













Kontrakt
Kontrakt は、暗くねじれたストーリーを持つ統合失調症に関する超暴力的なアクション アドベンチャー ゲームです。あなたは、光の街の背後にある汚い真実と秘密を明らかにしながら、神秘的な契約殺人に関与する殺し屋の役割を引き受けます。
みんなのKontraktの評価・レビュー一覧

gc_rev
2019年12月10日
[h1]MIDNIGHT ANIMAL IS HERE!![/h1]
シュートアウトに特化したHotline Miami 2のフォロワーである本作は、"この美しい世界"を守るための殺し屋として法で裁けぬ悪を衆人環境で殺戮していくダーク&サイコなツインスティックシューターである。操作性にかなりクセがあり、難易度が相当に高いため、Miami 2でネをあげたプレイヤーは回避を推奨する(1は好きだったけど2はイマイチだった、というプレイヤーには絶対に合わない筈)。
本作のゲームプレイの軸となる使用中無敵のスライディングはクールタイムがあり連続使用できないため、使いどころをよく考える必要がある。ピストルやショットガンはRPMが低く(次弾の発射までに1~2秒かかる)、連射力の高いフルオートマチック火器は威力と命中精度が低いため、闇雲に弾丸をばら撒くスプレー&プレイはあまり有効ではない。ロックオンが存在せず、弾切れ=詰みになりやすい本作において重要なのは"冷静で的確な一撃"だ。
ステージの大半は一般人が多く存在し、銃撃戦に巻き込まれて命を落とすことも少なくない。本作の銃弾は神のように平等で、敵のあいだで同士討ちが発生することもある。意図的に一般人を殺傷することも可能で、それによるペナルティは一切存在しない。殺戮へのリアクションやペナルティは存在せず、そこにはただ"死という現象が起きたという事実"のみが描画される。ユーモアというオブラートの存在しない乾いたヴァイオレンス描写はHatredに通じるものがあり、あるいは本作にPostalフォロワーとしての側面も見出せるのかもしれない。
グラフィックは…Trailerを観た限りではあまり好い印象は受けないかもしれない。しかし実際にプレイすれば、入念に描き込まれたピクセルアートと滑らかなアニメーションに驚かされるはずだ。どうにも動画では今一つ良さが伝わらないデザインであり、その点で損をしている感はあるが、アートワークはかなりの高水準で纏まっている。
ライトエフェクトやポストフィルタリングを適用した初期設定ではかなり動作が重いものの、オプションでかなり細かい調整が可能であり、ビデオ設定を下げればローエンドPCでも問題なく遊べる程度に快適になる。インディーゲー界隈では有名タイトルでもこのあたりの設計が雑なものが多く(解像度すら変更できない作品が多いのには閉口させられる)、オプションをきちんと作り込んであるのは好印象。
かなり人を選ぶ作品であり、万人受けするタイトルではない。アクの強いインディーゲーを求めているか、"昔ながらのアヤシイ洋ゲー"といったものに反応する奇矯なユーザーであれば需要を見出せるだろう。