







アスタロイヅリチャージディー
元祖スペースシューターが現代にワープ! Asteroids: Recharged は、鮮やかなビジュアル、強力な新アビリティ、受賞歴のあるビデオ ゲーム作曲家 Megan McDuffee による別のオリジナル サウンドトラックを備え、現代のゲームプレイ向けに再考されました。 Asteroids: Recharged は、昔ながらのハイスコアチェイサーと新しいハイスコアチェイサーの両方にとって、おなじみの、しかし活性化された現代的な挑戦を作成します。また、30 のユニークで創造的なチャレンジ レベルは、スペース シューティング ゲームのプレイを新しい領域に導き、ローカルおよびグローバルのリーダーボードを完備しています。
みんなのアスタロイヅリチャージディーの評価・レビュー一覧

Inuashi
2023年08月20日
今となっては随分と懐かしいテレビゲームの古典作『アステロイド』のリメイク作。
回転させてショットで隕石などをひたすら迎撃する基本的なゲーム性はそのままに、一時的なパワーアップなどの要素を加えて現代によみがえらせたものである。グラフィックも、さすがにベクタースキャンは無理なりにも当時の味わいをできるだけ再現しようという努力は感じられる。
ゲームモードは残機やパワーアップの有無で三種類のモードから選べる「アーケードモード」、与えられた課題に挑戦する「チャレンジモード」がある。
しかし、遊んでいてなんともストレスのかかる、あるいは物足りない作品だと感じられた。
やはり何と言っても、いかにリメイクを施したところで、『アステロイド』自体の陳腐さが拭えないことがまず挙げられる。ただ四方八方から隕石が飛んでくるのを迎え撃つのは、思った以上につまらなかった。
本作の操作性に対してUFOの放つ弾が結構早いのも問題だと感じられた。通常のシューティングのようにスティックを傾ければそちらへ移動するような作品のスピードの弾を、本作の独特の操作感と挙動でよけるのはなかなか厳しい。自機にかかる慣性を考慮した制御に加えて周囲の隕石などにも気を遣わねばならず、単に弾をよけるだけよりも強いストレスを強いられ続けることになる。
まあこれらは旧作からのものだと言われればその通りであろうし、旧作に思い入れのあるプレイヤーなら満足出来るのかもしれない。しかし、そうでもないプレイヤーにとっては単純に辛い。大して代わり映えも盛り上がりもないまま、淡々とプレイするのは、現代のゲームに慣れたプレイヤーにはどうにも退屈。リメイクによるてこ入れも焼け石に水である。
課題に挑戦する「チャレンジモード」も物足りないか、とてつもなくストレスがかかるかである。ものすごく簡単なステージがあるかと思えば、出現するパワーアップのランダム性がスコアに極端に左右するステージがあったりする。まあそれくらいならまだいいのだが、やたら難しいステージがあるのには本当に参った。リトライに手間も時間もかからないとは言え、何度も何度もやり直しをさせられるストレスはただ事ではない。スコアの向上を目指す意欲どころか「クリア出来るかどうかが問題」というのは筆者が嫌うところである。更には本当に「これどうやってクリアするの!?」と言いたくなるようなステージも……。結局、それらのステージのクリアは諦めたままである。
大変懐かしい作品を現代によみがえらせる試みは結構だと思うが、原作が古すぎるのか、調整が不十分なのか……。レトロはレトロのままで眠らせておいた方が、私にはよかったと思う。
どうせ遊ぶのであれば『Nova Drift』をお勧めしたい。『アステロイド』を下敷きとしながらもハクスラの要素によるリプレイ性を備え、戦い抜くための戦術の幅も広い。グラフィックもそれなりに見栄えがする。所々でボス戦もあるので展開にメリハリがある。ライフやバリアのおかげで一撃ではやられないので、多少のミスも許される。定価こそ『Asteroids: Recharged』の倍近くだが、プレイバリューは倍を超えるであろう。『Nova Drift』をまだご存じなくこの『Asteroids: Recharged』をご覧になっているのであれば、『Nova Drift』を検討なさるとよい。その上でなおも『Asteroids: Recharged』をご所望であれば、もはや私が止めることではない。