものに押し上げています。
また、あなたは実際にAIに会って対話している訳ではなく、オーバーライド端末から船内の通信機能を使ってAIに接触しているにすぎません。時にはAIから離れてオーバーライド端末操作から、自力で目的を得なくてはならないパートが存在します。ただピザとコーラに耽りながらEnterキーをチャコチャコと叩いて垂れ流される文章を読むだけはなく、時には指の油をきれいに紙で拭き取ってキーボード操作に取り組む必要があるのです。

*これはミソジニーなのか?*
ミソジニー要素は高いと感じています。僕は中国の小説である「紅樓夢」が大好きで(日本では読んでいる人が少ないようで残念に思っている)、紅樓夢もやはり男尊女卑の世界から貴族や使用人の物語を綴った作品なのですが、現実的に直面をしているものの男尊女卑の側面は間接的なものに留めているようであったのに対し、本作「Analogue A Hate Story」では理性的な人物は殆ど登場せず、蛮行としか言いようのない男の仕打ちや女の同性愛が文章の全面に押し出されています。製作者は李氏朝鮮文化に蛮族じみたインパクトを強く受けたのではないでしょうか。女性の観点から男性を非難する主張は作品中に繰り返し描かれていたと思います。これだけ製作者の思想を隠さずに表現しているゲームがSTEAMから配信されいることは極めて珍しいことなので、興味を持ったらゲームに触れてみることをおすすめします。僕の中ではビジュアルノヴェルの脚本の魅せ方に深い感心をした作品です。

(※本レビューはストーリーの核心とレイシズム要素に触れないようにするために筆の色合いを変えながら進めたことをご了承ください)

pri6

pri6 Steam

2015年01月13日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

ログ発掘ビジュアルノベル。試行錯誤や文字入力が要求され、プレイ感覚はクリックアドベンチャーに近い。ただのビジュアルノベルは疲れるかたでも面白く読めるかもしれません。
日本語が追加されたので日本人でも手軽にプレイできる。クリアまで3時間ほど。レビュー最後半の黒塗り部分以外ネタバレを避けたレビューです。
[h1]----------内容-------------[/h1]
何百年も漂流し、今は誰も生存者のいない世代交代型長距離宇宙船の過去ログを発掘するのがあなたの任務。過去ログ(複数人の故人の日記や手紙)を読みながら漂流船の2人のAIと内容について対話し、協力を得て過去を掘り下げて行きましょう。
この閉鎖された環境でどのような歴史が形成されていたのでしょうか?なぜ人々はいなくなってしまったのでしょうか?2人のAIは過去の歴史について異なる立場をとっていますが、2人の協力が必要です。あなたはどちらのAIを信じますか?それとも…?

今の世界は正しいのか?過去の道徳や倫理は間違っているのか?いろいろと考えさせられるゲーム。それでありながら押し付けがましさは少なく、エンタメとしてしっかり成立しています。
AIがとにかくかわいい。
[h1]------注意点-------[/h1]
見た目に反して男尊女卑などの性問題、性的表現、ドロドロと一部の方には好ましくないであろう内容が含まれているが、問題提起としての表現でありゲームの根幹と言える。しかしながら衝撃的な事件やヒステリックな表現は過去の記録として語られるので客観的に聞くことが出来る。
[h1]---更に内容を知りたい人向け(序盤のネタバレあり)--[/h1]
ストーリーを語らなければ内容について語るのが難しい。よって序盤の内容をネタバレをしつつ紹介。塗りつぶしにするので、買うか悩んでるけど、決め手がない。ちょっとくらいならネタバレオッケーとか読みたい方だけ読んで下さい。序盤の驚きをいくつか奪うことになるのでご注意を。
[spoiler] 貴族であるキムは、出世のために皇帝であるリュウ一族に花嫁をあてがうことを画策する。しかし彼に年頃の娘はもういない。だがキム一族に伝わる蒼い卵…繁栄の時代に開けと伝えられた卵。その中に入った少女を花嫁として扱えば繁栄は思いのままだ。キムは彼女を目覚めさせる。

蒼き卵から目覚めた少女は、この世界に困惑する。知識や文明は失われ、まるで中世の文明レベルだった。男女間での役割は固定され、女性は男性の道具、2流品として扱われている。そして顔も知らない男性と無理やり結婚させられようとしている。この世界の人々は私の話すら聞いてくれない。病気を治すために未来へコールドスリープしたのにこんなことって!

蒼き卵から目覚めた少女を迎えたキム家はこの少女に困惑する。まるで野蛮人だ。一族のためという道徳や女性としての慎みがない。女は男の、一族の意を汲むべきだ。皇帝との結婚は相手を知ってからにしたい?皇帝の花嫁となれるのは最高の幸せだというのに何を言っているんだ?

船内で何かが起こり、文明が退行してしまった社会。そこは李氏朝鮮に近い儒教的な男性優位の社会になっていた。誰もがそれであたりまえだと思っている。しかし、過去の男女平等の世界から来た少女にとってはそうではない。お互いがお互いを異物であり野蛮だと考えている。…そんな過去の世界の記録を二人のAIと共に探っていく。2人のAIは崩壊前世界の立場のAIと、再構築後の世界の立場のAIであり、蒼き卵の少女達のログをそれぞれの立場に立って話していくことになる。どちらのAIもそれぞれの価値観と正しさの指標を持っていて、ゆえに小さなことで誤解と対立が生じる。常識や思い込みを揺さぶってくるストーリー。[/spoiler]

Duke_wama

Duke_wama Steam

2015年01月06日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

 セクハラゲーですねこれは。まぁ、特にゲーム的な話だけを書きます。

 この作品、普通におもしろいのですが、では、なぜここまでハマってプレイしてしまうのか。この問いに対しては、おそらくアンロック形式のシナリオであるとか、謎UIによるハッカーごっこが楽しいとか、色々と回答があるかと思いますが、このゲーム、何よりつかみが非常に上手いと思います。私見ですが、このゲームは、最初にプレイヤーをある犯罪行為にコミットさせてしまうことで、うまくその後の退出を禁じています。その犯罪行為とは、端的に言うと、セクハラ行為です。

 まずセクハラについて。このゲームでプレイヤーがやらされるのは、具体的に言うと、他人の日記を手に取り、それを態々、日記を書いた本人のところに持っていき、「この記述はどういうことだ?」と問いかけることです。その日記の内容は性的でもありますから、つまるところ、明確なセクハラ行為です。これは案外心理的負荷がデカイ。それが気持ちいいかどうかは別問題として、このゲームにおいて、プレイヤーとヒロインとの間にあるインタラクティブ性に対して、ある種の緊張感というか、リアリティを与えている基盤は、明確に、セクハラ性だと思います。

 では、セクハラ行為を行ってしまうと、なぜ退出しにくくなるのか。言い換えれば、セクハラ行為へのコミットが、ある種の没入感をもたらすのはなぜか。この問いに対する回答は、私見ですが、「ヒロインにセクハラしてしまうと、もうギャルゲーとしてプレイ出来なくなるから」だと思います。普通のギャルゲーは、ある種のセクハラと恋愛とが、ぶっちゃけて言えば親和的な関係として設定されているので、特に問題は起こりません。しかし、このゲームの場合、セクハラ行為は、この作品がおもいっきり批判している人々(保守的な家族主義者、というかエロオヤジ)の考え方と、同じ地平の上に置かれているのです。こんな批判的なギャルゲーがあっていいはずがありません。というわけで、ギャルゲメソッドとして、ヒロイン達に近づいていくことは、この時点で不可能になります。といって、自分に犯罪行為を行わせたこのゲームを、まさかやめるわけにもいきません。ここまで挑発的なことをされているのですからね。

 では、どうするのか。ここで、ゲームをより中立的にプレイするという態度が出てきます。つまり、ギャルゲプレイヤーというよりもむしろ、研究者的な存在としてゲームをプレイし始めるのです。ちょうど、歴史的資料を丁寧に探索していくように、もしくは、論文を書くために必要文献をレビューするように、淡々と、一つ一つの資料に対して、我々プレイヤーは「この資料は、ストーリー全体において、どのように位置づけられるべきか」と真顔で検討を加え始めるのです。それによって、自分のセクハラ行為が決して犯罪行為などではなく、(ある意味での)科学的探求の一環であったと納得します。そしてそれによって、自らの行為に「探求」という新たな価値が付け加えられ、しかも都合のいいことに、自己に関する意識も一気に低下します(もはや、プレイヤーは主人公ではなく、客観的研究者です!)。このような心理的状態においては、一般にフロー経験と呼ばれる没入体験が得られると言われていますが、さて、どうなのでしょうか。

Stemonitis

Stemonitis Steam

2015年01月05日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

日本語化を機に今更ながらプレイ。超面白い。

[h1]・どんな作品か?[/h1]
2人の女の子(AI・かわいい)と仲良く史料購読をするゲーム。

 史料を読む→内容について女の子とディスカッションをする→(あれば)関連する史料を持ってきてもうらう
…という流れでゲームが進んでいく。
 史料の中身は、植民船”ムグンファ号”が消息を断つ最後の数年間のもので、プレイヤーは歴史学者に雇われた調査員として、船が壊滅した原因を解明し、データを持ち替えるというのが目的。

[h1]・物事の見方を揺るがしてくる[/h1]
まずストーリーについて。

 ムグンファ号は李氏朝鮮時代をモデルにした家父長制社会(ネオ儒教!)で、プレイヤーは二つの名家の門閥争いと、ある政略結婚、そして当時を生きた人々の野心・喜び・絶望…とかなんとかを史料通して読み解いていくことになる。
 史料にコメントをくれる2人のAIの物の見方は正反対で、双方の解釈の対立がこのゲームの大きな読みどころになっている。
[list]
[*]*ヒョネは現代人に近い感覚を持った人で、家父長制社会に対して批判的な解釈をしてくれる。
[*]*ミュートは保守的な考え方の持ち主なのだが、そうであるがゆえに当時の事情に即した内在的なコメントをくれる。
[/list]
 とにかく出来事を論争的に見せるのがうまく、短い尺の中でムグンファ号の社会を重層的かつ魅力的に描いている(住みたいとは思うかはさておき)。
 ある解釈が提示されたと思ったら、「実はこうだったんスよ」という新しい史料や、「こういう見方も出来ませんかね?」という異なった立場からのコメントが次々と飛んでくる中で、自分の史料の解釈・価値観が揺るがされていく感覚は、普通の体裁のノベルゲームでは滅多に味わうことの出来ない独特のものであった。
 食い違う解釈のどちらを選ぶのか、はたまたどっちづかずのままクールに切り抜けるのかがプレイヤーに委ねられているのも良い。

[h1]・謎の没入感[/h1]
この解釈の自由度は、ゲームのUIや設定のレベルでも徹底している。
まずUIについて。

 本作のUIは一般的なノベルゲームのそれの体裁を取っておらず、調査員であるプレイヤーが実際に操作するであろうコンピューターの画面を模したものになっている。
システムの障害によってAIに文字情報を送ることが出来ないプレイヤーは、このコンピューターの画面にコマンドラインを入力したり、史料をやりとりしたり、AIによって提示される選択肢を選んだりすることで、AIとのやりとりを進めていくことになる。。
コミュニケーションの手段が限られているもどかしさはあるが、キャラクターとしてのプレイヤーが思っても居ないようなことを喋り始めるということはなく、画面上で描かれることが全てであるという謎の没入感がる。

次に設定まわり
 プレイヤーが何者であるか、どういう時代の人物であるかについてもゲームシステムは同様に殆ど制約を課していない。例えば、プレイヤーが男であるか女であるか、どういった男女観を持っているかは会話の中で自由に選択してよいという仕組み。
(もちろん一貫した役割を演じてもいいし、その都度適当なことを言ってもいい)
シンプルかつミニマムな形で足回りをまとめ、コミュニケーションと史料の解釈に没入出来る仕組みにになっている。
 普通のノベルゲームのような、高度なやりとりは出来ないが、よっぽどインタラクティブな感じはする。

[h1]・まとめ[/h1]
ゲームシステムについても、中身についても、ノベルゲームとしては一風変わっている。
 個人的にはアニメ風KAWAII絵柄とハードなジェンダーSFという取り合わせにハマりすぎた感はありますが、統一感のあるUIから来る没入感など、ゲームの作りとしても趣向が凝らされており、多方面に見るべき点がある作品です。

お嬢様聖水

お嬢様聖水 Steam

2014年12月29日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

イエス!(バン)ケイク!ケイク!
https://www.youtube.com/watch?v=LVZuyq4irlo

Popee

Popee Steam

2014年12月28日

Analogue: A Hate Story へのレビュー
5

[quote=*Hyun-ae] 人と話すなんて、何年ぶりだろ・・・ [/quote]

Christine Love代表によるLove Conquers All gamesが開発した本作は、
遠未来を舞台としながらジェンダー(あるいはフェミニズム)や個人と社会の関係、さらにはトランスヒューマニズムなど現代にも通ずる問題を扱う。
テーマについて深く突っ込むことはネタバレを避けられず、ここでは置くこととしたい。
Christine女史のその他の作品に触れた方であれば社会的な問題へ言葉を投げかけるような作品であると想像されることだろう。

[h1]ストーリー[/h1]
歴史学協会からの依頼で宇宙船「ムグンファ」が何故大昔に廃墟と化したのか調査することになったあなたは、メインコンピュータに接続してすぐに*かわいい*AI、*ヒョネと出会う。
彼女が最初に覚えておいてほしいと云った言葉は、「男尊女卑」。

調査を始めてすぐに「ムグンファ」の内部はテクノロジーも社会そのものも李氏朝鮮王朝に酷似した世界と化していたことが判明する。
また、調査の過程で船のセキュリティー担当、*ミュートと接触することとなる。
二人の少女AIと会話し、ログを参照し、ログを提示し、次第にあなたは遠い過去の真相に迫っていく。

[h1]システム[/h1]
このゲームは主に人々やAI(*ミュート)の書き記したログを参照していくこととAIとの会話によって進行する。
ログは最初にごく少数が提示され、それをAIに見せると新たなログが提供されたりAIがどう考えているか反応をもらえたりする。彼女たちの言葉からもムグンファで何が起こったのか仄めかされてきており、プレイヤーはそれぞれの推理と共にログを行き来しながら真相に迫ることとなる。

私は「*ヒョネchang!!」や「*ミュートちゃんツンデレかわいい」などの言葉を投げかけて接続を強制的に切断され宇宙にただ一人で浮かびたかったが(SPAAAACCCCCEEEEE!!)、残念ながら廃墟と化してからの数百年のうちにこの船のインターフェースは故障してしまったようでAIが提示する二択を選ぶしか返答の方法はない。
(ちなみに続編のHate Plusでは三択になった。技術の進歩だ。)

またコンソールに入ってシステムの操作をすることも可能だ。レビューとかだとコスチューム色々あるけど? と思った人はどうか期待していてほしい。

一本道のようでありながらノンリニアなところも大きい。
詳しく語ることは避けるが、このゲームに対話とコンソールの二つの階層が存在することはプロットにもそしてプレイヤーの選択にも思いがけない形で関わってくる。

[h1]テーマ・デザイン[/h1]
テーマについては先述のとおりネタバレを避けるため既に述べた以上は語れないが、それを語る上で様々な人が記した多数のログを巡っていくデザイン(製作者いわく「電子書簡小説」)が上手く機能している。
舞台は李氏朝鮮時代に近い空間であり、その世界に違和感を持つ*ヒョネと当たり前の世界ではないかと思う周囲の人々、そしてセキュリティーの担い手として「ムグンファ」最後の日々を見つめていた*ミュートの価値観や一方通行の/双方向の憎悪が当事者の立場で記録されているのだが、これにコメントを挟むのはあくまでどちらかのAIだ。補足された「真実」は真実なのだろうか?
いたるところで二人のAIの考えは食い違い、コメントは食い違い、勘違いや忘れたこと、「忘れた」ことが現れる。あなたは文章の合間に何かを読み取るかもしれないし、どちらかのAIに肩入れするかもしれない。
その結果はそれなりに大きく返ってくるのだがこれは遊んでみてのお楽しみで。

なお開始直後から*ヒョネのある点に違和感を感じる人もいるだろうが、その点については早い段階で説明される。
むしろそこから、あなたは*ヒョネをどんな存在だと捉えたらいいか思い巡らすかもしれない。

そして最後になったが、あなたと*ヒョネが最初からコミュニケーションに問題を抱えていること、
言葉を不自由なく操る彼女と二択でしか会話できないことは、大きな意味を持っている。
どうか二択の不自由さを味わってもらいたい。

[h1]おわりに[/h1]

おおうまじかよ海外産ビジュアルノベル、しかもSteamで!
この[b]ヒロイン[/b]?も[b]尊い……尊い……[/b]と思いつつもなんとなくスルーしていたのだが
PLAYISMからの日本語版リリースで話題になり、直後セールも来たので購入。素晴らしかった。
そしてプレイ後すぐに続編、ムグンファのyear 0を巡ってログの廃墟を彷徨するHate Plusを始めてしまうこととなる。
こちらは表現・語彙ともに晦渋なものはないが、やはり文章量が多いので広くおすすめするために日本語化を願っている。

(12/28投稿、レビュー時の達成度:ログ80%、エンディング4種)
※余談だが、起動後英語版になっている場合はオプションから言語設定を変更するとよい

Analogue: A Hate Storyに似ているゲーム