






Analogue: A Hate Story
トランスヒューマニズム、伝統的な結婚、孤独、コスプレをフィーチャーしたダークビジュアルミステリー小説。追跡可能なキャラクターが 2 人。エンディングは5つ。未来へようこそ。
みんなのAnalogue: A Hate Storyの評価・レビュー一覧

High-Decker
2014年12月19日
[h1] 宇宙SFのフリして中身とテーマはミソジニー、というか儒教的なジェンダー観について昼ドラ的な展開で描かれる伺か風インタラクティブビジュアルノベル、ついに完全日本語化![/h1]
だいたい5時間くらいあれば文章全部読んで実績コンプリートまでできるくらいのボリュームだから通しでプレイするのがおすすめだぞ!人名とかすぐ忘れちゃうからさ!
AIとか日本風アニメ絵とかが好きで文章長々読むのが嫌いじゃなければ結構おすすめできるぞ!
あと処女厨はやめとけ!
[h1] あらすじ[/h1]
・遠い未来の話、フリーランスの何でも屋が廃棄コロニーの調査を依頼される
・コロニーの管理AIと対話しつつ情報収集
・色々あってハッピーエンド
…おおむねこんな話
AIとはイエス/ノー程度のコンタクトしかできないんだけど、コンピューターに残されたログを一人とAIで眺めていくうちに過去の秘密が暴かれる、って寸法だ
基本女性視点から描かれて、わりとドロドロショッキングな内容もあったりするので、軽い昼ドラから朝ドラ程度の展開が嫌いなら止めた方がいいかもしれない
エンド5のディスティニーをファックしてやったぜ感が個人的に大好き
[h1] インターフェースとか雰囲気とか[/h1]
総合的には音楽も雰囲気出てるし(サントラ付きを買おう!)インターフェースもSFっぽくて没入感が上手く演出できてる良作だと思う
こういうコンピュータインターフェースって早く実現されないんですかね
AIの発展が先ですかそうですか
[h1] おまけ[/h1]
タイトル的には過去作のフリーゲーム[url=scoutshonour.com/digital/]Digital: A Love Story[/url]と対になってるのでそちらもあわせてどうぞ
そっちはCUIしかないけどナ
※公式日本語化されてちゃんと最後まで遊んだからレビュー書き直したのよ
[h1]----ここから蛇足雑感(ネタバレ注意)----[/h1]
封建的父系社会制度をどう捉えるか、ってのが話を読み解く軸になってるわけさ
ミュートとヒョネって二人のAIがその立場を表している。即ち前者はその社会制度の中でずっと生きてきて感覚に染みついている、保守的な(男性優位を肯定する)立場。後者は[spoiler]女性の立場が確立されていた時代から急にそういう社会に投げ込まれた[/spoiler]異分子で、男性優位に馴染めない、否定する立場。
どちらが間違っているとかって話ではなくて、「文化的な差異によって引き起こされる不幸」と「それを乗り越えるために必要な客観的視点」ってのが一つのテーマでもあるのかな(どちらの視点にも肩入れしない主人公によってエンド5が達成できたりするわけで)
ヒョネの視野が狭すぎる、って感想を(特にある程度大人になると)抱くと思うけど、それはやっぱり16歳かそこらの女の子で目覚めてからはロクに他人と話もできなかったわけで……まあやぱり同情の余地はあるんじゃないかなあ(日和った大人の視点)
でもやっぱりこの[spoiler]ヒロインがセックス大好き[/spoiler]って設定は使えるぞ!

Skechobi
2014年12月18日
英語UIで挑戦し、序盤で心くじけたゲームです。
知らないうちに日本語にも対応していたようなので、また遊んでみようと思っています。
このゲーム自体、あまり見ないタイプのゲームで好感を持っているので、以下で愚痴のようなことを書きつつも、「おすすめする」の評価にしています。
本ゲームの分類はビジュアルノベルです。
舞台となる宇宙船に向かった主人公が、宇宙船つき(?)AIの女の子に補足説明を受けながら過去の人物のログを読み進め、今は無人の幽霊船で何があったのかを読み解いていきます。
AIと言う話し相手がいるものの、生身の人間は主人公一人しかいません。
(タイトルのAnalogueも、本来は人間二人以上で行う会話(Dialogue)との対比でなのかも、と勘繰ったりしてます。)
プレイした範囲では、グラフィックも簡素で、AIの女の子以外は特に誰も登場せず、白塗りの背景で終始進行していました。
タイトルからうかがい知れるかもしれませんが、序盤のログをいくつか見た感じでは、なんというか暗いです。
男女格差著しい時代を舞台に、誰それが亡くなっただのあいつはロクデナシだ、だのという個人の日記のようなものでログは構成されています。
宇宙船、という響きとは一見そぐわない、それこそ中世のある地方で起きた話を読んでいるのかと錯覚しますが、コールドスリープがどうの、という話題が出てきて「あ、やっぱりここで起きた話なのね」と納得しました。
個人的につらかったのが、登場人物の名前と人物同士の相関をうまくつけるのに苦労した点です。
もとより人の名前を覚えるのが得意でないのですが、ストーリー進行上の必然なのか演出なのか、女性側の姓が省略されていたり、一部人物の名称を隠してあったりするため、余計苦労しました。
一族の系譜のようなものと常ににらめっこしながらログを読み進めたのですが、途中で心折れました。
これは、プレイ言語を英語にしていたのが大きいかと思いますが、人物名称が韓国名で、名前体系になじみが薄かったこともあるかと思います。
日本のゲームの登場人物が、海外移植の際に現地の人物名に変更されることがあるのを見て「そんなことしなくても」と昔思った記憶がありますが、覚えやすい名前というのは結構大事なことなのかもしれません。
序盤だけのプレイですが、ギャルゲー然とした見た目とはちょろっと違う、未来と過去と確執と愛憎が入り混じったタイトルのようです。
日本語化されていることを知ったので、折を見てプレイし直し、レビューを見直したいと思います。

Mr.Shinshi
2014年12月10日
タイトルのハングル文字に反応する人もいるかも知れないが、本作はカナダ人によって制作されたゲームだ。
作品概要を見れば分かるとおり、物語の舞台は朝鮮王朝をベースとした宇宙船内の話である。そのためハングル文字や、朝鮮特有の人名等が普通に登場する。
作者は朝鮮王朝の世界観に衝撃を受けたとかで本作を作ったと言うがまあその辺は興味が無いので割愛する。
内容に関してだが、掲示されるログファイルの文章を読み解き、嘗て船内で起こっていたことを調査するのが目的だ。各々のログの内容も案外読める物で、気がつけば夢中になってログあさりをしていた。
またヒロインであるAIの二人も容姿含めて可愛く、意見を聞く際のレスポンスもなかなか楽しませてくれる。物語の内容も意表を突く構成になっているので楽しめる方だろう。
UIに従ってプレイすればテンポ良く進むので普通にプレイする分には十分楽しめる作品だ。
実績解除を狙うと総当たりになりがちなので、そのあたりの作業感はやむない部分かも知れない。
総評だが、海外のビジュアルノベルもレベルが上がってきていると言わざるを得ない。
本作はヒロイン攻略がメインではなく、読み物としての作品なのでハードルが高いわけではないが、それでもキャラクターは可愛く愛着の湧くデザインをしている。
難点を上げるなら、ヒロインの一人であるミュートをもう少し掘り下げて欲しい事だろうか。彼女はEDが少なくもう一人のヒロインヒョネとのバランスを取って欲しかった。ミュートはお気に入りなのでなおさらである。
あと音楽は大変素晴らしい。サウンドトラックの購入を推奨する。
![[PN]hajimemasite](https://avatars.steamstatic.com/fef49e7fa7e1997310d705b2a6158ff8dc1cdfeb_full.jpg)
[PN]hajimemasite
2013年07月12日
これは、痛みに満ちた、スペースフェミニズムに関する物語です。
登場する宇宙船にはレーザー砲や超高性能暗号解読装置などはなく、未来のものとは思えないほど古臭いインターフェイス、かわいいAI、そして宇宙探偵しか居ません。
このゲームのプレイ時間のほとんどは、AIが与える失われた歴史に関する古文書を読むことに費やされます。
そしてそれらの記録は過去に起きたこと。
過去は、変わりません。
それらのことを「それでもいい」でもいいと思えるのならば、痛みを感じてみてください。