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Din's Legacy

Din's Legacy は、Windows、Mac、Linux 向けのダイナミックで進化するファンタジーの世界を舞台に、突然変異するキャラクターが登場するアクション RPG です。

2019年8月28日
協力プレイ, マルチプレイヤー, シングルプレイヤー

みんなのDin's Legacyの評価・レビュー一覧

Sil

Sil Steam

2020年10月24日

Din's Legacy へのレビュー
5

前作?は未プレイからの感想です。
ランダム要素にとことんこだわったハクスラ。トリックスターの神の前に秩序は不要である

このゲームはとにかく何もかもがランダム生成の元に作られる。
マップは勿論 初期の街の住民や仲間もランダムだし、後々には開幕で絶賛襲撃されていたり、挙句の果てには街すら無かったりもする。
初期クラスこそ選択出来るが必ず全てのスキルを扱えるわけではなく、回復魔法を使えないプリーストなんてザラである。

ランダムの中でも最も際立っているのがミューテーションの存在だろう。
プレイヤーキャラは一般的な成長であるEXPのレベルと同様に、倍のペースでレベルがあがるミューテーションEXPを受け取る。
このミューテーションが到達されると、トリックスターの神Dinから様々な能力を押し付けられ もとい授かる事が出来る。
基本的にはプラスになるものが多く、スキルを無償で提供してくれたり、既存のスキルに別のプロパティを提供してユニークな性能へと変貌させてくれる。
たまに角が生えて物理攻撃が増加するものの、帽子枠が装備出来なくなるなどといったリスクを併せ持つ変異なんかも発生するのはご愛嬌。だってトリックスターだし
変異の内容が気に入らない場合は成長時に得られるスキルポイントを一時的に(上級ルールでは恒久的に)消費して消すことも出来る。

神から受け取る変異とは別に、自らの手で変異を行えるポイントも同時に得られる。
こちらを行うことによって既知のクラス、または既に作成した自キャラに近づくようなスキルを得られるように変異を行える。
いわゆるデュアルクラスだが、別に2つどころかゲーム中は3つは表示されるし、4つ以上のクラススキルだって保持も可能である。

内容を語ろうとすると凄まじい量になるので、今回は2点だけオススメ出来るユーザーを記載
■オススメ
・キャラクリやビルドにさほどこだわらない人
- プレイヤーキャラはとにかくランダムな変異を得るため、自分が望むビルドといったものを得られることは難しい。
例えば私は[片手メイス][盾][若干の回復魔法]といったイメージのキャラをよく作るのだが、当然このゲームで同じようなキャラクターを作ることは可能である。
そうして出来上がったのは、プレートメイルを装着しながら凄まじい隠密能力を得つつ片手のハンマーで背後から天誅(毒属性)を食らわすとかいうワケのわからない存在だった。
なので、このゲームはあまりキャラに愛着を入れないほうが楽しみやすい。余計なRPを考えなければこのキャラは優れた暗殺者に成れたのだから。

・リセマラをしない人
-効率を求めると、序盤の選り好みでリセマラを行うのが都合が良いと感じるはず。
だがこれはおすすめしない。それならランダム要素のないゲームを遊ぶほうが気楽だからである。そもそも序盤で選んだものが最後まで使えるという保証すらこのゲームには無いのだ。

■悪い点
・グラフィック
-おそらく初めて起動したとき、フリーゲームに近いグラフィックに少し不安を覚えてしまうかもしれない。ただ続けていると慣れるので心配しなくていい。
・イマイチな街の強化システム
-街の住民たちには拾った装備を提供して強化したり出来るのだが、付け焼き刃な上に一人雇えるコンパニオン以外は持ち越すことも出来ない。
そもそも彼らは特別護衛もしてくれない。唯一の守り神は四方を守備している扉だけである。
・ストレスの溜まる襲撃
-襲撃というコンテンツ自体は問題ないのだが、四方のどこから攻めてきたのかがわからない上に、住民は一切防衛をしない。
初めて分かるのは扉を破壊された瞬間であり、それまでは遅い足で現地に赴くしかない。しかも他のハクスラと違い個人用ポータルなんてものは存在せず、唯一ワールドで一度だけ使えるテレポストーンが片道だけ使用出来る程度(一応クエストでリチャージは可能)
・別勢力の価値
-マップルール次第ではたまに別の勢力がいるのだが、序盤こそ雰囲気付にはいいものの、レベルがあがってくると空気になってしまう。
一応、仲が最高まで達するとボーナスが貰えるチームもあるようだが未調査。
・クラス解禁が面倒
-このゲームは39クラスが存在しており、全てを解禁することによって様々なスキルやパッシブの選択肢を考えられるようになるが、解禁を意識しないといけないものがいくつかある。
参考に、自分が全てのクラスを解禁出来たのは65時間プレイしたときである。そして一番最後だったのは10人のレスキューを完遂する事だった。
・一部不満の残る完成度とバグ
-例えばヴァンパイアという変異があり、これは洞窟や夜間だと全体的な能力が向上されるが、昼間の地上だと弱体化な上に、毎秒ダメージを受ける。
このダメージが非常に煩わしく、道具整理などでアイテムを吟味している間も常にうめき声をあげていたり・・・と、言い出すとキリが無いくらい細かい部分で不満の残る仕上がりが目立つ。
他にも長時間のプレイで地形のテクスチャが壊れたり、クラフト関係のリソースを入手時に軽く固まったり、隠しエリアの一つであるブロックの塊を破壊すると長めに固まったり、そもそも普通にクラッシュすることもある。

荒い出来が残念なものの、先の読めないハクスラという部分はとても楽しめた。定石や効率といった概念に疲れた人にオススメ

--20/11/06追記
レベル側のカンストまで達成したので、後半に感じたプレイの雑感
・機動力に余裕を持たせると快適になる
-とにかくマップが広いため、機動系のスキルを取る事はモチベーション維持にも重要。ある程度進行するとプレイヤーのほうが圧倒し始めるので、そこから手を出すと楽になりやすい。

・装備補正のバフ持続時間ボーナスが強い
-機動系のスキルは当然のようにCT>効果時間であり常用は出来ないが、バフ持続時間を伸ばすプロパティを山積みすると常用が可能になる。
他にもバフは強力なのが多いため非常に有用。

・レベル90以降について
-この辺りのプレイヤーは敵を蒸発させることが容易なので、レベル100のマップを選択してパワーレベリングを施すことになる
しかしこれは適正レベル外なので、宝箱等の回収にロスが生じる。よって宝箱などは基本破壊して進むことになり、探索としての価値はやや面白みに欠ける。
とはいえ、この辺りになるとクランを滅ぼすだけで黄色レアがボロボロ落ちるので、別のやり方になったと考えればよいのだが。
・装備補正のExp増加が必須
-レベル99から最大の100に達するために必要なExpはおよそ10M。一方マップレベルは最初は100までしか選択出来ないので同レベルのモンスターを狩る事になる。
同レベルのモンスターを一体倒すことで得られる経験値は100。上位レベルも現れるのでもう少し楽にはなるものの、それでも数万単位を倒す必要があると非常に苦行。そもそも93くらいから1Mずつ要求が上昇しているので、この辺りで一般的には折れると思われる。
私は最終的にExp補正が2000%まで装備を整えて無理やり達成したが、苦行でしか無かった。
現在調査中だが、おそらく2nd以降はレベル200まで選択出来るので少しは楽になるはずである。

esehara

esehara Steam

2020年10月22日

Din's Legacy へのレビュー
3

面白いしもう少しやると思うけど、お薦めはしない。

 理由は簡単。
 B級の「サメ映画」や「ゾンビ映画」を無闇に薦めないのと同じ理由である(この会社もハクスラ界のトロマ・エンターテインメントみたいな感じ)。

 本作の特徴としては、ステージから街まで自動生成するシステムであり、そしてビルドと関係なくぶちこまれる突然変異、そしてバランスを欠いたような展開、世界ごとに勝ち負けがある(ベースとなる街が落されると負け)。既存作でいうと『Grim Dawn』とか『Diablo』といったハクスラの系統ではなく、『ティル・ナ・ノーグ』や『ルナティックドーン』といった作品のほうに近い印象を覚える。
 プレイ内容を物語風にまとめると次のようになる。

---

 俺は冒険者になったばかりのネクロマンサーである。
 冒険者になったばかりなので武器がない。
 街を見渡したところ、ちょうど良いところに防具置き場がある。裸一貫なのも不安なので、防具置き場を漁る。すると、急にゴーストが湧き出して俺を襲いはじめたのだ!
 まさか、この世界では勇者が町中を漁るのは重罪扱いなのか!武器を構えて応戦しようとすると、町人たちがこっちに向かってくる。危機一髪と思ったら、街の人たちはこのゴーストたちをボコってくれた。どうやらこういう罠は町中でも発生するらしい……。一体どういうことだ……。
 気を取り直して、街の外に出ると野良の戦士が佇んでいた。俺は魔法使いなので、前線に立ってくれる仲間がいてくれると心強い。勇気を出して声をかけ、仲間なってもらう。戦士は快く引き受けてくれた。
 暫くは仲良くやれていたと思うが、問題はエリートの強い敵に出会ってしまったことだ。
 森の中ではモンスター同士が殴り合っており、たまにこういう化け物が生まれるようなのだ。
 さすがに新米の俺たちではどうしようもなく、仲間の戦士はあっけなくやられる。するとエリートの敵が急成長を遂げる。この世界ではモンスターはレベルアップするのか!そして、仲間の死体も何故かデスナイトに変身し、俺を襲ってくるじゃないか!
 命からがら逃げ出して黙々とレベルアップし、復讐と成仏を図るために死闘を繰り広げる。すると、街が他勢力から襲われ始めたのだ!確かに、そこらを歩いていると何やら見慣れない人々がいたもんな……そんな呑気に考えている場合じゃない、街を落されたら負けだ!
 ……近くにあるワープゲートから帰還し、他勢力が送り込んできたモンスターを倒し安堵すると、急に他勢力に怒りが湧いてくる……こいつら、俺は世界の平和を望んでいるのにそれにかこつけて他の街を襲いやがって……俺を舐めてたらどうなるか思い知らせてやる……!
 そんな怒りに震えながら、この世界のボスがいるダンジョンに向かう。途中で仲間もまた引き入れた。途中で火薬樽による爆発がおき地面の下敷きになったり、目についた武器を拾おうとしたら幻覚で敵に囲まれてボコボコにされたりしたが、無事ボスを倒すことが出来た。
 ただ……途中で引き入れた仲間は、火で燃えている中にぼけーっと突っ立って死亡……。暑かったら逃げるということを知らなかったようだ……。
 街に帰ると、世界が平和になったことを祝う声が聞こえてくる。そして我が神の声が頭の中に響き渡る。
 「次の世界へ行くか?それともまだやり残したことがあるか?」
 俺は少し考えて、残ることにした。なぜなら俺の街を襲撃した他の奴らに倍返しをしなければいけないからだ。
 俺は骸骨どもを引き連れて襲撃する。阿鼻叫喚になる街。ボスを倒すことができるくらいに強くなった俺がちょっと力を出せば、他の勢力を一網打尽にすることなどわけがない……。
 さて、勢力のコアを破壊し落ち着いたところで、神から宝箱が贈呈される。
「これは他勢力を潰した褒美じゃよ」
 中からちょっと珍しい装備が出てきてテンションが上がる俺。
「あの、神。これって他勢力だったらどんなんでも褒美くれるんですか?敵対してなくても」
「そうじゃよ。友好・中立お構いなしじゃ」
 俺の顔が邪悪に歪むのを自覚した。確か美人のエルフがいたあの勢力は、俺にお金を援助してくれたところだが、攻め込めば装備が手に入る。
 結論から言えば、全部の勢力を潰したが、くれる武器はどれもこれもゴミばっかりである。
 加えて、突然変異が起こりはじめ、俺はなぜか近接のスキルを手に入れることになった……。おい、魔法使いに近接はあんまりだろ!これは無実の勢力を滅ぼした罰なのか!
 全部の勢力を相手にしたため、ポーションが無いのが気がかりだか、悲しいことにこの世界の職人はどいつもこいつもポーションを売ってくれない。俺が商人だったら、こんな危険な世界の中で一人ポーション屋をやって一儲けするのに……こいつらは商売の才能が全く無い。
 そして、次の世界。
 周囲には敵だらけである。街もなく、一人ぼっちであり、立て札があるだけである。
「あ、ごめん。間違えた。とりあえず時間までモンスターの襲撃から身を守ってよ」
 クソが!ポーションなしでどうしろと!
 俺は泣き顔で武器を構えるのであった。
 
---

 という感じである。
 一つだけ言えるのは、「自動生成」の面白さというのは、別にリプレイ性だけではなく、そのプレイヤーだけが体験し得るドラマの面白さであり、用意されたストーリーとはまた違った、勝手に脳内で補完するストーリーの楽しみだったはずである。多くの場合は予想を外れない、驚きのないようなものでしかないが、ただ『Din's Legacy』では「くそ下らねえ……」と「マジでテンション上がるわ」を行き来できるだけのランダムが持つ暴力性を味わえる。そして、その暴力性とは結局のところプレイヤーにとってはストレスでしかないものでもあるが故に、妙にお利口さんになってしまった開発者では作れない独特の味なのである。
 とはいえちらつく画面のバグなどに目をつぶれる人で、そういうのが好きな人以外には全くお勧めできないし……しかも、もう次回作に力を入れているらしく、バグだらけや要調整なところばっかりなのに殆どパッチも当たってないしね……。

Tanpopo

Tanpopo Steam

2018年10月01日

Din's Legacy へのレビュー
5

みんな大好きSoldakの新作だよ!
いつの間にか早期アクセスは抜けていました。

アセットがかなりZombasiteからの流用であるため、見た目はあんまり進化していませんが、ゲーム性は結構変わっています。

今作の目玉はなんと言っても突然変異!
混沌の神様Dinは、なんと今回プレイヤーをミュータントになれるようにしてくれました(迷惑)
今作は通常の戦闘経験値に加えて、変異経験値というものがあり、変異レベルが上がると、ミュータントになれるポイントがもらえます。このポイントを使うと、なんと他のクラスのスキルを取得できるようになるのです。やった!

簡単な言い方をすれば、その変異ポイントを消費して、スキルのガチャを引くシステムです。

キャラクター作成画面はZombasiteとほとんど同じUIなので、普通にいつものようにクラスを選択すると思いますが、このクラス選択はあくまでスタート時点の自分でしかありません。育てていく過程で転職し、どんどん所持スキル構成が変化し、原型をとどめなくなってゆくのです。もちろん変異を最小限に抑えて単体クラススキルのみで育てることは可能ですが、ことはそう単純ではありません。

なぜならば、どういうスキルを覚えられるかは運次第だからです(えっ?)

最初から持ってるはずのクラススキルも、今作ではすべて最初から持っているわけではなく、欲しいスキルが欄にない場合もあります。
なので、どう頑張ってもガチャもとい変異することを避けて通れません。そして欲しいスキルが引けるかどうかは、Dinのみぞ知ることになります。一般的なハクスラ像からすれば、かなり異端ともいえるシステムでしょう。

すごい迷惑なことに、選択した覚えのないスキルをたまに勝手に覚えたりすらします。そしてそのスキルを消すには、貴重なスキルポイントを消費しないと忘れる権利が与えられません。つまり普通のハクスラのように、事前にどんなビルドを構築するか、その予定をまったく立てられないキテレツなゲームなわけです。今作は不確定な運要素を楽しめということなのでしょう。

他にもZombasiteから進化というか変化したポイントはいろいろあるのですが、まずこの混沌とした突然変異システムを受け入れられるかどうかで、このゲームを楽しめるかどうかが決まると思います。
私はこれはこれで面白いなと思ってるのですが、混沌の神ではなくGrim Dawnみたいに法の神々の恩恵を受けた秩序あるハクスラを求めている人にはお勧めできません。

けどそんなことは関係ない。
私は面白いと思った。だからお勧めです。
さあ買うがよい…!

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