The Life and Suffering of Sir Brante
人の運命は出生時に決定され、神々は実在し、人々の運命を統括する荒々しい世界を舞台にした物語主導の RPG です。生涯にわたる旅に出て、自分の運命を切り開いてください。あなたは裁判官になるか、異端審問官になるか、それとも古い秩序に反対する陰謀を企てますか?あなたが決めてください!
みんなのThe Life and Suffering of Sir Branteの評価・レビュー一覧
フォロスト
01月05日
ゲームブックとかそういうのが好きな人向けのゲーム。日本語訳が追加されたことに加えて、セールということで購入した。タイトルに「Suffering(苦しみ)」とついているように、パラメーター管理のシビアさから、初周、予備知識なしに挑むと失敗するようにできていて、「苦しみ」を追体験するようになっているんだな、と感じた。あいつもこいつも文句を言うし、国は荒れていくので、全体として暗い雰囲気が漂うゲーム。
かっちりとした身分制の秩序があったり、3回までは死んでも復活できて4回目で「真の死」を迎える、エルフみたいな種族と人間がいて人間が被支配種族などのオリジナルな世界が魅力。主人公やその家族にしても、どういう顛末を迎えるのかわくわくしながら読み進められるし、ファンタジーの読み物としてそこそこおもしろい。
ゲーム時間について。「初めてゲームを最後までプレイするのに必要な時間は約20時間(!)」とゲーム説明にあるが、初周で貴族√のBADENDで約5時間ぐらいだったので、そこまで1周が長いわけではない。まぁ、3ルートあるみたいなので、全√をやりこんでだいたいそのぐらいか。
翻訳の質について。1ルートをプレイしてみて、軽微な誤字脱字、変換ミスをいくつか見つけたが、全体的に翻訳は自然で、満足のいく質だった。
不満点を挙げるなら、再読のときの面倒くささ。この手のシナリオ重視で物語が分岐していく読み物系のゲームに非常によくありがちな問題として、別のエンドに到達するために再びプレイするのがめんどう、という点があげられる。このゲームの場合は、「既読は選択肢までスキップ」というエ○ゲによくありがちな機能もなく、ページめくりのウェイトなどがあり、読み続けていくときにクリックすべき箇所が変わるのでクリッカーで放置もできず、再読がかったるい。
一応、その対策として、「一プレイ終了後にチャプターの頭まで戻る機能」はあるものの、それは問題を解決するに至っていない。なぜなら、グッドエンドを目指す際のパラメータ管理がシビアで章をまたぐものだからだ。4章や5章で良い結果に到達しようとしても、その章内でやりくりしてももう手遅れで初めからやり直さなければいけない。例えば、私の初回プレイでは、最初から姉や母との関係をないがしろにしていたら、その影響で4章での家庭崩壊は免れ得なかった。また、職業の分岐は3章ラストなのだが、各職業に必要なスキルがそれぞれ異なり、かつ、それまでの立ち回りで決まってしまうから、結局、どの職業のルートに進むにしても、特定の職業に必要なスキルを上げるために最初からやり直す必要がある、ということで、何にせよ最初からのやり直しが必要になる設計になっている。
マルチエンドの読み物なんだから、2周目、3周目を快適に読める工夫をしてほしかったなぁ、と思う。
ゲーム内のどこにも書いてないが、ページ送りがA,Dキーに対応しているので、矢印に合わせてクリックするよりそちらでページ送りした方が楽。
RAIKA
2024年12月27日
わが人生は
裁判官となり、
親友を見捨て、
家族は離散し、
恋人は謎の生物に変化し、
民衆を扇動し、
貴族に真の死を与え、
兄神に世界を破滅させるべきだと言った。
2週目はないだろう、そんなゲームです。
Helmer
2024年12月04日
RPGといっても冒険や戦闘を繰り返すようなものではなく、人生の選択を繰り返す方のロールプレイが求められるゲーム。
全てを思い通りにすることはできないし、最後まで生きていられる保証もない。
そんな重みのある物語へ没入したい時にオススメ。
H@sh_de_BeeF
2024年12月03日
ゲーム側は初回プレイでは選択肢の結果を非表示にすることを推奨しているが、そうしてもあまり面白くはなかった
選択肢の条件となるステータス値やフラグが厳しすぎるため、状況に対して何のアクションも取れないことが多いからだ
周回して各種イベントの条件を把握した上で計画的にプレイすれば思い通りの物語にできるかも知れないが、それが面白いかと言われると・・・
もう少し自然にストーリーを楽しめるバランスであればよかったと思う
tundere
2024年12月03日
「ユニークな世界観のゲームブック」
いわゆる中世ファンタジーの世界観でリアル寄りのものは数あれど
世界と人間を創造した神がその辺をうろついてたり
ほぼすべての人間が生まれながらに4つの命を持っていて
日常的な事故の範囲であれば「軽い死」として復活できる
などという面白設定の世界は中々ありません
主人公はそのような面白世界で面白さを堪能できないくらい
理不尽、もとい一般的なご家庭に生まれた一般人です
彼の親は貴族ですが主人公は生まれながらの貴族ではなく
自分の人生は自分で切り開いていかなければなりません
そのような主人公が成長していくゲームなのですがこれがなかなか難しい
私は一周目、物語の最後にたどり着く前に4つの命を使い果たしてしまいました
リアル寄り中世の世界で自分がいかに軽率な人間かをまざまざと思い知らされます
人生シミュレーターとしても楽しいので一周目は「選択の結果非表示」がおすすめです
「こんなん前情報無しでわかるわけないやろ人生はクソゲー」と絶叫できます
また世界観だけでなく登場キャラクターも味のある魅力的な人物ばかりです
特にヒロインがヤベー女だらけで君たちは本当にヒロインなのか?と首を傾げたくなります
みなさんも是非このゲームをやって、可愛い姉が尋問室送りになるのを見守りましょう
自分の人生の足跡を振り返りたくなること間違いなしです
とーげ
2024年11月19日
総評:6/10 820円で購入。1000円以下ならオススメ。
生まれによる格差が大きい、理不尽な中世ファンタジー世界を体験するADV。
選択肢による分岐が非常に豊富な作品で、選択肢の出現するテンポが良く飽きずに遊べました。
[h3]気になる点[/h3]
この作品は"主人公が生まれた瞬間から真の死を迎えるまで"を体験するという性質上、
選択肢を選んだ結果を非表示にして遊ぶ初見プレイが一番楽しいだろうと期待するプレイヤーが多いと思います。
ただ、このゲームには特定の能力を上げていないと選べない選択肢が非常に多く、
能力が足りないから選択肢を選べない→選べなかった選択肢のせいでフラグが立っていないので選択肢が選べない……
のような、選択肢を強制された上でその事をNPCに非難されるような展開が起こりやすいです。
6時間ほどかけて1周目が終わりましたが……なんとも言えないパッとしない終わり方でした。
そのような悪循環を回避するためには数値を管理して遊ぶ必要があるため
[b]「初見プレイが一番楽しいゲームシステムだが、周回プレイを前提とした作りになっている」[/b]
というのが気になった点です。
ロールプレイを楽しむ作品というより、様々な数値を管理するゲームのご褒美として様々なシナリオも見られる作品だと考えたほうが良いかも。
sabakan
2024年11月13日
[h3] あなたが思う可能性より選択肢は少ない[/h3]
2つのロールでEDに到達
1周目は選んだロールと上げたパラメータが噛み合っていたのか、ある程度自由に選択肢を選び満足するEDに到達することができた。
2周目は選んだロールに必要なパラメータが足りなかったせいで、「特定の選択肢を選べない」→「フラグが立たない」→「フラグが立たないから選択肢がさらに減る」の悪循環に陥り、途中から選択肢を選ぶことができなくなったので、結局始めからやり直すハメに。やり直してもなお選択肢が選べないことによるフラストレーションが大きかった。
パラメータや高感度、フラグの量に対して、表示される選択肢は一部を使用するものに限定されているせいで、「このパラメータを上げても(こいつの好感度上げても)今後の選択肢に影響ないからこっちを選ぼう」と考えている自分がいた。
最初は「何かを選ぶことは何かを捨てること」がコンセプトに感じられたが、プレイしているうちに[b]「あなたはこの権利を有していないのでこの選択肢は選べませーん」[/b]という窮屈なゲームへと印象が変わっていった。そんなものは現実世界でお腹いっぱい。
次回作も制作中とのことですが、自身の持っている能力や称号、友好関係を用いた幅広い選択が可能なゲームになっていることを期待します。
Yohahiru
2024年11月03日
”マントの貴族”であるブランテ家の次男として生まれた主人公の数奇な人生(赤ちゃん~成人)を追体験する、とんでもなく分厚いゲームブックをそのままPCゲームに移植したかのような選択肢有り・複雑なパラメータ管理有り・マルチエンディングの2Dアドベンチャーゲームです。
面白かったです!無茶苦茶面白かったです!!最高に面白かったです!!!
溢れんばかりの圧倒的な文章量で文章を読む・物語を追うのが好きな私にとって、このゲームは最高でした!
「最高で素敵なゲームブックを作ったよ!でも最高過ぎて実物の本だとページ数が多すぎで重たいしパラメータ管理も複雑で面倒だ!だからPCゲームにしてみたよ!さあ、どうぞ!!」という作者さん達の熱量と声が聞こえてきそうな素敵なゲームブック型アドベンチャーゲームで、プレイしていてとても楽しかったです。
物語を追うのがお好きなお方や、重苦しい選択肢にいつまでも悩まされるのがお好きなお方や、文章量と情報量は多い方が好き!というお方にお勧めです。
このゲームを日本語化してくださった全てのお方に感謝します。
おかげでこのゲームを全力で楽しむことができました。
ありがとうございます!
プレイ時間は全実績解除の時点で56時間程でした。
UIは分かり易くプレイしやすかったです。
ただ、少しだけ残念だったのが、「一度読んだ文章を読み飛ばす機能」が無かったことです。
全実績を取るために気合でマウスをクリックしまくりました。ちょっと(いや、かなり)辛かったです。
それでも全実績を取りたい!全文章を読みたい!と思わせてくれる良いゲームでした。楽しかったです。
*** 2024/11/06 追記 ***
本日、パッチが当たり、以下に書いた「第五章でフリーズするバグ」が修正されました。
レビューを書いてからたった三日で修正していただけるとは思っておらず、凄く驚きました。
これで何の心配もなくゲームをプレイできます!
製作者の皆さん、素早い対応、ありがとうございます!
*** 2024/11/06 追記 ***
*** !注意! ***
[strike]ゲーム中にページが捲られなくなる(ゲームがフリーズする)バグが発生しました。
私の環境では、第五章でそのバグがとても高い確率で発生します。
ページが捲られなくなる(ゲームがフリーズする)バグが発生した場合は、キーボードの[ esc ](エスケープキー)を押して、メインメニューに戻ってください。
メインメニューに戻ると、自動で即ゲーム画面に戻ってゲームの続きがプレイできるようになります。
しかし、そのままだとページを捲る速度が遅くなり、更に挿絵が二重に表示されるバグが発生するので、次の選択肢を選んだ後に、もう一度[ esc ]でメインメニューに戻って、「続きから」を選んでゲームを再開してください。
これで続きを正常にプレイできます。[/strike]
*** !注意! ***
父は”マントの貴族”で母は”平民”の間に生まれたブランテ家の次男(主人公)の赤ちゃん時代から成人時代までを一歩一歩「人生の選択」をしながら進んでいきます。
生き続けるうえで現れる様々な問題と枝分かれした足元の道を見据えながら現実を見るか理想を見るか、それとも・・・という物語です。
物語内の設定は、
・この世界には双神がいる。
・双神は世界を作り、生き物に対してルールを作った。
・人間達は、そのルールを守って生きましょう、というのが社会のルール。
・ルールの大筋は「貴族」「司祭」「平民」の3つの枠のどれかに収まれ、というもの。
・枠は生まれたときから決まっていて、基本的に変更は認められない。
・主人公は「貴族」の父と「平民」の母の間に生まれた。
・さて、主人公は「貴族」か「平民」か?複雑な家庭で生まれた主人公はどう生きる?
というものになっています。
「このゲームの良かった点」
・圧倒的な文章量。
文章量が圧倒的で物語が重厚です。
世界観の情報も多いので、より深く物語に入り込むことができました。
そのおかげで選択肢一つ一つがとても重く悩ましいものになり、選択肢が出ている画面の前でさんざん悩ませてもらいました。楽しかったです。
・まさに「本」。
まさにゲームブック(本)が、そのまま画面内に収まっています。素敵です。
本のページを一枚一枚捲って物語が進んで行きます。最高です。
本には付箋が幾つか貼ってあり、その付箋をクリックすると世界観に関する情報ページに飛ぶことができます。便利です。
・挿絵が素敵。
挿絵が劇画調の重厚な白黒の絵で世界観と合っていて最高に素敵でした。
章と章の間に挟まる白黒の挿絵が動く、ナレーションボイス付きムービー(英語のみ)も格好良くて最高でした。
・BGM、SEが物語にピタリと合っている。
BGM・SE共に場面場面にピタリと合っていて物語を盛り上げてくれます。
特に高揚する場面で使用されているBGMはとても良かったです。
・実績が多い。
89個もの実績が用意されています。
全実績を取ることで全文章を見られるようになっていて、なんというか凄いです。
「このゲームの少し残念だった点」
・一度読んだ文章(ページ)を読み飛ばす機能がない。
これは本当に欲しかったです。
切実にこの機能が欲しかったです。
この機能さえあれば、このゲームは完璧だと思います。
この機能がなかったので、全実績・全文章を見るのにマウスクリッカーゲーム並みにマウスを連打することになり、ちょっと辛かったです。
[strike]・フリーズするバグがある。
発生条件はよくわからないのですが、ゲームが止まる(フリーズ)するバグがあります。
私の環境では第五章でかなりの確率でこのバグが発生します。
バグが発生した場合[esc]キーを押してメインメニューに戻ることでフリーズ状態を抜け出すことができますが、毎回ほぼ同じところで止まるので少し辛いです。[/strike]
全編通して文章も挿絵も演出も、ゲームブックの進化系のあるべき姿!という感じがして最高に楽しかったです。
人生の重苦しい物語がお好きなお方や、ゲームブックがお好きなお方、物語を追うのがお好きなお方にお勧めです。
rock
2024年10月13日
公式アプデで日本語化されたということでプレイ。
もう少し戦闘要素があるのかな?と思っていたのですが、あくまで中世のような世界観で一人の男の人生をロールプレイできるゲームです。
ただ、選んだ選択によって運命が分岐していくので、RPGというよりもノベルゲームやアドベンチャーゲームが好きな人のほうが楽しめそうかなあという印象。
読み進めるスピード次第ですが、自分は一周3時間ちょっとくらいでした。
時間分以上に濃厚な体験をできるゲームなので、気になった方はとりあえずプレイしてみることをオススメします。
ukulele
2024年09月30日
中世世界観の人生追体験ADV。
貴族の絶対的支配が崩れつつある時代に
貴族と平民の間の子として生まれたサー・ブランテとして、
激動の時代をどう生きるかを選択肢によって決定づけていく。
1つの出来事に対して最後に選択肢が表示され、
その選択によって主人公自身のステータスや、人間関係・家柄などが変動する。
勇敢でないと選べない選択肢、父と親しくなければ選べない選択肢などがあり、
最初の選択肢から全てが地続きなところに「人生」が表現されている。
出来事はだいたい10クリック以内で語られるため、
読む→選択するのサイクルが短く、間延びしないのは大変好感触。
注意点として、初回プレイは「選択の結果を表示する」オプションをOFFにすること。
と言うのもこの選択の結果、本当に詳しく教えてくれるので
これが見えていると行動や信念ではなくて数字だけを見て選択肢を選んでしまいがち。
それでは「人生」ではなく「マネジメントゲーム」になってしまう。
また出来事にはランダム性がなく、同じ選択肢なら必ず同じ結果が得られてしまう。
そして二周目以降は前回と違う人生を歩んでみよう、となるとやはり数字を追いがちになるので、
「人生」を経験できるのは初回プレイだけだと思う。
余り繰り返しプレイに耐えられる構造にはなっていない。
とまあ問題点はあるが一周目の面白さは他のゲームでは中々得られない体験だったのでオススメ。
でもプレイ時間のコスパを考えるとセールを狙った方が良いかも。
akimina1043
2024年08月27日
人生シミュレーターではなく、ルート分岐がある純然たるアドベンチャーです。
何でもできる「自由」なゲームではないのでそこだけは注意です。
主人公も男性固定ですしね。
作り手の愛を感じる作り込まれた世界観とシナリオ、演出は秀逸です。
ジャンルに抵抗が無ければ初回プレイは間違いなく楽しめると思います。
いくつかの不満点は確かにあるゲームですが少なくとも値段相応の価値はあります。
buntaro7556
2024年08月19日
バランスを取りすぎても、偏りすぎても上手くいかないです。針の穴を通すような感覚でゲームをすることを勧めます。ストーリーや音楽もとても良いです。アクションゲームで目が疲れた人には打ってつけのゲームだと思います
fatal_errorjp
2024年08月12日
ゲームブック&ダイスのないTRPGと行った感じの独特の雰囲気のゲーム
プレイヤーができることは主人公の人生の物語を読み進めていくことと、主人公の行動を選択していくことだけ。
この選択肢次第で主人公の素養が変化し、大人になったときの進む道も大きく変化していく。
「あのときこの選択をしていれば今ここでこの決断ができたのに・・・!」と悔しい思いをしたり、
その逆に「過去の積み上げがあるからこそ今があるのだ!」と誇らしげに思ったりと
他人の人生を第三者視点で見ているはずなのになんか妙な共感を得てしまうのが面白い。
そんな感じのゲーム性なので、このゲームが楽しめるかどうかはこのゲームの物語や世界観にのめり込めるかどうかになってくる。
幸い、Chapter2までなら無料で遊べるようなのでこれで遊んで感触を確かめるか、
動画サイトの配信等をちょっと覗いて面白そうかどうかを判断されると良いだろう。
https://store.steampowered.com/app/1460090/The_Life_and_Suffering_of_Sir_Brante__Chapter_12/
同じシステムや世界観の続編も今後出るようなのでこちらにも期待したい。
https://store.steampowered.com/app/2936290/The_Life_and_Suffering_of_Prince_Jerian/
Ankoku Udon
2024年08月11日
一週目は選択の結果を非表示にして雰囲気を楽しむのもアリだろう。
しかしこのゲームは最後の章まで生き延びてそれなりにクリアと呼べる状態に持っていくのにはかなりシビアなバランスで、二週目からは当然選択の結果を表示して自分の将来の職業に役立つスキルに絞って上げていかなければ物語を切り開くスタートラインに立てない。
どのステータスを上げるか、誰と仲良くするか、極端に片方を切り捨て自分の計画のために特定の派閥や人物に肩入れしないと最後は破滅する。序盤からしつこいくらい「こいつとこいつとこいつのどちらに味方するんだ?」を永遠に続けさせてくる。
ロールプレイをやる余裕があまりないゲームだ。
章ごとにこの章の最後までにこれを達成するとこの結果が待ってますと示されているが、これは計画的に実行しようと思ってもその章ごとのイベントや選択肢を全て暗記してない限り自分で完全にコントロールするのは不可能。
最初は革命を志すが野垂れ死に、二週目は完全な成功寸前まで行ったがまさか○○を助けた為にあんな結末になるとは・・・
このたった一度の選択肢の、ほんの小さな数値の上がり下がりで運命が決まってしまうのだ。
まあリアルな革命らしくてアリっちゃアリなエンディングだったけどね。
CLionhiro
2024年08月11日
「結局のところ、私の毎年の選択は、(自分も含めて)誰に死を与えるかを配分しているだけではないか?」という懐疑の念を持っに至ると、自分の視点はサー・ブランテではなく、神の視点だと気づき、類作も多いジャンルの味付けを変えただけの凡作に見えてくる。
nagapong
2024年08月07日
家族と仲良くやってるときも、一人首都で学生時代を楽しんでいるときも、最序盤からずーっと匂わされてる「反乱」が頭から離れない。
主人公が友達と楽しく飲んでても、(でもタイトルにSufferingって書いてあるし絶対ろくなことにならんだろうなあ……)と思いながら読み進める。
果たして、案の定大混乱が起きる。
家族、仲間、階級、宗教……自分が何を頼り、何のために生きていくのか、眼の前の選択肢を慎重に選んでいくが、しかしその選択肢が自分の大切なものを壊してしまうこともある。
面白いADVだった。次回作も楽しみ。
開始時オプションで推奨される「選択の結果を事前に表示」は思ったより細かく出る。自分は初回はオフでプレイしたけど、特にプレイ感が損なわれる感じはなかった。
たぶんみんな一周目は同じルートに行くんじゃないかな。
Rogue_Servitor
2024年08月06日
一周目初見プレイ
貴族ルートに進むも中途半端に正義感を見せた結果一族は剣の貴族になることも出来ず、母は死に、姉は無理やり嫁に行かされ、高貴な貴族たちの怒りを買った主人公は真の死を迎えてしいました
幼馴染の友達を救ったこと以外はなんにもいいことなかったので赤ちゃんからやり直してきます
(追記)
二周目は振り切って革命思想ガンギマリで進めた結果、反乱軍は帝国軍に大勝利。自由都市が成立しました
前世のようにならないように気をつけたことで、家族も全員生存してそれぞれ幸せな未来を勝ち取りました
しかし州は戦争によりボロボロになり貧困と無秩序に喘いでいます
革命の英雄サーブランテとなり歴史に名を残しましたが本当にこれで良かったのでしょうか?
また赤ちゃんからやり直してきます
flat-frog
2024年08月05日
動乱の時代の中で、わたしは世の中を変える事も、家族を守ることもできなかったが、
ただ一人、かけがえのない友人を得た事を誇りに思い、運命の死を受け入れた。
あなたはどうだろうか。
ハズレ
2024年08月04日
君たちはどう生きるか!
ではないけれど、中世の権威主義国家に生まれたあなたがどう生きるのかをロールプレイするゲーム。貴族・平民・過激派・穏健派・いいやつ・わるいやつといろんな人と出会い過ごしていく中で国や人々はどう変わっていくのか、変化した先でどういう選択をしなければならないのか、そんな葛藤を味わうゲーム。
かなーり細かい設定があるが、現実をモチーフにシンボル化してわかりやすくまとまっているので、ここの設定どうなってたっけ?ということはあまりなくすんなり頭に入ってくる。ストーリーも自分の身の回りのことを時系列に沿って進めているため、「一方そのころ」とか「時はさかのぼって」みたいなことがない。まあその分主人公は常に問題の渦中にいることになるんですが。
主人公に感情移入したい人なら間違いなくお勧めできる作品。平和的に進むルートは割と難易度が高いので、初回はたぶん破滅的になると思いますがそれもまたヨシ!
セーブ箇所が限られているので、マルチエンディングの割に周回が手間なのが玉に瑕だけど。
haribo black
2024年08月02日
初回起動時は英語表示だったので設定から変更する必要あり。
SteamDeckでも快適にプレイ出来ました。
-------
サー ブランテ(Sir Brante)という一人の人間の運命を弄ぶビジュアルノベルです。
選んだ選択肢によって彼のパラメータが上下したり、彼に対する他の人物の好感度が変動したり、時には彼自身を含む人の生死を左右することも。物語が進んでいくにつれて彼の選択の影響力は大きくなっていく——————。
選択肢によっては選択するためには特定の条件を満たさなければならなかったり、大きな代償を払わなければならないものもあるため、選びたい選択肢を選べない、逆に選びたくない選択肢を回避できないというケースもあります。条件が厳しい選択肢はその分リターンも大きいです。ご利用は計画的に。
選択肢の選び方次第ではサー ブランテの人生は途中で終わってしまいます。初回プレイ時はプレイヤーさんサイドの不注意でクソ雑魚ブランテ審問官(享年26)を爆誕させてしまったのである。そんな彼(享年26)を救済する方法がご用意されていました。クリアしたチャプターの最初からやり直すことが出来る機能(チャプターリスタート)です。
過去のチャプターに戻る
↓
別の選択肢を選ぶ
↓
状況が変化する
↓
選べなかった選択肢を選べるようになる(かもしれない)
不本意な結末を迎えてしまったら過去に戻って納得のいくまでやり直してもいいし、さっさと見切りをつけて新しいサー ブランテの人生を始めてもいい。ただ、チャプターリスタートは濫用しすぎると[spoiler]目的の結末を迎えるためにパラメータを調整する作業ゲー[/spoiler]になってしまうように感じました。回数制限があっても良かったのかも。
何度もやり直すプレイスタイルを否定するタイプのサー ブランテにはチャプターリスタート不可のアイアンマンモードがご用意されています。これでクソみたいな終わり方すると潔く諦められるゾ。全ての失敗や不幸に耐えろ!
このゲームを知った経緯が
「新作が日本語対応する半端無いテキスト量の面白そうなゲームの前作が日本語対応してセール中」
というものだったので、ある程度プレイしてようやく次回作と同じ世界観ということに気付きました。
ライアン
2024年08月01日
かなり高品質な選択式ノベルゲーム。
見た目でも分かるが中世風の世界観となっている。しかし魔法や神、死の回数などの非現実的な要素あり、それが却ってこの物語に深みと納得感を与えている。最初はその世界の設定に困惑する部分もあるだろうが、一度理解してしまえばどっぷりとこの物語に浸れるだろう。少しでも興味があればぜひ手に取ってみてほしい。
この量のテキストを翻訳してくれた方には感謝しかない
heisuke0119
2024年08月01日
画面に向かって何度「いや、別にこんなつもりじゃあ…」ってぼやいたか分からない。
最初は続編も出るらしいし日本語されたしちょっとやってみよーくらいの軽い気持ちで始めたはずなのに、気付いたらめちゃくちゃ真剣に選択肢に悩んでた。
多少の誤字・脱字はあれど、翻訳はかーなり質が良くて丁寧!!
小説気分でスラスラ読めるレベルで、細かい感情の揺れ動きみたいなのも分かりやすくて登場人物に感情移入しやすかった。
良かれと思ってやったことが裏目に出まくったり、後半は本気で頭抱えながらプレイ。
一生懸命やったつもりが実際には「どっちつかず」で、たどりついた結果はたぶん超絶バッドエンド。
自分の日和見主義的な考え方がモロに反映された感があって乾いた笑いが出た。
とりあえず一周はクリアしたけど、間違いなくあと三周はクリアすると思う。めちゃくちゃ面白い。
dirveil
2024年08月01日
翻訳精度は高い方。ただところどころ、これ主語合ってる? と感じる部分も有り
グラフィックは全く日本人向けではないっていうか誰も可愛くなく、見捨てる必要がある時に全然後ろめたさが湧かないのは良いんだか悪いんだか
初恋だの言われても微塵も感情移入は出来ない
選択での変動結果を見れるけど、最初なので結果隠しでやってみた
後半、終盤になるにつれて能力などの不足から選びたいものを選べず不本意な流れになりうる。ある意味リアル
ただこういった後悔や終盤の興醒めを含めて、プレイ結果を誰かに語りたくなる。という点からおすすめに一票
(以下ネタバレの語り)
自分は祭司コースから異端審問、新教支持しつつも反乱最後の選択で真の死。という初回プレイでした
二周目やるつもりだけど、ヒロイン(?)達誰とも関わりたくないほど好印象持ってない
Narumi
2024年07月31日
[h1]竜頭蛇尾のゲームブック[/h1]
[hr][/hr]
否定寄りのおすすめ。セール中なら大いに体験する価値あり。
初回プレイの軌跡はネタバレ防止も兼ねて本レビューの最後の方に。
ゲームブック的な、選択によって多様な人生を紡ぐことができるRPG。
プレイヤーの選択が後の展開に大きく響き、その歩んだ人生を誰かに共有したくなるような感覚は「Detroit: Become Human」を想起させます。
読みやすいローカライズのお陰で没入感が非常に高く、最終章まではもう個人的に大名作確定でした。
そう、最終章までは…。
本作は「[b]自分の人生を思うまま選択していくロールプレイングゲーム[/b]」なのですが、
余りに緻密に張り巡らされたRPG要素のお陰で最終章で「[b]用意された結末に沿えるか答え合わせをするゲーム[/b]」に様変わりしてしまいます。
…厳密に言えばその一つ前の章からその気は出ているのですが、いくらか選択の自由が残っていることと、まだ人生の巻き戻し(チャプターセレクト)も視野に入ること、プレイ内容によってはその章が実質クライマックスのような盛り上がりを見せることなどから、ここまでならブランテ卿の激動の生涯を演出する手法として受け入れられていました。
しかし最終章は前述の通り、とにかく選択肢に対するスキルチェックや踏んできたイベント、対象人物との関係値の要求が複雑且つシビアになり、元からグレーアウトして選択できない行動の数がかなり増えます。
それによってそれまで貫いてきたはずの自分の信念に殉ずることすら許されないどころか、[u]信念とは全く真逆の不本意な選択を強制されたうえでその選択に関わる思想にまるで最初から染め上がっていたかのように振る舞う自分を見させられる[/u]せいでそれまでの没入感が完全に失われてしまい、
「どんな形であれ自分の人生を全うした」という納得感すら得られず、ただただこの意地の悪い世界への絶望と何者にもなれなかった虚無感だけが残る、懸命に生きる事の無意味さだけが滲む読後感最悪なエンディングを見せられる結果になりました。
極端な話、スキルチェックを無くして選択肢によるイベントフラグの蓄積だけ…要するにオーソドックスなビジュアルノベル的スタイルの方が、ロールプレイの質を高めて物語もより深く味わえたのではないかなと思ってしまいます。
以上のことからギリギリおすすめの微妙な評価とはしていますが、
最終章以外は本当に素晴らしいの一言なので次回作も手に取るつもりではあります。
が、本作と同じ轍を踏んでいないことを願うばかりです。
(追記)
Steamコミュニティにて、最小限の犠牲で非常に希望が持てるエンディングに到達するガイドを見かけたので早速試したところ、とても満足度の高いプレイになったので一先ず「ちゃんと救われる道もあったよ」というご報告を。
ただしこのルート([spoiler]祭司(異端審問官)[/spoiler])を辿るには、幼年期から最後の瞬間まで数字と登場人物の関係性や社会のバランスとにらめっこしながら非常に注意深く事を進めなければならず、普通にプレイする分にはまず辿り着くことの出来ない景色であることも容易に感じ取れました。
ゲームとしてはやや安っぽくなってしまうかもしれませんが、こういう前向きな気持ちになれる結末にもう少し簡単に辿り着くことが出来れば良かったなぁ…と思う次第です。
(追記おわり)
以下、ファーストプレイの軌跡です(ネタバレあり)
[h2]ブランテ裁判官の数奇な生涯[/h2]
[hr][/hr]
[h3]幼年期[/h3]
ワイ、不敬にも双神以外のもうひとつの存在を知覚して産声を上げる。
兄と殴り合う、姉の万華鏡を借りパクしたまま没収されるなど余りにはっちゃけた幼年期を送る。
ジンバ・ラル(THE ORIGIN)さながらの老害である祖父が帰還し一家離散の危機を作った為、果敢にも祖父に挑むがあえなく返り討ち(一敗)
[h3]思春期[/h3]
祖父にとことん反抗しながらも、洗礼の儀式では平民の身でありながら大胆にも貴族式の洗礼を強行したことがその目に留まる。
家族(祖父以外)の仲を取り持ちつつ、初めての友や初恋を経験しながら父の期待に応えるために勉学に勤しむ。
え、ソフィア?いやだって馬怖いし…。
[h3]青年期[/h3]
弁舌を鍛え、スピーチ一つで数多の学生を導き試験を妨害する圧制者を退ける。
初恋の相手だったアルクニア貴族の令嬢と再会し、彼女の名にかけて剣術大会をいくらか勝ち登る
この頃から友を都合よく踏み台にすることを覚える。君の上官がいけないのだよ…。
[h3]平和な時代[/h3]
無事試験をパスして父と同じ裁判官としての道を進み、貴族の圧力と平民の我儘に板挟みになりながらも処世術を身に着けていく。全ては家族の平穏の為に。
家族の緊張は最高潮になっていたが、ある窮状を期に一家を団結させこれまでの遺恨を全て清算。名誉を失っても誰一人(祖父以外)欠けることなく生きている、それでいいんだ…。
私生活面では、令嬢とは相愛の関係にまで発展したものの、[spoiler]現世への失望からかカルト信仰に傾倒し、とうとう未知の存在に肉体を明け渡してしまう。[/spoiler]何で…。
高慢なアルクニア人司令官を公平な裁判にかけるため友を捨て石にし自らの命(二敗)もベットして証拠を集め、遂に司令官の罪を白日のもとに晒すことに成功する。オットンざまあw
これにより平民も貴族も、法の下で等しく罰を受ける世界の道筋が開けた。
…かに思われた。
[h3]反乱[/h3]
支配階級だった貴族、それも上位種であるアルクニア人軍司令までもが断罪されたことで遂に平民が貴族への復讐の念から暴徒化。街は治安維持を名目に帝国軍に包囲され地獄絵図に。
家族と共に家で籠城しつつ、この争いを止めるため上司の危機を救い、判決を反故して暴れにきた軍司令を民衆とともに処刑したら流れで反乱軍に身を置くことに。なんで?
その後反乱を率いていた女が余りに民衆を扇動するのでやむを得ず始末したところ自分が反乱軍のリーダーに…えぇ…。
この難局を乗り切る決定打に欠けたまま事態は泥沼化し、ワイ裁判官は破れかぶれで反乱軍と共に帝国軍へ決死の突撃をかけるもあえなく討ち死に。
家族の支えだった次男の死をきっかけに結局一家も散り散りになり、街は焦土と化し国も暗黒時代へ突入する…。
真の死を迎えたワイ、「シロコ*テラー(ブルアカ)製造機かよこの外道共がよォ…。」と双神に吐き捨て、前代未聞の生まれ直しの提案すら足蹴にして果てる。
[spoiler]来世では街と帝国の尽くを焼き払い、「アニゾッテの屠殺者」の二つ名で呼ばれる程の人類種の天敵となりましたとさ。[/spoiler]