Warsaw
戦争で引き裂かれた都市での容赦ない戦闘を美しく表現した物語。 Warsaw は、美しい手描きのグラフィックを備えた第二次世界大戦のターンベースの戦術 RPG です。占領軍に包囲された都市を取り戻すために、独自のスキルを備えた民間人や兵士からなる小規模な献身的な部隊を率いて戦いましょう。
みんなのWarsawの評価・レビュー一覧
Yuu9
2019年10月03日
タイトルの「Warsaw」とはポーランドにある都市「ワルシャワ」のことで、
第二次世界大戦後期に市民レジスタンスを中心とした大規模な武装蜂起が起こったことで有名です。
本作はこの「ワルシャワ蜂起」を題材としており、
レジスタンス軍を指揮・管理してドイツ軍に立ち向かう・・・というゲームとなっています。
ゲーム内容も一目見てそのままで、名作「Darkest Dungeon」にインスパイアされた
「ターンベース・タクティカルコンバット」と呼ばれるゲームシステムになっています。
もちろんアーリーアクセスなのでこれから良くなる(はず)という点を考慮しても、
うーん・・・ちょっと褒められる点はあまり見当たらないかもしれません。
まず、ニューゲームで簡単なチュートリアルがあるだけでヘルプなどは一切ありません。
表示される数値や情報が何を意味しているのか手探りで調べる必要があり、不親切です。
次にシビアすぎるリソース管理。
お金に当たる「補給物資(Supply)」は物資の購入・レジスタンスのモラル回復・戦闘で拾った破損武器の修理などに使用します。
これはいいのですが、問題は「弾薬」の概念があることです。
そう、本作では皆「銃火器」を持っています。「銃」は当然「弾」が無ければ撃てません。
弾薬は小火器用のSmall・ライフル銃や機関銃用のLong・バズーカや手榴弾などの使用時に使うHeavy(本作の手榴弾は使い捨てではなく、Heavy弾薬を消費して何度でも使用できます)の3種類があります。
そして全ての攻撃では必ず「弾薬」を消費します。
弾薬というリソースカテゴリを作るのはいいのですが、
「1回の攻撃で1発」というような簡単な計算にはなっていません。
攻撃手段(スキル)によって最低でも5発だったり10発だったりと消費量にかなりのバラツキがあります。
また弾薬消費が激しい攻撃手段が必ずしも強いとは限らず、
追加効果を含めても明らかに消費に見合っていないと感じるものも少なくありません。
結果「威力は弱いけど弾薬のコストパフォーマンスが良い攻撃でチマチマ削りつつ耐える」という
地味な戦闘を強いられてくることが多々あり、ゲームのテンポをかなり損なっています。
また弾薬はミッションに行く際にストックからインベントリに移して持っていく形になるため、
弾切れを不安視してあまり多く持っていくとインベントリを圧迫し、戦利品を持ち帰る余裕が減ってしまいます。
かといって途中で弾薬が尽きれば銃は使えなくなり、最前列に行って敵に殴りかかるしかありません。
三つ目に理不尽な戦闘バランス。
まず最序盤から敵の数がおかしい。自軍は最大4人なのに対して平気で5~6体出現します。
これだけでも相当不利ですが、前述したとおり弾薬に制限があるため、
「そもそも今持っている弾薬で全ての敵を倒しきれるか?」という問題が出てきます。
また敵の行動回数も「エリートクラスの敵は1人で2回行動できる」という場合があり、
どうあがいても壊滅することがあります。
一番眉間にしわが寄ったタイミングは、ゲーム開始1時間で出会った敵が開幕いきなりライフルグレネードを撃ってきて初手40ダメージ(最大HP50なのに。もちろん死=パーマデス)。
「ま・・・まあ最初の1回きりなら・・・いいか・・・」と思って治療しつつ戦闘を進めたら、数ターン後にまた撃ってきたときですね。はぁ・・・
あと気になったのはBGMの単調さですね。
コスパ重視の攻撃で地味な作業を強いられても、
サウンドが良ければ少しは気が紛らわせることができるのですが
低音調で重い感じのループが続くので更にやる気を削がれてしまいました。
これらの問題点がどれくらい素早く改善されるのか、が焦点になると思います。
1ヵ月経っても大して手が加えられなさそうなら、将来は見込めないですね・・・