






返校 -Detention-
Detention は、戒厳令下の 1960 年代の台湾を舞台とした雰囲気のあるホラー ゲームです。台湾/中国の文化と神話に基づいた宗教的要素を組み込んだこのゲームは、プレイヤーにユニークなグラフィックスとゲーム体験を提供しました。
みんなの返校 -Detention-の評価・レビュー一覧

shizukuishi
2018年06月29日
オバケの恐ろしさから共産主義とか軍国主義の恐ろしさにシフトしていくゲーム
若干意味が伝わり辛い所もあるが翻訳は良い感じ
価格も安めなのでホラー好きなら買いかも

Shiki-Kui
2018年06月26日
[h1] [b] 「そのとき、イエスを裏切ったユダは師が咎人とされるのを見て驚き後悔したが、すべては後の祭りであった」
ー『マタイによる福音書』[/b] [/h1]
戒厳令下の台湾を舞台にしたADV。
ストーリー:
放課後の教室で目覚めたウェイは、無人になった学校をさまよう内に1学年年上のレイという少女と出会う。
異界のような不気味な雰囲気を放つ校内を探索するうちに行方不明になるウェイ。
校内に1人取り残されてしまったレイが見つけたものとは…。
感想:
国民党統治下の悲劇である「白色テロ」
本作はそんな台湾の暗部を学園ADVという形で描いた不思議な作品だ。
プレイスタイルはマウス操作で主人公を導いていくもので、作風としては「クロックタワー」や「トワイライトシンドローム」を想起させるものとなっている。
主人公を操作して学園から脱出することを目的としているが、謎解き自体は普通で、難解な個所も有志作成のウォークスルーを見ながらであれば難なく解き明かすことができるだろう。
しかし、本作の神髄は練りこまれた脚本と演出であり、主人公を通して語られる人間の悲しい性(さが)には深く考えさせられることだろう。
ゲームとしても、ひとつの映像表現としても非常によく出来た作品だと思う。
(以下ネタバレあり)
[spoiler] 結局のところ、真相は「自分が恋心を抱いたカウンセラーのチャン先生をイン先生に取られた(と誤解した)レイが彼女を反政府主義者として密告したことによって、イン先生は亡命、同志だったチャン先生は死刑、少年ウェイは投獄。そして、自責の念に駆られたレイは自死」というものであり、結果として全ての人間が生命や時間、故郷といったかけがえのない物を失うことになってしまった。
堪えがたい自責の念と苦痛によって記憶を失ったレイは、亡霊として学園を一人彷徨うことになるが、そんな彼女の旅はさながらダンテの『神曲』を思わせる。
自分に危害を加える亡霊たちを退けながら、地獄すなわち意識の深層世界へと進んでいくレイは最後に究極の恐怖=自分の罪と対峙することになる。
ここに来て本作の『Detention』というタイトルが「学校での居残り」「警察当局に拘留される」そして「死してなお現世に呪縛される」と様々な意味合いを帯びると気づくことができる。
思春期の少女の繊細な心情だけでなく、人間の弱さ、醜さ、恐ろしさまで体験できる本作は傑作だと思う。[/spoiler]

んだ太郎
2018年06月24日
国民党が強権政治を敷いていた1960年代、悲しい政治的弾圧下を強く生きた人間の感情を不気味な演出を用いて辛辣に表現した作品。
中でも高く評価したいのはインディゲームの魅力において重要な要素である「コアなテーマ」「プレイヤーに対するメッセージ性」この点は雰囲気に重点を置いた他作よりも短時間のゲームプレイ内で上手くまとめており素晴らしい。
今作のRed Candle Games他、今後台湾のインディゲームシーンには注目すべきかもしれない。
そして2018年現在、今一度過去の歴史と向き合おうとしている台湾の情勢に、より一層世界の関心が高まるのではないだろうか。

penta0
2018年06月23日
これは1960年代の台湾を舞台にしたホラー物のポイントクリックアドベンチャーゲームです。
日本語訳は完璧で何とこのゲームは縦書きで表示してくれます。(まぁ中国語の表記と同じなんでしょうけど)
程よい難易度の謎解きと重いストーリーが楽しめるいいゲームです。
また台湾の習俗(占いとか幽霊への対処法とか)が垣間見れる点も興味深かったです。
幽霊の前で息を止めると見つからないってコレ昔に流行っていたというキョンシー映画で見たやつだ!
欠点は5時間もかからずクリアできる短さと音楽の素養がない人は全く歯が立たない仕掛けが1つだけある事です。
後者のせいで聴覚に傷害がある人にとってはヒントなしではクリアできなくなっているので注意してください。
それらの欠点を含めてもセールの時ならお勧めできます。

ktntksh1941
2018年05月26日
心に残る素晴らしい良作。ストーリー・グラフィック・音楽・センス・価格等、全てが満足。
台湾社会の近現代史の背景を少し知っていると更に楽しめると思う。
クリアまでにそれほど時間はかからない。

bunbun108
2018年05月19日
1960年代の台湾と道教テーマのホラーゲーム
操作はマウスだけを使う簡単なもの
序盤は直接的な恐怖描写が多いですが、後半はホラーとは少し違った展開になっていくので純粋なホラーを求めている人には物足りないかもしれません。
ゲーム進めていく事で徐々に明かされていく物語は、まるで一つの映画を観ているようです。
色や明暗の使い分けが絶妙で、作品全体の息が詰まるような閉塞感や綺麗で物悲しい残酷な雰囲気が表現されています。
プレイ後にも余韻が残る良い作品なのでオススメです。

Reversal!
2018年04月07日
1960年代の台湾の学校を舞台にしたホラーADVです。
化け物が徘徊する学校内で探索を行い、ここで何があったのかを調べながら脱出を目指すことになります。
システム的には画面内をクリックして探索し、アイテムをドラッグして使用するオーソドックスな2DADVとなっています。
謎解きも随所にありますが、難易度は高くなく、それほど詰まることなく進めるものと思います。
ホラー演出としてはじわじわと恐怖が迫ってくるタイプで、ジャンプスケア的なものはほとんどありませんので、その手が苦手な方にもオススメできます。
化け物やそれに対する対処方法などにも台湾の文化が取り入れられているところが面白いです。
ストーリーは当時の台湾で行われていた白色テロ(政府による言論統制や政治的弾圧、それに伴う投獄・拷問・処刑など)をテーマにしており、それにまつわる悲劇が語られます。
主人公に起きたことの経緯を、白色テロや台湾の文化を絡めながら丁寧に描いているので、演出のうまさを楽しみながら進めることができました。

baiye
2018年02月26日
[h1] very good . ★★★★★☆ [/h1]
闇深すぎ・・・。俺と同じぐらい闇が深い。
ゲームとしてはB級だけど、作品としてはA級。
いろいろと考えさせられる作品でした。
怖さは人によって違うと思いますが、自分はちょっとビビりました。
他のホラーゲームと比べては怖さは浅い方かもしれませんが、steamには数少ないアジアンテイストのホラーなのでまた違って良かったです。ただ、幽霊を避けるアクションはこのゲームに必要であったのかどうかは疑問です。
また、初代クロックタワーに似てるって言う人もいますが、全く違います。そこは脱出アドベンチャーでも無いし、敵がどこまでも追いかけてくるってこともありません。こちらの避け方はパターン化されてるので回避しやすいです。
遊んでて良いと思ったのは、死んでもゲームオーバーにならず何回からでも復活します。この作品にはこういったストレスは必要ないので良かったと思います。日本語対応にしてくれたことも良い。あと、音も良かったです。2.1chスピーカー使ってますが、怖いほど響きます。
ゲームとしての不満点を書きます。
①地図ほしい。そんなに広いわけじゃないけど、時間を空けて遊ぶと忘れてしまうから。
②音パズルのピアノが不親切。歳とるとね、音当てしんどいんです。 ⇒ネタバレ注意:攻略[spoiler]232776532[/spoiler]
③本編の先が気になるのにパズルで足止め食らって、少しストレス感じました。
いろんな人に遊んでもらいたい作品ですが、ホラーに全く免疫が無い人は厳しいかもしれません。

tencho
2018年01月21日
間違いなくホラーです。
洋風のスプラッターやゾンビでは無く、じわじわと心拍数上がります。
お話は時代背景的に、正気を保っていたはずが気が付くと狂気がそうさせたって事なのかな?
感じ方は人それぞれでしょうし、正反対の印象を持つ人も居そうです。
非常に巧妙だと思いますがうまく善悪を隠していて、悪と自覚しつつ染まってしまう機微感。
女子高生ではなく成人女性だとまた違う結果だったのかなと思わせる演出。
純粋、純白、純潔だったものが穢れるのは、ほんの一滴の疑念で十分なんだと思わせる構成。
やってしまった事自体は賛同しづらいのですが、それは本人が一番良く分かっていて、だからこそのバットエンド。
そしてトゥルーエンドで語られる事の顛末・・・
誰も幸せにならない、クリア後に爽快感や達成感など無い。
こうすれば、ああすればなんて口にする事すら憚れる悲壮感。
難しい事を考えず単にホラーゲームとしての質も高いので是非一度プレイしてみてください。
店長