Gone Home
1995 年に行われる一人称探索ゲームで、ヨーロッパから帰国した大学生のケイティが家族が新たに相続した邸宅に到着すると、そこには誰もおらず、妹のサムから家を出たことを示唆するメモが残されていました。ケイティは両親がどこへ行ったのか、そしてなぜサムが家を出ることにしたのかをまとめるために邸宅を探索しなければなりません。
みんなのGone Homeの評価・レビュー一覧
Hayasaka Mirei
2014年06月30日
スクリーンショットなどの印象から、ホラーゲームかと思うかも知れませんが、ホラーゲームではないので注意。
主人公が一年ほどの長い旅行から自宅に帰って来ると、家族が居ない。その理由を自宅の中から捜索していくという物語ですが
ゲーム自体はほぼ一本道で、クリアしようと思えば一時間程度で終わってしまいます。
しかしこのゲームの本領は、クリアすることでなく、この家族の隠された物語を探っていくところにあります。
屋敷の多くに隠された数多くのヒントから
「両親に今まで何があったのか?」
「何故妹だけでなく、両親もいなくなってしまったのか」
「この屋敷はなぜサイコ屋敷と呼ばれているのか?どうして一家は去年ここに引っ越してきた?」
「幽霊とは?」
などなど、多くのストーリーを導き出すことが可能です。ミステリーが好きな方には、二度おいしいゲームかもしれません。
本筋ののストーリーの評判は賛否分かれるところですが、僕は想像力をかきたてる
ちょっとだけ切ない気分にさせてくれるラストで僕は満足でした。
少しだけネタバレになってしまいますが、ジェンダーにまつわるお話が好きな人にはオススメです。
ただしほかのレビュアーの方が書かれているように、ゲーム性はほぼ皆無です。
中篇小説を読む気分で、セールで小説一冊分のお値段のときに買うとよろしいでしょう。
shibacho
2014年06月29日
結論からいうとアメリカ在住経験が無い限り日本人にはオススメしません。
ボリューム少な目で雰囲気重視のゲームだがすばらしい脚本と語り口でGame of the Yearであるという前評判を織り込み済みでやっても面白くなかった。最初は自分の感受性の問題かと思ったが開発者コメンタリーを聞いて何故面白く無いのかがわかった。
このゲームは1995年のアメリカオレゴン州を舞台としており、ゲームの主人公は若いうちのヨーロッパ放浪旅から久しぶりに実家に帰ってくるというところからスタートしている。
1995年の日常のリアリティの再現という所に重点をおいており、部屋の小物のメモ書きや置いてあるゲーム等々に当時を感じさせる物が配置されているのだが、テキストは基本的に重ねられる日本語字幕を読むし、小物などは当時のアメリカに暮らしていない限りピンと来ないものばかり。雑誌に出てくるミュージシャンなどの固有名詞などは知ってるものも多いがそれが当時アメリカでどういう扱いだったかまでは知る由もない。
そしてこれらのディティールによってユーザーに共感を呼び起こすことを狙いとしているのだが、日本語字幕のせいで手紙やメモ書き等の文字に込められた緊迫感などを見落とすことが多いし、部屋の構造などは核家族の姉妹2人の家と呼ぶには大きすぎる家でどこの豪邸かと思ってしまう。ゲームのボリュームを出すために意図的に広くしたというのはあるだろうが、両親と子供で別々にバスルームがあったり、植物栽培のための温室やそのための地下室まであるというのは日本ではちょっと想像しづらい。父親は作家をしているがどの程度売れっ子なのかもちょっとわかりにくいし。
--- ※以下重大なネタバレを含みます ---
他の人もレビューしてるようにメインのストーリーラインは※ネタバレ[spoiler]思春期の妹が同性愛者であることに気が付き親への反抗心もあって両親の旅行中に駆け落ちする[/spoiler]というものであるが、妹の日記を読み返すという語り口を持ってしても平凡であると思うし、[url=http://sound.heavy.jp/grunge/about/history/movement/rg.html]ライオットガールムーブメント[/url]を知らないと思春期特有の親への反抗心としか思えなかった。そういう子供への対処に苦悩する様子が親の本棚から読み取れるが、親目線で物語が語られることはないため一方的な見方になっているように感じた。そのためテーマがその時代(あるいはアメリカ限定の)特有のものなのか普遍的なものなのかがいまいちわかりにくい。
また[spoiler]性格が対象的で母親に反抗していた妹と、気ままに欧米旅行している姉妹仲が悪くなく、重大な秘密を日記で打ち明けていく[/spoiler]というのもイマイチ納得がいかない。これは男と女で感じ方が違うのかな?
--- ネタバレここまで ---
ではなぜ評価されてるかというと、当時のティーンエイジャーは現在30代半ば~40代前半くらいでそこら辺の人達が作りこまれた昔の追体験に感心して高評価になっているのではと分析する。レビューサイトなどでも比較的発言力がありそうだし…(これは勝手な推測)
開発者コメンタリーはリアリティゲームを作ろうという人や現実をベースにしたフィクションを書こうと思ってる人にとっては参考になる部分もあるかもしれません。
ゲームの作りこみ度の差はありますが、言ってみれば[url=http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%81%A4%E3%82%84%E3%81%99%E3%81%BF]ぼくのなつやすみ[/url]の良さを欧米の人にわかってもらうようなもので、ちょっと難しいんじゃないかと思います。
Zima
2014年06月25日
主人公が長旅から帰ると家族が消えていたので家の中を探索するゲーム。
一人称であることも相まってホラーゲーを彷彿とさせる雰囲気だが、その類いの要素は無い。
ゲームを進めるだけなら非常に簡単。
しかし至る所にある小物、家具の配置、壁に貼り付けてあるメモ、進行によって解放されるオーディオダイアログなどから、家族はどんな人物なのか?どんな生活を送っていたのか?それらをありありと想像出来るのが面白い。
クリアまで一時間半ほど。映画を一本見る感覚に近い。割と満足。
リプレイ性が無いので定価では少し高い。セール時を狙うのがお勧め。
公式サイトで日本語化ファイルを配布している
http://fullbright.company/localization/
cero
2014年06月25日
1年ぶりに家に帰ってきたら、家に誰もいなくなっていたという場面からスタートする探索型ゲーム
プレイ時間は1~2時間ほどでほとんどの人がクリアできると思います
本作で見逃せないのは、プロのゲーム翻訳家である武藤陽生さんと伊東龍さんが、有志としてゲームを翻訳している点で、雰囲気ゲーの要素も強い分、違和感のない翻訳が非常に嬉しかったです
http://thefullbrightcompany.com/localization/
(リストのJapanese から日本語訳を落とせます)
90年台のアメリカを舞台にしたノスタルジックなゲームのため、おそらくアメリカ人なら、ゲーム中に出てくる雑誌・音楽・お菓子・ポスターとかが懐かしく感じられてより楽しめるのだろうと推測できます
日本人視点としては、90年台のアメリカの家族の家をじっくり観察していく感じになりますが、整頓されている母親の部屋と服がちらかっている妹の部屋の違いなど他人の生活を覗いているようなおもしろさがあります
注意したいのは、物語にミステリアスな要素やホラー要素は特にない点と
家族が家からいなくなったというよりは、妹がどうして家にいないのかというところがストーリーのメインとなるので、謎解きに過度な期待はしすぎないほうが良いです
(暗証番号を入れないと開けられないロッカーなどありますが、ストーリークリア上開けなくていけない場所は、ストーリー進行でヒントが書かれたアイテムを拾えるので、無理に開けようとしない方がよいかもしれません…私はそこで無駄な時間を使ってしまいました)
定価で買うのはオススメできませんが、セールで500円程度で売っていれば、買ってみてください!
pirikara4raf
2014年06月24日
小説を読み進んでいくかのようなゲーム
途中、読んでたら「これは見てはいけないものだわ」と
読みたければもう一周しなきゃいけない書物があるので
際どいなと思ったらSS撮っておくのをおすすめします
全体的にはとても面白かったです!
日本語化ファイル作ってくれた有志に感謝!!
n
2014年06月24日
"I'm living a teenage dream."
冒頭の雰囲気や家の中に配置されている、
スティーブン・キングを特集記事にした雑誌にX-FILESが録画されたビデオなどの小物から
勝手にモダン・ホラー風味かと思っていたら、
実際の所はタイトル通り、家族それぞれの日常の欠片、起きた変化や考えていた事を
丁寧に辿っていく探索型アドベンチャーゲームです。
おすすめがYesかNoで確実にどちらか選ばないといけないのが辛い所。
どちらかというとteenagerに傾きがちな感傷的なストーリーなので
そういった物がお好きな方であればなかなかに浸れる良いゲームなのではないでしょうか。
あるいは少し前に流行ったポップソングじゃないけれど
そういった時期を純粋に懐かしいと感じれるくらいに過ぎ去ったアダルト向けな作品なのかも
(まだ自分はそこまで年を取っていないのだと言い聞かせながら)。
Ochinchin Rider
2014年06月13日
MODにより日本語化可能。
ちょっと変わったファーストパーソン視点のミステリータッチアドベンチャー。
主人公以外には登場人物が一切いないのに、部屋の中にあるものを拾い上げ読んでみると
家族がどんな人物で、家族の中でどんな立ち位置で、いかに愛されていたかなどがわかる。
家族の悩みや、大抵の親の持つ子供の非行の悩み、子供から目線の親への反抗的な一面が独特のタッチで描かれている。
実にいい、なんとも言えない気持ちになる作品だよ。
大きな事件は存在しない、映画的展開もない、ただひとつの家庭の中だけで起こりうる事件を誰もいない嵐の家の中で回想していく。
すごく新鮮な気持ちになるゲームだったよ。すっげー好き。
時代的にツインピークスなんかを思い出す。
griaule
2014年05月25日
まず前提として、私は日本人なので、このゲームで表現されている90年代カルチャーのコンテクストを十分共有できておらず、そのため感情移入の度合いは欧米の人間に比べておそらく低い、ということは言っておく。
このゲームは非常にプライベートな題材を扱っている。
大仰なミステリーやサスペンスではなく、批評性の高い物語論みたいな世界でもなく、ひとつの家族を創造し、それを仔細に描くことに注力する。
ゲームではあまり扱われない題材に挑むその姿勢は賞賛に値するし、真摯な手つきも好感が持て、実際エンディングに到達するころにはさわやかな感動が味わえる。
20ドルだと微妙(ハードカバーの本が変えてしまう)かもしれないが、セール中なら買って損はないだろう。
間違いなく記憶に残る一作ではある。
……ただ、最大の問題として、ゲームプレイと物語が咬み合っていないことは書いておきたい。
非常にリアリスティックでこじんまりした物語の割に、ゲームプレイでは脱出ゲームよろしく、家中をかけずりまわり、鍵を開けるヒントを探してひっかきまわすことが要求される。
実家でこんなことやってる人間がいたら、はっきり言って狂人だろう。
この、脱出ゲームのようなプレイの要求は「ゲームらしさも入れておこう」という義務感によるものでしかなく、正直に言ってシナリオが持つ臨場感を削ぎ落としてしまう逆効果となっている。
例えばStanley Parableやhotline miamiのように、ゲームプレイ自体が物語やそこに秘められた批評性と密接に結びつく作品に比べると、だいぶ考慮が足りないと言わざるをえない。
正直、本作が日本で評価があまり高くないのは、こういう物語だけ楽しんでくれというゲームは、ADVゲームの多い日本では案外ありふれているからでは?という気もする(アダルトゲームなんかではこじんまりしたプライベートな物語も多いし)。
次回作では、ゲームプレイと物語の融合の進化という点を期待したい。
yamashuu
2014年03月16日
結論言うと、通常のゲームライフを送ってる男性諸君には全くお勧めできません。
幽霊物でもホラー物でも超常現象物でもなんでもないです。
若いレズ女性の淡い青春ストーリーを擬似体験と言ったところでプレイ時間も2時間程度の内容です。個人的にはプレイ時間14時間でしたが、12時間は寝てました。それ程に人は選びますね。個人的には何度もプレイ(トライ?)して合計8割の時間を寝ていたと言う初体験が冗談抜きで新鮮だった程度といった感じでした。どうしてもと言うなら2ドル以下になるのを待ちましょう。ゲームとしては非常にキツイです。
目的やストーリー性の強さは不要で、雰囲気を楽しむ小説やエッセイが好きとか、レズ題材に興味のある女性諸君には良いのではないでしょうか?
patriot
2014年03月08日
Gone Home is a good game. As good as this game was, I did not find myself enjoying it immensely. Though the core idea of the game is intriguing, it felt a little bit too much like a walk, point, and click scavenger hunt. Also, the lenth of the game was somewhat of a dissapointment. The story was the best part about the game. I am of course talking about the secondary story and not the main story about the player's sister. The main story is unvieled as the player continues to explore her home and clicks on things. An automatic tape plays after the discovery of an important ingame item. To me, this felt kind of boring (the ending did not land with me either). Then there is the fasinating underlying story, about the man who lived in the house before you. There are no audio logs that play when the player discovers something new, but it is up to the player how much they persue the mystery about the man and his connection to their family. The game as a whole is very different from what gamers expect to see today. Gone home delivers a strong narritive story that many will find profound.