






Slayer Shock
Slayer Shock は、ネブラスカ州で吸血鬼を狩るロールプレイング シューティング ゲームです。 大学のコーヒーショップにある本部を拠点に、街をパトロールし、捕らえられた人間を救出し、アンデッドの脅威を弱めるという任務を遂行します。仲間のヴァンパイア スレイヤーのチームが本部からあなたを支援し、新しい武器、スキル、研究を提供します。 Slayer Shock は、没入型の一人称アクション、軽快な戦略、手続き型の物語を独特のスリリングな体験に融合させています。
みんなのSlayer Shockの評価・レビュー一覧

okyt
2016年11月24日
TVシリーズ『バフィー 恋する十字架』を彷彿させる、ヴァンパイア・スレイヤーの女の子が主人公の一人称視点の3Dステルス・アクション・ゲーム。『Eldritch』『Neon Struct』作者の新作。
ゲームの流れはシンプル。選ばれしスレイヤーとなって(肌の色とマニキュアの色をカスタマイズ可能)、アジトのコーヒー・ショップでミッションを選び、自動生成のマップで各種ミッションをこなす。その間に、手に入れる報酬(アイテムの設計図や、お金代わりとなるヴァンパイアの灰)を使って、スキルや装備をアップグレードし、さらにはヴァンパイアの群れを率いているボス(Big Bad)の正体・居場所を突き止め、最終的に対決する。これがTVシリーズ風に「シーズン」として一つのサイクルを形成しており(ミッションは「エピソード」として数えられる)、一つのシーズンを終えると、また新たなボスと闘うべく次のシーズンが始まる。シーズン5を終えると、進行がリセットされ、次の「ジェネレーション」に移り、ゲームは半永久的に続く・・・が、たぶんその前にあなたはこのゲームに飽きる。
このゲームの最大の問題は、1~2時間ほどでゲームに用意されている中身のほとんど全てが見えてしまうことだ。マップの種類も敵の種類も武器の種類もほぼ出尽くし、スキルツリーも難易度「Normal」なら3時間もしないうちにすべてを取り終えてしまうだろう。
キャッチコピーには「チームを結成し、ヴァンパイアを狩って、君の町を救え!」(Assemble a team, hunt the vampires, and save your hometown!)とあるが、酷な言い方をすれば、真ん中の一つ以外は存在しない。『XCOM』ばりのチーム・マネージメント/基地マネージメント要素を期待すると、裏切られるだろう。仲間の役割はショップ機能に尽き、ランダムな外見と名前の彼らがアジトで文字通り立ったり座ったりしているだけだ。愛着を持ち得ないのは、「町」も同様で、その立ったり座ったりしているだけの仲間が待つコーヒー・ショップとヴァンパイアがウジャウジャ沸き続ける自動生成のミッション・エリアを行き来するだけなのだから、そこに人の暮らす空間を感じることは難しい。
他にも、今一つ戦略的幅のない武器、作業感を無駄に増幅する開錠ミニ・ゲーム、など不満点が少なくない。また、同作者の過去の二作に比べて、シンプルなグラフィックスが、今回ばかりはアート・スタイルとして機能していない印象も否めないだろう。『Neon Struct』のレトロSFな色彩とシンセポップ/シューゲイザー系のサウンドトラックに匹敵するような、作品世界のカラーを感じさせないのである。
これだけ不満を並べて、でも、どちらかといえばオススメ、と感じるのは、スピード感あるゲームプレイに「おやっ」と感心させられたから。このゲームは、起動からキャラクターの動きまで、ゲーム全体がとにかく速い。ミッション自体も、難易度「Normal」なら、5分もあればまずケリがつく。そうして、暗闇を駆け抜け、スライディングしながら背後からの一撃でヴァンパイアを次々と葬っていくときの爽快感はわりとクセになる(短期間でピークが過ぎる中毒性であったとしても)。「10分だけ」と言いつつ気がつくと1時間やっていた、そんな素朴な、ゲームらしい魅力があるのである。
全体としてどこか未完成な印象があり、価格設定(現時点の定価1980円、私は30%オフで購入)に割高感は否めないが、短い時間でサクサクと遊べる一人称視点のステルス・アクション・ゲームというコンセプトに魅力を感じるのなら、触ってみて損はない。ただ、開発者が将来的なアップデートをほのめかしてもいたりもしているので、大幅なセールを待つのが得策、というのが率直な印象。
主に難易度「Normal」で、7時間ほどプレイ。実績87%解除。日本語非対応だが、よくもわるくもセリフに重要性はなく、装備やスキルの説明も単語程度の理解で十分なので、英語は不要かと。
ブログにて、[url=http://subcultureplus.blogspot.jp/2016/11/slayer-shock-review.html]もう少しネチネチと細かいレビュー[/url]。